プロ翻訳者の単語帳

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Toxic relationship

      2024/04/19

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 28 minutes

有害な人間関係

日常に破綻を来すくらい 猛毒 な人間関係のこと。

人生を狂わせる力を秘める。


” a toxic relationship ” の逆は、

  • healthy relationship
    ( 健全な人間関係 )


良好な関係を言い表す代表例は、

  • meaningful relationship
    ( 有意義な関係 )
  • a  strong relationship
    ( 強い絆で結ばれた関係 )
  • a  good relationship
    ( 良い関係 )
  • a  significant relationship
    ( 重要な関係 )
  • a  close relationship
    ( 親しい関係 )
  • a  comfortable relationship
    ( 心地よい関係 )
  • a  firm relationship
    ( 強固な関係 )
  • a  great relationship
    ( 素晴らしい関係 )
  • a  lifelong relationship
    ( 生涯続く関係 )
  • a  loving relationship
    ( 愛情のある関係 )
  • a  lasting relationship
    ( 持続的な関係 )
  • a  long-lasting relationship
  • a  long-standing relationship
    ( 長続きする関係 )
  • a  beneficial relationship
    ( 有益な関係 )
    ↓ ↓ ↓
    お決まりの売り込み文言は、 副詞  ” mutually ”  を添えた、
  • a  mutually beneficial relationship
    ( 互恵関係、 互いにメリットのある関係 )


◆  仲良しが行きすぎると、 知らず知らず一心同体になる。

過度の 「 共依存 」 に陥る危険が高まるから厄介だ。

  • a  codependent relationship
    ( 共依存の関係 )
  • a  fairy-tale relationship
    ( おとぎ話のような関係 )

これはこれで、 厄難の火種を落とす。

自ら退くなら、 まだましかもしれない。

  • relationship suicide 
    ( 関係を自分で壊す )    ※  可算・不可算兼用

適宜自立しないと、 後々面倒なことに。

心身の成長に伴い、 自然と卒業するのが理想的。

  • outgrow relationships 
    ( 関係を卒業する )
    ( 関係から脱却する )

–  関係を 「 築く 」 は、 ” build “、 ” create “、 ” develop

–  関係を 「 始める 」 は、 ” start

–  関係を 「 確立する 」 は、 ” establish

–  関係を 「 終える 」 は、 ” end “

–  関係を 「 絶つ 」 は、 ” sever “、 ” break off “、
cut off “、 ” cut out 


以上は、 名詞  ” relationship ”  の連語 ( collocation )。

その筆頭格の動詞である。

  • ” I severed my relationship with the company.”
    ( その会社との関係を断ちました。)
  •  ” We broke off the relationship years ago.”
    ( 私たちは何年も前に縁を切っています。)
  • ” I have cut off my relationship with those people.”
    ( あの人たちとの関係は断ち切りました。)
  • Cut out your toxic friends to prioritize your well-being.”
    ( 自分の幸福を優先するため、有害な友人を切り捨てろ。)

こちらも際どい。

  • an  online relationship
  • an  Internet relationship
    ( ネット上の関係 )



距離 の取り方が難しいのが人間関係。

 

ブリトニー・スピアーズ ( 1981- ) の2004年シングル

https://en.wikipedia.org/wiki/Toxic_%28song%29

◆  ” relationship ” は、 名詞のみの単語。

【発音】   rɪˈleɪ.ʃən.ʃɪp
【音節】   re-la-tion-ship (4音節)

可算名詞 と 不可算名詞を兼ねる。

関係 」 「 関連 」 が基本的意味。

  • relationship to sponsor
    ( スポンサーとの関係 )
    ※  申請書の質問項目

語源は、古フランス語「 関係 」( relacion )に、
抽象名詞を作る接尾辞  ” ship ” を足したもの。

特に 「 人間関係 」 を指すことが多い。

人間関係では、 可算名詞  が通例。

よって、 不定冠詞  ” a ”  がつく。

複数形であれば、 ” relationships ”

「 家族関係 」は、 普通は複数の人間関係 ( 親子・きょうだい
など ) から構成されるため、 複数形が原則となる。

  • family relationships 
    ( 家族の人間関係 )

 

◆  なにかと問題だらけの、 ぎくしゃくした、
個別具体的な ( individual ) 人間関係は、 単数形の場合、

  • a  rocky relationship 
    ( うまくいっていない関係 )
  • an  abusive relationship
    ( 虐待関係 )
  • an  estranged relationship
    ( 疎遠な関係、 こじれた関係 )
  • sour relationship
    ( 気まずい関係 )
  • a  bad relationship
    ( 良くない関係、 悪縁 )
  • an  uncomfortable relationship 
    ( 心地悪い関係 )
  • a  strained relationship
    ( 緊迫した関係 )
  • a  complex relationship
    ( 複雑な関係 )
  • a  complicated relationship
    ( 複雑な関係 )
  • a  tumultuous relationship
    ( 騒動が絶えない関係 )
  • a  turbulent relationship
    ( 波乱に満ちた関係 )
  • a  festering relationship
    ( ただれた関係 )
  • a  contentious relationship
    ( 争いの生じがちな関係 )
  • a  hostile relationship
    ( 敵対的な関係 )
  • a  distant relationship
    ( 疎遠な関係 )
  • a  rollercoaster relationship
    ( 起伏の激しい関係 )
  • a  shaky relationship
    ( 不安定な関係 )

 

関係の 「 修繕 」 は、 ” restore “、 ” mend “、 ” fix
をよく使う。

  • ” I would like to restore our relationship and move forward. ”
    ( 私たちの人間関係を修復し、前に進みたいのです。)
  •  ” Lisa had mended her relationship with her mother
    despite years of prior estrangement.”
    ( リサは、何年も疎遠だった母親と関係を修復していた。)
  • ” Mike refuses to fix his relationship with his father.”
    ( マイクは父親との関係を修復することを拒んでいる。)

3つとも、 ここでは他動詞 ( transitive  verb )。

 

◆  職場の不倫による引責辞任には、 次の表現が多用されている。

  • an  unprofessional relationship 
    ( 職業倫理に反する関係 )

いずれかの当事者の意思に反する場合、 大抵こうなる。

  • ” Their relationship soon fell apart. “
    ( まもなく関係が壊れた。 )

そして、 発覚に至るのが、

  • unwanted romantic or sexual relationships 
    ( 望んでいない恋愛関係または性的関係 )
  • ” an  inappropriate relationship

後者もよく使われるものの、 多種多様の 「 不適切な関係

をもっと広範にカバーする感じが  ” inappropriate “。

「 性的 」な要素が匂い立つのは、 ” unprofessional relationships “。

以上は、 どれも 婉曲的 な表現。

関係者でなくても、 報道記事などを吟味すれば、 中身は推察できる。

 

◆  深い関係を示唆する表現の代表格は、

  • an  intimate relationship 
    ( 親密な関係 )

ハイフン 入りの複合形容詞 ( compound  adjective ) を使うと、

  • a  full-blown relationship 
  • a  full-out relationship 
    ( 本格的な関係 ) ( 全面的な関係 )

【参考】    ※  外部サイト

■  ハイフンの基礎知識 

【発音】  háifn
【音節】  hy-phen (2音節)

 

◆  下記も 「 肉体関係 」 だが、 物理的な「 位置関係 」も表し、

近頃は 「 性的 」 意味合いではあまり出てこない気がする。

  • physical relationship
    ( 肉体的な関係 )

上記の形容詞 unprofessional  ”   及び   ” inappropriate ”  は、

贈収賄事件を含め、 やたらと衆目を集めがちな不祥事にも欠かせない。

色恋沙汰を含む人間関係の年表は、

芸能雑誌の定番記事で、 異性遍歴を暴く。



◆  人間関係は、 ” a  human relationship ” と学ぶ。

だが実際のところ、 ” relationship ”  1語だと誤解を招く
ケース( 男女関係 )や 正式用途以外は、” human ” 抜きの

” a  relationship ”  の方が、 一般的な印象。

複数形であれば、 ” relationships “。

  • ” Parenting  &  Relationships ”    ※  雑誌見出し
    ( 育児 と 人付き合い )
  • ” Love  &  Relationships ”    ※  雑誌見出し
    ( 愛 と 人付き合い )

個人的 ( a  personal  relationship )ではなく、

職務上であることを前面に出したければ、

  • a  working relationship
    ( 仕事上の関係 )
    ( 職場での関係 )

ビジネスに付随する関係を、 ざっくり丸ごと表すと、

  • a  business relationship
    ( 取引関係 )
    ( ビジネス関係 )

