プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

What’s the use of – ?

      2021/07/18

~ なんて、何の役に立つのか

「  そんなものが役に立つわけない

これが発言者の本心で、最初から結果ありきの口語。
つまり、 反語的  に使う場合が多い。

What’s the use ( of something ) “

spoken: used to say that something seems 
to be a waste of time.

(ロングマン、LODCE6)

※  spoken  =  口語体、話し言葉


反語

(1)   反対の意味の言葉。

(2)   言葉を逆さにしていうこと。  また、その言葉。

(3)   断定を強めるために、言いたい内容の肯定と否定
とを反対
にし、かつ疑問の形にした表現。 
「 そんな事知るもんか 」 の類。

(4)   表現面と真に表したい事をわざと反対にし、しかも真意を
ほのめかす表現。
朝寝坊をした人に  「 早起きですね 」 という 類。

(5)   反切によって説明する語。

( 広辞苑 第七版 )


強調のために反語を用いる表現が 「 反語法 」。

反語法 

強調のために  反語(3)  を用いる表現方法。

( 広辞苑 第七版 )


” What’s the use of –  ?  ” もこれに類似する。

 

◆  この表現のポイントとなるのが、
頻出の 3語ワンセット  ” the use of  “。

公文書やニュースでもよく見聞きする。

“use” には、他動詞・自動詞・名詞がある。

動詞と名詞では、発音がやや異なる。

  • 動詞  【発音】  júːz  (1音節)
  • 名詞  【発音】  júːs  (1音節)

語源は、ラテン語「使用する」(ūtī)。

この語源の意味合いが、”use” の全品詞を貫く。

多義ではない。

名詞 “use” は、可算と不可算を兼ね、
基本は不可算名詞の単数名詞

  • 名詞  【発音】  júːs  (1音節)

単数名詞」(singular noun)とは、
単数形で使われるのが一般的な名詞

英英辞書では “ S ” または “ sing ” と略記されたりする。

ざっくりに言えば、名詞 ” use” は、

・  可算名詞  「 使用法 」 「 習慣 」
・  不可算名詞  「 使うこと 」 「 役に立つこと 」

だが先述の通り、
名詞  “use” の基本は不可算の単数名詞
なので、「 使用法 」 と 「 習慣 」も
不可算扱いされる場合がある。

ここでは、不可算名詞 「使用」。

主格関係の前置詞  ” of ” ( ~ の )を伴い、主な定訳は2つ。

  •  ~ の使用 ( 利用 )
  •  ~ の行使

“of” の直後に名詞(+冠詞)が続くのが通例。

日本語では、助詞「の」の直前に名詞を置くのが基本。
使い方が相当似ており、理解しやすい。

英日とも、少々堅めの表現であるが、
応用範囲は極めて広い。

「~の使用(利用)」または「~の行使」と言いたい場面
のほとんどで使え、実に便利である。

the use of something

the ability or right to use something.

( ロングマン、LDOCE6 )

基礎単語3語のみで構成されるフレーズなので、
堅めではあっても、堅苦しさはない。

そのため、日常に用いても違和感はなく、
誤解のない分かりやすさが “the use of” の強み。

◆  次の6例は、日頃、日本語でも見聞きするだろう。

  • the use of force
    ( 武力の行使 )
  • the use of racial slurs
    人種差別表現の使用 )
  • the use of smart phones
    ( スマホの使用 )
  • the use of rental cars
    ( レンタカーの使用 )
  • the use of public transportation
    ( 公共交通機関の利用 )
  • the use of physical punishment
    ( 体罰の行使 )

  • The use of violence  is unacceptable for any reason. ”
    ( 暴力の行使は、いかなる理由でも許されない。)

 

◆  “what’s”  は、”what is”、 ”what has”、 ”what does
の省略形。

ここでは、“what is”「何がある」。

  •  疑問代名詞  “ what “(なに)
  •  動詞  “ is ”(