    “We have agreed to end our business relationship.”
    ( 我々は取引関係を終了することに合意した。)

こそこそ交際する、 内緒の関係は、

  • an  under-the-radar relationship
  • ”  a   secret relationship
    ( 秘密の関係 )


逆は、

  • ”  a   open relationship
    ( 開かれた関係 )

二股的な関係を認める恋愛関係を指すこともある。

次のような  ” relationship ”  は、 概ね恋愛がらみ。

  • “They both are  moving forward  with other relationships.”
    (双方とも、 別の人との恋愛を進めていますよ。)

前掲の  ” romantic or sexual ”  などの形容詞が随伴しなくても、
まあ分かるだろう。

交際関係を 「 認める 」 は、

  • confirm relationships 
    ( 交際を認める )    


◆  ” toxic ” には、 形容詞 ( 有毒な、有害な
及び名詞 ( 有毒物質 ) がある。

◇  形容詞  の  ” toxic ”  が 日常使用 の大半 


有毒な、 有害な


◆  語源は、 ギリシア語 「 矢につける毒 」( toxikon )。

派生する意味を含め、 一貫して ネガティブイメージ

  • Bullying is toxic.”
    ( いじめは有害である。)
  • “Certain plants are toxic for pets.”
    ( ペットにとって有害な植物があります。)
  • “This actress is a toxic influence on girls.”
    ( この女優は少女たちに有害な影響を与える。)
  • Toxic masculinity glorifies unhealthy habits.”
    ( 有毒な男性らしさは、不健康な習慣を美化する。)

    ※  ” toxic masculinity ”  → 「 有毒な男性性
    2023年頃から、 日本のマスコミにも登場するようになった。

主な類義語は、 ” poisonous “、 ” harmful “、 ” deadly ” 。

本来は、 物理的な 「 毒物 」 を指す。

現場や倉庫に掲げてある、 骸骨サイン( ” Skull and Crossbones ” )

そのもの。

 


◆  無形で不可視の人間関係の描写において、 形容詞  ” toxic ”
が頻繁に用いられるようになったのは、 1990年代頃から。

人間関係の研究が急速に発展した時期と重なる。

現在では、かなり普及した用法である。

◆  形容詞  ” toxic ”  の 重要頻出は、
LDOCE6 ( ロングマン )の指標によれば、
  • 重要 :<3001~6000語以内>
  • 書き言葉の頻出:3000語圏外
  • 話し言葉の頻出:3000語圏外

英単語全体における立ち位置は、 さほど高くない。

頻出は、筆舌ともランク外で、 頻出に至らない。

toxic

informal : very unpleasant and causing
a lot of harm or unhappiness.

( ロングマン、 LDOCE6 )

※  下線は引用者

【発音】   tɑ́ksik
【音節】   tox-ic (2音節)


informal ” ( 非正式な表現、 くだけた表現 ) とあるが、
堅めの文章にも使用されている。

有害な人間関係ひとつならば、” a toxic relationship “。

人間関係の  ” relationship ”  は可算名詞ゆえ、 ” a ” つき。

見聞きするのは、 複数形  ” toxic relationships ” が目立つ感がある。

不幸な人間関係をいくつも抱える人が、 大勢いるからだろうか。

  • “I want to leave all toxic relationships behind.”
    ( 有害な人間関係をすべて終えたいの。)
  • “You should get out of this toxic relationship.”
    ( こんな病的な人間関係から、あなたは逃げるべきだ。)
  • “I never want to involve in a toxic relationship.”
    ( 私は有害な人間関係に一切関わりたくない。)
  • “You’re trapped in a toxic relationship.”
    ( あなたは有害な人間関係で身動き取れなくなっている。)
  • “Their toxic relationship came to light after they left here.”
    ( 彼らがここを去ってから、病的な人間関係が明るみに出た。)
  • “Staying in a toxic relationship will take a toll on
    your health.”
    ( 有害な人間関係を続ければ、あなたは健康を害するだろう。)

 

toxic relationships ”   は、

  心身の健康をむしばみ、 幸せを遠ざける

 改善が望めないなら

逃げよう


状況が変わらないなら、 逃げるが勝ち

【関連表現】

  •  toxic behavior
    ( 有害な行動 )
  •  toxic thoughts
    ( 有害な考え )
  •  a toxic culture
    ( 有害な文化 )
  •  a toxic work environment
    ( 有害な職場環境 )
  •  a toxic workplace
    ( 有害な職場 )
  •  a toxic childhood
    ( 非常につらい幼少期 )
  •  toxic gas
    ( 有毒ガス )
  •  toxic water
    ( 有毒水 )
  •  toxic waste    
    ( 有毒廃棄物 )
  •  Toxic Substances Control Act 
    ( 米国有害物質規制法、 TSCA

 

  どれも「 害がある 」レベルでなく、
とてつもない破壊力 を伴うのが特徴

 

” toxic parents “

毒 親

( どくおや )


米国の Psychotherapist ( 心理療法士 )の
故  Dr. Susan Forward の 著書( 上掲 )

 Toxic Parents 

( 1989年刊 )より、世界中に広まっていった言葉。

Dr. Susan Forward ( 1938-2020 ) 和訳版


◇  2021年、 旧和訳版 ( 1999年刊 ) から、 20年余。

英文原書( 上掲 )から、 30年余の時を経て、
同じ翻訳者による、 待望の 「 完訳 」版 が発行された。

毒になる親
完全版

スーザン・フォワード (著)、 玉置 悟 (翻訳)
毎日新聞出版、 2021年刊

毒親の棄て方
娘のための自信回復マニュアル

スーザン・フォワード (著)、 羽田 詩津子 (翻訳)
新潮社、 2015年刊



毒になる姑

スーザン・フォワード (著)、 白根 伊登恵 (翻訳)
毎日新聞社、 2006年刊

 

毒親に 負け

  • “His entire life had been all mapped out by his toxic parents.”
    ( 彼の全人生は、毒親によってすべて計画されていたのだ。)
  • “I try to keep an emotional distance from my toxic parents.”
    ( 毒親から心理的距離を保つべく努めている。)
    ( 毒親から情緒的距離を保つべく努めている。)
  • “I don’t know how to deal with my toxic parents.”
    ( 毒親とどうやって付き合えばよいか分からない。)
  • “I struggled to gain freedom from my toxic parents.”
    ( 毒親から自由になるため、私は戦った。)
  • “I had to free myself from toxic parents.”  ※  ” free ”  は他動詞
  • “I had to emancipate myself from toxic parents.”
    ( 毒親から自分を解放する必要があった。)
  • “I finally decided to cut off my toxic parents.”
    ( ついに毒親と縁を切る決心をした。)
  • “I just ended a bad relationship with my toxic parents.”
    ( 毒親との悪縁を切ったばかりです。)
    ( やっと毒親との悪縁を切ってやった。)
  • “You need to break off relations with your toxic parents.”
    ( あなたは毒親と縁を切る必要がある。)
    ( 毒親と縁を切りなさい。)
    ( 毒親なんかと縁を切れ。)



◆  毒親のしんどさは、 自ら体験しない限り、 理解しがたい苦痛。

想像のみでは、 絶対に分からない。

しかし、 ひどい親も、 いつしか衰える。

そんなに焦らなくてよい。

 必ず 「 時の力 」 が働き、
   物事は移り変わっていく  


ずっと現状のままなんて、
ありえない。

 

  万物逃れられないのが 「 時の力 」

 

Time works wonders.

 

 人智が及ばぬ 「 時間 」 の絶大な影響力
なにもかも吹き飛ばす、強烈なパワーを秘める


加齢に従い、形勢逆転する可能性も、念頭に置いてみる。

平均寿命から逆算することだ。

毒親育ちの方々が、着実に幸せに近づくためには、
男性も、女性も、 「 職業 」 と 「 パートナー
を間違ってはならないと、経験上考えている。

親と生育環境は選べなくても、正しく頑張れば、これらは選択できる。

めげずにしっかり生きていくと、 今の苦しみの大部分は、

「  時が和らげる  」  痛みに徐々に変容していくはず。

  •  加えて、 自身の成長により、 物事の見方が変わることはざらにある
  •  よぼよぼ、 ぼろぼろに、 老いさらばえた親を見る目も変わってくる
  •  40歳代までの親と、 70歳代後半に達した親は、 あらかた別人レベル

      こうしたことは、 我が身でもって経験しないと、 まず意味不明。
    だから、 年若い頃は、 ことさら毒親が憎く、 息苦しくてたまらない。
    これから、 いろいろ変わっていく  待て  焦るな。  時は移ろう。

これが、 「  時の力  」。

心の楽になる日が、 きっとやってくる。


これまでの長い我慢と努力の日々は、

天がきちんと見ている

 

God is My Witness.

ご自分の人生を、 もっと大切に。

 

 Happiness is the Best Revenge 
最高に効果的な復讐は、
自分が幸せになること

 


That’s the best revenge of all : happiness.

Nothing drives people crazier than
seeing someone have a good fucking life.

Chuck Palahniuk
Author of  ” Fight Club ”  and several other novels

【 参考和訳 】

最も効果的な復讐は、幸せになることである。
誰かが、半端なく幸せな人生を送ってるのを見ることほど、
人を狂わせるものはない。

米小説家
代表作は 『 ファイト・クラブ 』、 映画化 された( 米 1999年 )


【発音】   hǽpinəs
【音節】   hap-pi-ness (3音節)

【発音】   rivéndʒ
【音節】   re-venge (2音節)


◆  この世は、 毒親・毒家族 に苦しむ人々であふれている。

  •  bad family relationships
    ( よくない家族関係 )
  •  bad in-law relationships
    ( よくない親戚関係 )

通常、 世間体やプライドを重んじるため、 皆ひた隠しに隠す。

どこからどこまでも、 家族の幸福ここに極まれりという態なのに、

内実はぐちゃぐちゃな家庭は珍しくない。

よくあるパターンは、

  •  a  bad father-son relationship
  •  a  bad father/son relationship
    ( よくない父・息子関係 )
  •  a  bad mother-daughter relationship
  •  a  bad mother/daughter relationship
    ( よくない母・娘関係 )

 

古往今来、 人類永遠の課題である。

幾多の小説や映画の題材にもなっている事実からも窺い知れる。

一見、 気楽で恵まれていそうな人も、 実際は地獄だったりする。

うらやましい境遇に思えても、 内心は見るも無残に傷ついた様子。

実態を知るにつれ、 「 自分の方がまだましだわ 」 と思わず感謝。

このような人生のからくりを見抜けるようになるには、 どうしても
年輪を重ねる必要があり、 若ければ若いほど捉えにくい側面である。

だからこそ、 焦ってはならない。

若さは、 残酷でもある。

若さが過ぎ去ってくれたおかげで、 私の心には安らぎが生まれた。

努力もしてきたが、 容赦ない加齢の方が格段にインパクトがあった

年月の流れ・寄る年波は抗しがたく、 私の奮闘など木端微塵になる獰猛さ。

要するに、 年を重ねるだけで、 自然と変わっていくことが多いのが人生。

全員が一律に年食うから、  実は放っておいても、  形勢は変化していく。

 

それほど 焦らなくても 大丈夫。

 

◆  先に触れた通り、「 毒親 」 の名付け親は、 米国人女性の

Dr. Susan Forward ( スーザン・フォワード、 1938-2020 )。

毒親概念の 「 本家は米国 」 と言っても、 過言ではあるまい。

日本社会に比べて、 個人主義の傾向が強めなので、
米国発情報の方が、 しっくりくる場合もあるだろう。

良質な英文情報は、 豊富に公開されている。

How to Deal With Toxic Parents

これぞ、 世界のすごさ。

やはり、 英語圏は広し。

英語人口、15億人

地球上の英語の使い手の概数である。

英語母語話者 ( 英語ネイティブ )は、 世界の全人口の 約 5%

つまり、 世界の 95% の人にとって、 英語は母語ではない。

15億人の英語力は様々であることを体感できれば、 気が楽になる。

洋の東西を問わず、 毒親の共通点がふんだんに見つかる。

普遍性を持するゆえか、 英文でも共感を覚えたりする。

もうびっくりするくらい、 あのいやな感じが似通っているぞ。

和文記事以上に、 救いを見出すことができるかもしれない。

こんな考え方あったん 」  生き方に悩んだ時のヒント満載。

私自身がその口で、 体験談を読みまくった結果、 英語が身についた。

翻訳機能 ( DeepL など ) を使ってもよいのだ。

私たち日本人が目指すべきは、「  二刀流  」 の合わせ技。

頭と 機械翻訳 がタッグを組む 「 二刀流 」 でチャレンジすべし。

AI を敵視せず、 かけがえのない仲間にして、 大いに助けてもらおう。

頭脳も AIも 駆使する 「  二刀流  」 はかっこいい。

「 毒親対策 」 を学びがてら、 英語に馴染んでしまおう

【参照】   「 二刀流 」のメリット、   AI vs 通訳、   AI vs 翻訳

 

◆  できるだけ、

Toxic な環境を飛び出し、 心地よい「 新天地 」を見つける。

日本が無理なら、 海外を目指せ


そのためにも、 英語を身につけておくとよい。


不運を嘆き、 そこに引きこもるのでなく、

見知らぬ世界の未来へ、 さっと移動せよ

 

世界は でかい

 



https://www.youtube.com/watch?v=9beMtUKgf0Y
2023年11月29日付
( 動画全長 11分49秒 )

【参考】    ※  外部サイト

・  日本のパスポートは 世界最強 CNN日経


https://www.henleyglobal.com/passport-index
2023年4月

 

【参照】

・  comfortable in one’s own skin
・  just a phase
・  estranged
・  test of time

 


◆  もしも、 深刻な毒親育ちならば、

 

育った環境に比べると、

実社会は、極楽・楽園

 

世の中には、思いやりのある、

強い大人も、数多く存在する。

 

There are a lot of caring, loving and strong people in this world.

 

努力の報われやすい、 快適な

「 居場所 」を探し求めよう。

よく合う職業に就けば、 社会の素晴らしさが分かる。

今まで見たことない、 心優しい人たちにも出会える。

家庭では味わえなかった、 愉快な喜びが待っている。

 

There’s a world of people who are ready and happy to help.

Keep them close,  and hang in there.

 

日本がダメなら、 海外に逃げろ。

 

海外でダメなら、 戻ってこい。

 

その頃には、 いくらか潮目が変わっている


一度、 海外に滞在してみるとよい。

わずか数日間であっても、 心境を含め、 以前と変わるものはある。

行く価値は十分ある。

 

世界は でかい

 

  万物逃れられないのが 「 時の力

 

世界屈指の自由を誇る 「 日本人 」。

相対的な信用度も高い。

享受できる権利 を活用すべし。

 

 

どんな環境も、 あなたの育ったどん底よりはまし。

少なくとも、 私はそうだった。

仕事は嫌なら、 いくらでも変えられる。

ブラック企業といえど、 合法的に辞めることができる。

苦しさの本質が、 まったく異なると感じる。

 

◆  己の経験を踏まえて、 総合的に検討してみると、

自分に適した 職に就く


これが、 現実的な 「 幸せへの近道 」 と私は考える。

適職にひたすら勤しめば運も気分も確実に上向く

周囲の人がちゃんと見ていてくれて、 評価も上がる。

社会人として軌道に乗り、 自信と自尊心が強化される。

スキル と経済力を手にすると、 生きる力が湧いてくる。

自己肯定の循環が生じて、 人生の流れが大きく変わる。

こうして、 どうにか  「 負の連鎖 」  から脱出できる。

 

◆  きつかった過去(  a hard childhood )は、

次第に 「 宝物 」 と化していく。

なぜなら、

既に自分は 「 どん底 」 を味わっているのだ

どん底 とは、「 最低の状態 」 であり、 底を打つということ。

どれほどみじめで、 耐え難い苛酷さか、 骨の髄まで知り尽くす。

それ以下は、 ほぼ存在しないと思えるので、 実は安心である。

谷深ければ山高し。

 

◆  愛されて育った人が、 夢想だにしない独自の境地を獲得可能。

たやすく到達した次元ではないため、 一生使えそうな本格的な知見。

戦っているうちに、 自分を守る手段を次々ゲット、 経験値を積んだ。

若くして体得した生きるすべ、 これは心強い

困難に立ち向かう 「 手立て 」と「 引き出し 」 が、

いつのまにやら、 なにもかも、 一式そろっている。

今後の心の拠り所となり、 間違いなく 「 精神的支柱 」 になる。

( 中高年になって身につけるのは大変  ←  病む人多し !  )  ※  後掲

なにが起きても、「 昔に比べれば 」 大したことないと感じる。

昔が悲惨すぎたから。

 

  I have never met a truly strong person with an easy past.
( 楽して生きてきた真に強い人間に、 私は出会ったことがない。)

  Tough people come from tough environments.
( タフな人間はタフな環境から生まれる。)

 

物心両面で恵まれたエリート環境では、 並外れてストレスに強い有用な

逸材を育成・輩出しかねるという研究が複数発表されている。

  • ” Fame and fortune are both a blessing and a curse.”
    ( 名声と富は、恵みであると同時に呪いでもある。)

真実めいた闇に接触すると、 半強制的に人生観は変化し深化する。

人生は長年の時間経過で全貌や理非曲直が明らかになることだらけ。

◆  あなたが味わってきた苦しみを、 読書で汲み取れると思いますか。

遮二無二努めて追体験できる類の苦労でないことは、 皆様ご存じの通り。

これまで我が身で受け止め、 乗り切ってきた直接体験 ( firsthand )。

「 本物の自信 」 を築く絶好の時機となる。

それがまさに熟成されつつある。

きっと実る。

じっくり待つ。


頭脳明晰で、輝かしい経歴の持ち主が、メンタルやられて、戦線離脱せり。

心を壊した途端、 戦力外通告を受け窓際異動、 見向きもされぬ生き地獄。

中年期を迎えてから、 周囲を見渡せば、 まあまあ納得する実相であろう。

若くして傑出した 「 神童型 」 に好発する、 痛ましい悲劇かもしれない。

才走っている若手の男女はかっこよく、 憧憬の的となるが、 案外もろい。

華やかな業界にとどまらず、 分野不問で見られる 早熟タイプの落とし穴。


意地悪な見方をすれば、 ピークの早い人々と言える。

  •  Soon ripe,  soon rotten.  ( 早熟れの早腐り )

年若い頃は見極めにくい、 人生の残酷な側面である。

 

「 Gmail 」で作る単語帳   より


中年期以降のどんでん返しは、 そうそう珍しくないのが衆生界。

毒親育ちには遅咲き 」 (  a late bloomer ) が目立つ。 

※  後述

自分を大切にして育てれば、 後年じりじりと巻き返すタイプ。

家庭に恵まれなかったと性急に諦めるのは、 やや 時期尚早

長期的には、 追い抜かれるより、 追い抜く立場の方が心躍る。

「 本物の自信 」 が熟した実感が込み上がったのは、 私の場合、
50歳代。   ※  後述



◆  実社会が楽ちんと思えるのも、 育った環境との相対的比較。

「 社会は厳しい 」 どころか、 私には 「 天国なんですけど 」。

好きな仕事に没頭することで落ち着ける、 居心地抜群の場。

毒親の仕打ちに比べ、 パワハラ上司は児戯に等しい甘ちゃん。

「 うちの親の方が迫力あったぞ!! 」 と心密かに悪態叩く。

こんな上司は、 かわいい ワンコ。

ワンコ ばかりで、 にぎやかな職場。

社会人って楽しいわ

いつまでも、 そりが合わなければ、 さっさと転職すればよい。

生活がかかっているとはいえ、 自分の決断次第で 逃げ切れる

 

毒親・毒家族の地獄と違い、 短期で永久に縁を切れる。

 

【参照】

・  walk out
・  disgruntled

 

◆  平然と人を許せたりするので、 周囲から 「 器の大きい人 」

などと勝手に解釈され、 図らずも信頼と好感度が増していく。

あずかり知らないところで、 よき運命へ上書きされている感触。

この域に達すると、  かつて苛まれた激しい怒りや悲しみなんぞ、

もうほとんど気にならず、  なんだかどうでもよくなっている。


時々うずくものの、 だいたい許容範囲内で、 わけない程度の痛み。

ついに、 毒親からの心理的 ( mentally )、 情緒的 ( emotionally

な自立・独立 ( independent )  を見事立派に果たした証左である。


毒親に負けなかった。

◆  毒親育ちであれば、 常日頃から 「 ハイリスク 」 と自己認識し、

人一倍、  「 職業 」 と 「 パートナー 」  には留意したい。

 

自暴自棄を避け


確かな努力を積み重ねれば

よい人生になっていく

 

とりわけ、 中年以降に伸びていく。

 

けれども、 その前に、

 自暴自棄 」 ( self-destructive  behavior

につぶされてしまう人が、 あまりに多すぎる。

-ー

そこまで  「 自暴自棄 」  にならなければ、

生きてこられなかった痛みは分かる気がする。

私もそうだったから。

何十年も、 自他を傷つける生き方をしてしまった …

最初の半世紀は、 破れかぶれ気味だった。

情けなく愚かで、 切ない。


潜在的な力はあるのに、 生かすことなく、 世を拗ねている大人は大勢いる。

そうならざるえなかった、うら悲しい事情や屈折した心情を察すると切ない。

好き好んで、 やけっぱちになる人はいない。

 

「 Gmail 」で作る単語帳   より

 

◆  子ども時代、 愛されず、 甘えることが許されなかった者の背負う十字架。

人間の成長と成熟に不可欠な、 安心して 「 甘えられる時代 」 がなかったため、

 

情緒的に成長しそびれ

 stunted emotional growth

どこか満たされない苦悩が延々と続く。

そのせいか、 生涯通して、 軋轢が絶えないことも。

中身は 「 無条件の愛を求める子ども 」 のままだから、 トラブルを起こしがち。

よくある話だ。

こういう人たちが、 地球上には、 ごまんといる



実に、 苦悶する人だらけ。

自分が知らないだけなんです。

You never know what others are going through.

他人の事情なんか、 分かりようがない。

悲しいこの現実を、 忘れないでおこう。

これまた、 古往今来、 人類永遠の課題である。

It breaks my heart to see anyone who suffers like this.

それでも、  居場所を間違えず自分を大切に  して踏ん張れば、

環境はもちろん、 目上も自分も、  嫌でも変わっていく。

 

誰しも年を取るから。

時代は変わっていくから。

Everyone ages.

Time changes.

 

万物は流転する

 

人の心も、 自分の心も変わっていくから、

人間関係は必然的に変わる。

今の見様は当てにならない。

否応なしに強引に変化する。

 

したがって、 そんなに焦らなくて大丈夫。

10〜30歳代の自分に語りかけたいことがあるとすれば、

「  状況は変わっていくから、 焦るな。 」

 

どうせ変わるのだから、 頭ごなしに決めつけなくてもOK。

 

年齢を重ねると過去は違って見えて、 過去の印象は変わる。

単なる記憶の薄れ ・ 妄想補完 ・ 「 思い出補正 」 ではないと感じる。

思うに、 人体の衰えが主要因で、 甘酸っぱい感傷の入り込む余地は微小。

移り変わりの仕組みが、 若い肉体を持つ人間に分からないのは当たり前。

 

年を取るにつれ、 体力と健康が心許なくなってくるため、

無事に暮らしたければ、 自分を変えざるえなくなるのが老い。

これこそ、 身を揉まれ角が取れて人柄が丸くなる人間の実体。

健康にあふれ、 社会経済的な挫折が少ない間は、 粋がるもの。

この辺りの感覚は、 体感してみないとまるでつかめない性質。

ある程度の年齢に達しないと実感できないことは少なくない。

加齢の意義はここにもある。

 人智が及ばぬ 「 時間 」 の絶大な影響力
なにもかも吹き飛ばす、強烈なパワーを秘める


ずっと現状のままなんて、
ありえない。



年食わないと、 理解不能だろうから、 あえて繰り返してみました。

年食って、 私も初めて知りました。

 

顔見知りの年長者がばたばた死んでいき、 訃音が日常に加わる。

 

平時を生きる若者であれば、 遠い未来の話で、 ちんぷんかんぷん。

嫌でも変わっていく 現象として、 すとんと受容に至るのが中高年。

 

大雑把に言えば、 ところてん式に、 どんどん年配者は去っていく。

職場からはもちろん、 地球上から跡形もなく永久に消えてしまう。

Out of sight,  out of mind. ”  で見えないものは忘れ去られる。

冷たいのではなく、 おそらく人間の摂理 ( human nature )。

 

子どもだった自分を知る近所の長老は、 誰一人この世にいない。

幼い頃かわいがってくれた人たちも、 一人残らず他界している。

お世話になった師も上司も、 恩返しできずに鬼籍の人になった。

 

高齢になると、 みんな本当に、 よぼよぼ、 ぼろぼろ  になります。

 

自分をいじめた大人らも例外ではない。

 

皆一様に、 よぼよぼ、 ぼろぼろ。

 

もはや、 やり返す気も失せるわ。

 

そんなこと、 どうでもよくなってきた。

 

加齢で見える、 恩讐の彼方。

 

とりあえず、

 

よぼよぼ、 ぼろぼろ  の姿を、 じっと見届けてやればいいのでは。

 

ゆくゆくは、 自分も  よぼよぼ、 ぼろぼろ  になりますが。

 

時は移う。

そう焦るな。

『 道をひらく 』  松下幸之助 (著)
PHP研究所、 1968年刊
<出版社HP>    <アマゾン>    <楽天ブックス>

※  松下電器産業( 現 パナソニック )
の創設者( 1894-1989 )

 

This too,  shall pass.
物事には、 必ず終わりが来る。

 

◆  「 少しはまともになったかも 」 と自覚できたのは、

私の場合、 50歳代。


過去を振り返ってみて、 率直に生意気をぶちかますと、

実社会は めっちゃ快適で 笑えた。


総じて、 冗談レベルで楽だった。

未だに、 冗談かと疑っている。

 

心を病む人をたくさん目の当たりにし、 理不尽がまかり通る現実社会

に対し、 ある種の 「 免疫 」 を有している自分にはっきり気づいた。

 

もしかして、 これってラッキー

 

もし、 親族がイカれてなければ  and/or  適職に従事できていなければ、

「 社会は厳しい 」

とかなんとか、 しかつめらしく、 一丁前にほざいていたことだろう。

 

子ども時代が幸せだったら、 酷薄な社会とのギャップに耐えきれず病んだ。

生来強靭な人間とは到底思えず、 神経質でチキンな部類と自認するので、

圧を跳ね返せず、 病を得て、 真っ当な社会人生活から脱落していたはず。

無職による貧困と精神疾患に絶望する余り、 灰色の妬みが待ち構えていた。

背筋が凍る幻の未来図がまざまざと目に映り、 毒親でよかったと思い返す。

 

実際は 「 酷薄な社会とのギャップ 」 どころか 「 冗談レベル 」 だった。

社会は 「 好きな仕事に没頭することで落ち着ける、 居心地抜群の場 」。

おかしな家庭に育ち、 長い間不安定で、 どこにも居場所がなかったので、

自分を受け入れてくれた社会に返報したく、 弊サイト開始の契機となった。

 

みじめな子ども時代と違い、 自己決定権経済力経験 も あるもんね。

数十年もかけて自分を変えていく過程は、 つらかったが退屈ではなかった。

もともと恵まれている人はうらやましいが、 独りで黙々登るのも悪くない。

一歩一歩、 道なき道に歩みを進めて、 あらゆる 苦闘 を乗り越えていこう。

用意されたレールを整然と歩んだ者には無縁となる新鮮な景色が待ち受ける。

職業選択を間違えたら 「 自滅必至 」 と本能的に察知したため、 本気で行動
を起こし、 安定した日本の公務員を20歳代に退職後、 何度も職を変えてきた。

上長の命に従う公僕では、 早晩行き詰まる気質。

育ちからして無理。

若年のうちに進路を修正。

正解だった。

日本の公務員を続けていたら、 メンタルやられて、 今頃死んでいた。


例えば、 年収が下がっても、 英語を使う職に変えられるか

  日本の公務員を退職する際の私が、 こういう状況だった。

  •  当時の自分としては、 並々ならぬ勇気を奮い立たせたものだ
  • 「 絶対に後悔したくない ! 」 と奮起し、安定した職を捨てた
  •  案の定、 失った身代・逃した好機・切ない苦痛 は数多生じた
  •  何十年も経た現在は、 それでも正しい決断だったと結論する

【 転職 】 英語を使う仕事に変えるべきか   より

 

人の言うことを聞き入れるのが苦手な方は、

人の言うことを聞かなければ一向に進まない

ような職業を避けると、 幸せに生きやすい。


人間関係が苦手な方は、
人とべたべた関わらなくても

どうにか なりそうな職 と ライフスタイル を志せばよい


自分の 「 素質 」 に見合う職業を慎重に選ぶ

頭を最大限に使うべき場面。

根本的に合わないのに、 我慢して働くと、 病みます。


蛇足ながら申し上げると、 現在の私は  ” procrastination
から解放されている。

上長の命に従う仕事は無理と早々悟り、 転職 を重ねた結果、
自己裁量の認められる職務に就けたためである。

生身の人間以上に、 言葉を相手にする時間が多いためか、
ストレス少なめで、 気が楽ちん。

締切り さえ守れば、 割かし自由なので、 のびのび取り組める。

おかげ様で、 ぐずな私でも、 どうにか切り盛りできている。

自己コントロールが利くと、 欠点は影を潜めるらしい。

仕事が楽しい。


procrastinate  より


転職を重ね、 適性に合う職業を探し当て、 生計を営めている。

自分に適した仕事に多年従事できて感謝、 幸運を噛み締める。

朝起きたらやりたいことが待っているという望みが実現した。

無論、 経済力は肝心だが、 選択の決定打にしてこなかった。

もしも、 稼ぎ高が人生の最優先であれば、 別の職に就いた。


 単語の覚え方   より

◆  なかんずく毒親育ちは、 世間体・体裁・人並みよりも、 ご自分の心
に素直に進む方が、 余計な痛みを背負い続けずに生きられると思います。

「 他人がどう思うか 」 よりは、 「 自分がすんなりやっていけるか 」。

繰り返すと、 頑張りが実りそうで、 快適で心地よい 「 居場所 」 を探す

そのためには、 どんな状態に置かれた時が自分は心地よいか常々観察し、
心に留めておき、 平生から意識し、 その状態に近づける方向へ向かう。

「 自分の居場所 」 のありかに接近するべく、 こうして方向性を見定める。

属性的に見て、 しっぺ返しに遭いやすいから、 初期段階 で見栄を張らない。

外向きがどうであれ、 実質的には世間体・体裁・人並みから既に逸脱して
いるため、 それらに合わせる努力をするだけで、 いたずらに消耗する。

挙句の果て、 なかなか報われない苦に満ちた難路を突き進みがちと危惧する。

がむしゃら努力したところで、 ようやく 「 人並み 」 なんて、 もったいない。

それより、 「 個性的 」 な生き方を模索する方が納得が行くのではないだろうか。

 

経済力と自信が身につき、 全体的に安定した後は、 なんでもトライすればよい。

気任せに、 心置きなく、 気まま思いのまま、 やりたいことを思う存分にやれ

私の観察では、 毒親育ちは50歳以降になって、 この域に到達する人が目立つ。

私もそうだった。

だから、 焦らないで。

 

◆  長らく四苦八苦が凌駕しており、 恐ろしく時間がかかった。


それまで、 毎日、 死ぬことばかり考えていた。

「  生きることは、 きついことだらけ  … 

  生きることに、 私は向いてない  … 

最初の50年間は、 本気でこう信じていた。


Comfortable in one’s own skin “  より


散々打ちのめされ、 打ちひしがれたから、 理解度が段違い。

予想も期待もしなかった効用で、 「 禍福は糾える縄の如し
及び 「 未来は誰にも分からない 」 と感じ入る成り行きに。

生を受けて半世紀を過ぎてから、 私の半生はこの連続だったと、
やっと感づくことができるようになってきて、 遅きに失した感。
やむにやまれぬ事情が立ちはだかる、 現世の悲哀を思い知った。

本心からそうしたくてそうしたわけではない、との構造が分かってきた。
あの時、 なぜ周りがそうやって処置したか、 ぼんやり背景を思い描ける。

もし自分がその立場にいたら、 よりよく処理できたものだろうか。  

少なくとも30年経過しないと、 直接関与した部分しか見ることあたわず、
事の良し悪しといった全体像は、 まるっきり認知できなかった。

自分に都合よい解釈ばかりの幼稚さで、 相手に思いを馳せる姿勢は皆無。

幸運に目を向けた感謝の念は思いもよらず、 不平不満の愚痴でみなぎる心。

自己中心で衝動的、 傲慢でひねくれた融通のきかない強情っ張りだった。

誇大的万能感と躁的防衛 ( manic defence ) に支配された ナルシスト

あれでよくまあ生きてこれたな …  周囲にどれほど迷惑かけたことか …

忘恩の徒どころか、 思い上がって感謝ゼロの完全なクズだが、 自覚なし。

いかに独りよがりで身勝手だったか、 無知で未熟すぎた、 と今なら分かる。

I know now that I was a piece of human trash with no compassion.

その一方で、 やっぱりひどい生育環境だったと再確認する自分もいる。

しかしそれだからこそ、 「 焦るな 」 と発破を掛けたくもなる。
毒親育ちの本義本分は、 「 晩成型 」 (  a late bloomer )。
中年を迎えると、 なんとなく落ち着いてきて、 楽になってくる。
努力が報われたというより、 老いて達観、 死生を超越する模様。
無尽蔵な体力・気力を誇負した、 無我夢中の若い時分は遠い昔。
残りの人生 の短さに衝撃を受け、 負のエネルギーは湧きづらい。
くだらないことに、 うじうじ文句つける時間と元気はなくなった。
ひしひしと身に迫りくる死が、 生々しく刻一刻と現実味を帯びる。
人生のカウントダウンが始まり、 身辺を取り巻く空気が一変する。



これも、 「  時の力  」。

 50歳代に入るまで、 からっきしダメだった話は、
skin “、 ” aware “、 ” 視覚化 “、 ” 単語


「  生きるって、 それほど悪くないかも  … 

Life is not that bad after all.


ふと、 こう感じ始めたのは、 生を受けて 半世紀を過ぎてから。

人生の残( ざん )を意識するにつれ、 ” life’s blessings
を慈しむ視点が、 おぼろげながら浮かび上がってきたのだ。

どう考えても、 折り返し点は過ぎ、 残りの人生  の方が短い。

くだらないことに、 うじうじ悩んでいる時間はもうない。

「 くだらないこと 」 どころでなかったために、 随分苦悩したはず
なのだが、 人生のカウントダウンが始まると、 いっぺんにぶっ飛ぶ。

陰気な悪感情にいちいちとらわれて、 悶々と過ごす暇はなくなる。

自分の心境がどう変わっていくか、 じっくりと観察できるのは、
生きとし生ける者 ( all living things / all beings ) の特権。


Comfortable in one’s own skin “  より

毒親育ちが、 ある意味 「 ユニーク 」 であると考えるわけは、 上述した。

 

【参照】

・  test of time

 

◆  中年になって気づいたことは、 毒親育ちとそうでない人の間には、

人生や物事の見方に、 天と地の開きが見られる分野が多い点である。

「 家庭・家族 」 「 学校 」 「 食事 」 「 結婚 」 「 子ども 」 「 お金 」

これらの見解には、 どうにも埋めようのない劇的な大差があったりする。

五官で捉えた五感で知覚  している風景が、 根源的・生理的に全然違う。

お互いの話に共感できず、 違和感だらけで気持ち悪いのは当然と言える。

理解してもらおうと尽くすのは、 やめておく方がよいと判断する理由だ。

 

「 毒親育ち 」視点で生きる人は、

世界中にいる。  そう心配するな。


個人体験からざっと見積ると、 国籍・性別不問で、5人に1人以上 はいる。

こうした暮らしの実経験がない者には、 一切見えぬ光景が自ずと見える。

人間の汚さと浅ましさを山ほど見てきて、 他者の内面も敏感に読み取れる。

苦労知らずゆえの無防備さはなく、 既述の通り、 自衛能力に長けている。

育ちのよい人の振る舞いと相違する、 生存につながるアンテナを具備する。

 

  サバイバルのセンスに優れているのだから、 勝てる場所に身を置くこと

  自分をうまく育てれば、 逆境に負けぬ一騎当千の「 晩成型 」 になれる

 

毒親概念の本場である米国は、 日本語で見かけない水準の優良情報の宝庫。

翻訳機能を併用しつつ、 英文記事や動画を漁り、 コメントを読んでみよう。

 

長く生きると感知するが、 完全オリジナルな難儀はめったにないのが人間界。

煩悶自体は個人的だが、 似た悩みは過去に先人が解き明かしてくれている。

なんらかの共通要素があり、 解決の道筋を学び取れること請け合いである。

根強い動機を元手に、 生の英語を身近に引き寄せ、 ついでに習得しておけ。

 

◆  良くも悪くも、 むやみやたらに 「 充実していた 」 点は否定しようがない。

痛みが少なく、「 気づかない 」 人生よりベターかもしれない、 とふと思う。

「 気づかない 」 とすれば、 本稿みたいな記事は、 決して書きようがない。

なぜなら、「 毒親のしんどさは、自ら体験しない限り、理解しがたい苦痛 」
であり、「 想像のみでは、 絶対に分からない 」 と先述通りに感じるから。

こんな風に受け止める時期を迎えるとは、 若い時には 100% 考えられなかった。

 

◆  私がもがいていた頃は、 前出の書籍  ” TOXIC PARENTS ”

が世に出る前で、 「 毒親 」 概念は普及していなかった。

約10年間、 毎日読んでいたのは、 社会学者の  加藤諦三( 1938- )。

<  著作からの抜粋  >


「 加藤諦三 ( かとう たいぞう ) 公式サイト 」
  より


主に文庫本だが、 全冊3回は読んでいる。
勤勉だからではなく、 極度の焦燥感が原動力だった。
なにかをしていないと居ても立っても居られない有様で、
お手頃価格の文庫本で気を紛らすしかなかったのだ。
あの頃のインプットは、 現在のアウトプットに直結している。
荒々しく鬱屈した憤懣にかられて、 多年営々と蓄積してきた
” relationships ” の知識が、 生きていく上で大いに役立った。
私の 「 宝物 」 となって、 知的資産 に昇華したのは50歳代。

過去の出来事にほのかに感謝できるようになったのも、 その頃。
◆  大学では、 加藤教授の講義を受講する機会に恵まれた。
加藤本から、 毒親育ちの方々に推奨したい3冊を
下記の通り、 ご紹介させていただければと願う。

  手持ちの蔵書は旧版で、 1990年代に新品を購入 ( 奥付



私を救ってくれた3冊である。

 

◆  坂口 安吾 ( 1906-1955 ) の自伝小説も、 きっと魂が共鳴する。

『 風と光と二十の私と 』 ( 講談社文芸文庫 ) などに収録された、

以下の短編を推す。

著作権が消滅 しているため、 主要作品は 無料 で読める。

 

◆  「 全世界で大共感の声 」 と絶賛を博し、 2023年に和訳版が出た良書がこちら。

毒親育ちが世界中にいることに嘘偽りはなく、 米アマゾンのレビュー  をご覧あれ。

 

<出版社HP>    <アマゾン>    <楽天ブックス>

 

  英文原書 ( 2015年刊 )

著者の肩書 ” PsyD ” とは、 ” Psychology Doctor ”  = 「 心理学博士 」。

<ペーパーバック>    <Kindle>    <CD>    <Audible>    <楽天ブックス>

 

【参考】    ※  外部サイト

  •  私の頭越しに孫を溺愛する母、  悩む娘の最終決断
    無神経な親と口論せずストレスなく付き合う法
    https://toyokeizai.net/articles/-/671383
    2023年5月25日付    ※  本書著者が執筆
  •  毒親自覚ない人、  気づきにくく危険な4つの特徴
    自分勝手で無神経な親に感情的にならない方法
    https://toyokeizai.net/articles/-/674562
    2023年6月1日付    ※  本書著者が執筆
  •  なぜか 「 繊細で我慢づよい人 」 が不倫にハマる経緯
    「 内在化 」 と 「 外在化 」 という人間の2つの傾向
    https://toyokeizai.net/articles/-/674624
    2023年6月8日付    ※  本書著者が執筆
  •  怒りっぽい人が人間関係で大誤解していること
    自分のなかの 「 苛立ち 」  「 不調 」 の価値を見直す法
    https://toyokeizai.net/articles/-/676913
    2023年6月15日付    ※  本書著者が執筆
  •  「 親の愛情不足 」  の中で育った子に見えがちな特徴
    安全基地になれない親は  「 精神的に未熟 」
    https://toyokeizai.net/articles/-/679922
    2023年6月21日付
  •  「 親といるとなぜか苦しい、 イライラする 」 の正体
    大人になってからも尾を引く 「 愛着障害 」 とは
    https://toyokeizai.net/articles/-/684502
    203年7月13日付

 

◆  Jack London ( 1876-1916 ) の 作品・自叙伝・手紙・伝記 も秀逸。

無慈悲な生い立ちに基づく、 時の流れに色あせない 真に迫る展開が持ち味。

 

赤貧の毒親育ちだが、 本人も毒親だった旨、 娘に明け透けに暴露されている。

※  本稿末尾に、 13歳の長女宛の絶縁めいた手紙を全文掲載

もっとも、 ジャックの母親も薄幸の育ちで、 「 負の連鎖 」  を見て取れる。

家族と絶縁後、 未婚の母としてジャックを生んだため、 彼は父親を知らない。

父と推定される男性と何度もやり取りした手紙では、 頑なに否認されている。

以下、 返信の実物。


I was impotent at that time

( 当時、私はインポでした )

※  実物の下から10行目



  実物を活字にしたもの


Russ Kingman,
A pictorial life of Jack London″,   p.18.
Crown Publishers   (1st ed. 1979).


※  長い手紙だが、 本書では活字で全文掲載されている


インポ原因は、 ” hardship, privation & too much brain-work ”  とのたまう。

※  実物の下から9行目

後掲の和訳版では、 「 苦難や窮乏や頭脳の使いすぎ 」 ( p.22.)。

【発音】   ímpətənt
【音節】   im-po-tent (3音節)

確かに同棲していたが、 頭を酷使しインポだった、 って弁明はどうよ。

文中の  Flora Wellman ( 1843-1922 ) が、 ジャックの母親である。

結局、 大事な一人息子に先立たれ、 逆縁の不幸に見舞われた。


Therefore I cannot be your father,

nor am I sure who your father is.

( したがって私があなたの父であるはずがありませんし、
あなたの父が誰なのか私にはよくわかりません。)



※  実物の下から7行目

※  上記の訳文は、後掲の和訳版を引用 ( p.22.)


つれない返事だ。

実父と推論されている男ですぞ。

お顔の雰囲気も似ている。

ジャックの胸中いかばかりか。

1897年時点で21歳。

国内外で肉体労働した後、 一念発起し苦学力行、 猛勉強して合格
した カリフォルニア大学バークレー校 を、 前年に中退している。

 


  ジャック と インポパパ

◆  伝記をたんと読み、 どうしようもない境涯を知れば知るほど闇を感じ取る。


Jack didn’t understand children since he had never had
a normal childhood of his own.  By the time he was twelve,
he was working long hours before and after school to add
his
share to the family struggle for survival.

Russ Kingman,
A pictorial life of Jack London″,   p.168.
Crown Publishers   (1st ed. 1979).


【 和訳版 】

ジャックは自分が正常な子供時代を送ったことがなかったから、
子供のことがわからなかった。 十二歳の頃には、通学の前後に
長時間働き、 家族の生存競争の分担を果たしていた。

『  地球を駆けぬけたカリフォルニア作家 
写真版ジャック・ロンドンの生涯  』  p.312.
ラス・キングマン (著)、 辻井 栄滋 (翻訳)
本の友社、 1989年刊


波乱万丈の夭折作家であり、 後世に残る珠玉の作品をいくつも紡いだ。

気骨に富む気性は、 大量に現存する手紙や写真に色濃く反映されている。

【 デジタルコレクション 】    ※  12,000点 の写真 ( 閲覧無料 )

 

平易明快な英文が強みで古びることなく、 世界的に人気の不世出な作家

血も涙もない身の上を題材に盛り込む、 躍動感のあるリアルな筆致が魅力。

軽快に弾むリズムあふれる短文で構成される英文は、 私の見習うお手本。

この上なく好きな作家で、 書簡全集  は2セット買い、 「 自炊 」 した。

※  書簡全集 は、 随時引用中 ( 例 : GropeAs requested )

 

えげつない話題ですら簡潔明瞭な文体に仕上げる、 力強い文才が際立つ。

「 毒親 」 研究には、 非常に学べる生涯と作品で、 英語学習にもグー。

著作権が消滅しているため、 主要作品は 無料DLサイト  で読める。

全集に準じる英文 キンドル版  は、 押し並べて数百円ぽっきりで販売中。

日本では、 辻井 栄滋 ( 1944- ) がジャックの訳者・解説者として有名。

 

とにかくスケールがぶっ飛んでおり、 数々のイカれた手紙からも推断可能。

「 毒親育ち 」 「 毒親 」 の真骨頂 !  と叫びたくなる逸話が盛りだくさん。

いつの時代も人気なのは、 無一文から立身出世を体現したガッツゆえか。

Jack London lived a life rich with experiences and emotional intensity.

大作家を引き合いに出すのはおこがましく厚かましいが、 私が克服した苦境
なんて、 ジャックのそれとは質量ともに雲壌の差があり、 恥ずかしくなる。

それこそ世間知らずな甘ったれだった。

 

◆  日本と縁が深く、 日露戦争の従軍記者として多数の写真を自ら撮影した。

撮影禁止区域にてスパイ容疑でふん捕まり、 日本の牢屋にぶち込まれている。

没年40歳で早世したのだが、 明治時代に2度も来日( 1893、1904年 )。

初めて上梓した作品は、 ” Typhoon off the Coast of Japan “( 17歳 )。

つまり、 処女作は 『 日本沖の台風 』 で、 新聞懸賞で優勝した小論文。

  横浜で撮った17歳のジャック ( 1893年、 漁船の乗組員だった )



Russ Kingman,
A pictorial life of Jack London″,   p.45.
Crown Publishers   (1st ed. 1979).


日本人従者を好み、 信を置いていたことは手紙と写真と回想録から明白。

勤勉で謹厳実直な日本人に感心し、 在米邦人向けの新聞で募集していた。

文献に記録されているだけでも、 Nakata( 後述 )、 Sekine( 後述 )、
Wada、 Sano、 Mori、 Sera、 Tochigi、 Murakami  などがいる。

一例として、 当時12歳の長女 ( 後述 ) に宛てた手紙から一部引用する。



Jack London ( 1876-1916 )
ジャック・ロンドン  米作家
1913年10月11日付  私信

” The Letter of Jack London  Volume Three: 1913-1916 “,  p.1258.
Stanford University Press  (1st ed. 1988).


同時に、 娘たちとのこれまでの絆のもろさを推し量ることができる記述。

末文にあるように、 ” I know you ten thousand times better than

I know my two daughters. ”  と言われた Nakata は、 反応に困るだろう。

Yoshimatsu Nakata ( 中田由松、 1895-1967 ) は、 日本で生まれ

ハワイで歯科医師 として成功を収めた。

 –

 

◆  私の卒論の指導教員は、 心理学者の 深沢道子 ( 1935-2013 )。

ゲシュタルト療法  の基本書を和訳されている。

メリイ  M. グールディング (著)
ロバート  L. グールディング (著)
深沢 道子 (翻訳)
星和書店、 1980年刊
四六判 並製 608頁

著者は、自己変革をもたらすための治療手段として、
効き目のあるものならどんな方法でも取り入れている。
この著者の「 再決断療法 」 を本書は詳細に説明する。
星和書店  公式サイト  より
http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo05/bn233.html



深沢教授からお借りしたこの本、

古新聞に挟んだままリサイクルに出してしまい、
慌てふためいて書店に駆け込み、
素知らぬ顔して新品をお返しした思い出がある。

 

 

【参考】    ※  外部サイト

◇ ” 15 Versions of Toxic People ”
https://www.heysigmund.com/when-its-not-you-its-them-
the-toxic-people-that-ruin-friendships-families-relationships/

日付なし

◇ ” How to Deal With Toxic Parents ”
https://www.webmd.com/sex-relationships/features/toxic-parents
日付なし

◇  ” 13 signs your friendship with someone is toxic
https://www.businessinsider.com/signs-your-friendship-is-toxic-2018-2
2020年5月17日付

◇  ” 15 Signs You Have Toxic Parents ”
https://blogs.psychcentral.com/imperfect/2018/07/15-signs-you-have-toxic-parents/
2020年5月4日付

◇  ” 12 Clues a Relationship with a Parent Is Toxic
https://www.psychologytoday.com/us/blog/toxic-relationships/201808/12-clues-relationship-parent-is-toxic
2018年8月31日付

◇  ” How To Tell If You’re In a Toxic Relationship –  And What To Do About It ”
https://time.com/5274206/toxic-relationship-signs-help/
Time.com  /  2018年6月5日付

米タイム誌の記事。

有毒な人間関係の有無を自己診断。

英文も内容も容易ではないが、中級学習者 の実力があれば、

次の概要は一読して把握できる。

  •  定義
    ” one seeks to undermine the other ”
    ( 相手を傷つけようとする)
  •  原因
    ” they were in a toxic relationship ”
    ( 本人も病的な人間関係を経てきている)
  •  前兆
    ” persistent unhappiness ”
    ( ずっといつまでも続く不幸)
  •  対処法
    ” you’ve got to get out of it. ”
    ( 手に負えなければ、脱出すること。)


◇  ” 6 Toxic Relationship Habits Most People Think Are Normal ”
https://getpocket.com/explore/item/6-toxic-relationship-habits-most-people-think-are-normal
2014年8月8日付

  1.  The Relationship Scorecard
    ( 過去の誤りについて執拗に責める )
  2.  Dropping “ Hints ” and Other Passive-Aggression
    ( 遠言いたいことを遠回しに言う )
  3.  Holding the Relationship Hostage
    ( 感情・関係を人質扱いして脅迫する )
  4.  Blaming Your Partner For Your Own Emotions
    ( 相手を感情のはけ口にする )
  5.  Displays of “ Loving ” Jealousy
    ( 嫉妬のもたらす行為と愛情を混同する )
  6.  Buying the Solutions to Relationship Problems
    ( 問題をお金でごまかす )

◇  トキシックショック症候群 ( toxic shock syndrome; TSS )
=  非常に短い時間で重篤な病態を引き起こす、敗血症の一種

 

◇  「 限界だった 」 たった1人の介護の果て
なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか
https://mainichi.jp/articles/20201028/k00/00m/040/074000c
2020年10月28日付

◇  医学部受験で9年浪人 〝 教育虐待 〟の果てに …
母殺害の裁判で浮かび上がった親子の実態
https://nordot.app/741154375854899200
2021年3月15日付

 9浪で医学部受験失敗 … 31歳女性が母親をメッタ刺しの特殊事情

https://friday.kodansha.co.jp/article/193698
2021年7月21日付

【動画】  医学部を9浪した娘が母に復讐
「 モンスターを倒した。 これで安心だ 」


https://www.youtube.com/watch?v=Wuhtu532OUc
2021年11月2日付

https://www.youtube.com/watch?v=C6C8zll1Otk

2023年2月25日付

https://www.youtube.com/watch?v=sRuU-sPnczw
2023年7月22日付

◇  家を出られる 「 唯一の手段が結婚 」 の女性は大勢いる
https://dot.asahi.com/dot/2021092900024.html?page=1
2021年9月29日付

 

 

【参考】    ※  YouTube 動画

■  Toxic Teachers That Got Exposed By Their Students
( 教え子らに暴露された毒先生たち )

https://www.youtube.com/watch?v=620N1YFmAa0
2023年10月12日付    ※  全長 11分7秒


■  Hated Toxic Celebrities Forced To Leave Hollywood In 2023
( 2023年、ハリウッドを追われた嫌われ毒セレブたち )

https://www.youtube.com/watch?v=lr1rjMDEZmE
2023年3月14日付    ※  全長 34分21秒


■  Toxic Celebrities That No One Should Trust
( 決して信用してはならない毒セレブたち )

https://www.youtube.com/watch?v=4s0qSGGKzkQ
2023年2月14日付    ※  全長 43分11秒


■  Toxic Celebrities Who Are Ruining Hollywood
( ハリウッドをめちゃくちゃにしている毒セレブたち )


https://www.youtube.com/watch?v=6d2CcYBhTGs
2022年12月19日付    ※  全長 34分33秒


■  The Most Toxic Celebrity Families In Hollywood
( ハリウッド最悪の毒セレブ家族たち )

https://www.youtube.com/watch?v=sPuspv1-nlw
2022年9月27日付    ※  全長 19分12秒


Joce Bedard
※  カナダ人女性 ( 1992- )

  おすすめ YouTuber ( ユーチューバー )

ゴムのように伸縮自在な口唇と舌を持ち、 口周りの運動が大振りなため、

舌・唇・歯・呼吸間の相互作用が分かりやすい、 推しの英語ネイティブ。

これほど分かりやすい口元の動きを示す英語話者を、 私は見たことない。

見本にする英語の先生を選ぶ際は、 ベロ出しの有無が目のつけ所のひとつ。

平板で均一なリズムの日本語が母語の私たちの口周りは、 こんな風に動かない。

普段は  運び  を意識しないからこそ、 物珍しい眺めでびっくりするはず。

外国人の仰々しい表情とジェスチャー ( 身振り ) に見慣れる上でも役立つ。

no need “、 ” integrity ” 、 ” smooth out “、  ” hiatus ”  にて、

学習着目事細かした ( 図入り、 写真入り )

→  Joce の  頻出表現

 

【参考】    ※  外部サイト

 

◆  娘に向けたジャック・ロンドンの絶縁状 ( 全文、 上文参照 )




Jack London ( 1876-1916 )
ジャック・ロンドン  米作家
1914年2月24日付  私信

” The Letter of Jack London  Volume Three: 1913-1916 “
p.1298-1301.
Stanford University Press  (1st ed. 1988).


当時多感な13歳の長女 Joan London ( 1901-1971 ) 宛の手紙。

冷酷さの極みにぞっとするが、 娘の将来を思う愛情も垣間見れる。

if you want career instead, I’ll help you to pursue
whatever
career you elect.

 

彼女の著書  ” Jack London and His Daughters ” ( 1990年刊 )

※  死後出版

では、 丸ごと一章 ( appendix ) を割き、 同一書簡を全文掲げる。

筆鋒があまりに酷、 もうトラウマにならない方がおかしいくらい。

前妻への批判が中心を占め、 とばっちりを浴びせられている様相。

2人の娘の子育てを一手に担ってくれたのに、 節度なく悪口三昧。

she was born stupid, stupid she will live, and stupid she will die.

38、 阿修羅と化したジャック・ロンドンの恨み節が炸裂する。

” dark side ” ( 邪悪な側面 ) 丸出しで、 やばすぎてしびれる。

ティーンの我が子に送るには、 非人間的に無思慮で複雑すぎる筋。

A ruined colt is a ruined colt, and I do not like ruined colts.

何度読んでも胸糞悪く、 年頃なのにかわいそう、 「 親失格 」 や。

現に、 長女は終生、 父親の毒親ぶりと憎悪を包み隠さなかった。

父を思い出すとパニックに襲われる、 と痛烈に書き残している。

けれども、 ジャックの人生を俯瞰すると、 だいぶ合点がいく。

とんでもなく試練に満ちた生き様を、 上記書簡内でも告白する。

 


  反抗娘 も 瓜二つ

( ジャック ・ 長女ジョーン ・ 次女 ・ 前妻 )

 

長女も次女も、 父親の母校である名門  カリフォルニア大学バークレー校
を卒業している。

ルックスに加え、 優秀な頭脳を受け継いだ。

 

◆  2年後、 ジャックの生涯最後の手紙は、 他ならぬ長女ジョーン宛。



1916年11月21日付

” The Letter of Jack London  Volume Three: 1913-1916 “,  p.1604.
Stanford University Press  (1st ed. 1988).


死 ( 1916年11月22日、 享年40 ) の前日の日付。

Bess ( 1902-1992 ) は次女で、 絶縁状では  ” Baby B. “。

先の署名は  ” Jack London “、 こっちは  ” Daddy ” で締める。

14歳と15歳の娘をランチに誘う父。

絶縁したわけではなかったのだ。

無性に切ない。

【参照】  ” Will you marry me ? ”  は、 怖すぎる求婚か

 

◆  ジャックの死因の有力説は自殺とされているが、 没後100年
以上経っても真相は定かでなく、 今なお議論を呼んでいる。

持病の鎮痛薬として常用していたモルヒネを過剰摂取した事実は、
当初より医学的に検証されている。

【発音】   mɔ́rfiːn
【音節】   mor-phine (2音節)

就寝前に致死量を服用後、 昏睡から覚めることなく、 4名の医師らの
懸命な蘇生処置も空しく、 そのままカリフォルニアの自宅にて死亡。

insert Jack’s morphine pic here

第一発見者は、 前出の Sekine ( 関根時之助、 1892-1970 )。

議論の的は、 ジャックが意図的に  overdose  したか否か。

それとも、 ” an accidental morphine overdose ” なのか。

諸説紛々あるものの、 中学生対象のある伝記にはこうある。

英語の 中級学習者  であれば、 難なくすらすら読めるはず。



Daniel Dyer,
Jack London: A Biography″,   p.206.
Scholastic  (1st ed. 1997).


腎臓( kidney )が除去しきれなかった毒素( toxin )及び過労がたたったと記す。

【発音】   kídni
【音節】   kid-ney (2音節)

toxin ”  は、 ” toxic ”  から派生した名詞 「 毒素 」。

【発音】   tɑ́ksn
【音節】   tox-in (2音節)

青少年の読者を想定した評伝であり、 自殺説をきっぱり退けている。

第一発見者 Sekine の証言を読むと、 ジャックの素振りにいくらか

怪しい挙動があるため、 ” false ”  と断言するには及ばないだろう。

 

add Sekine’s testimony in both languages

 

 

 

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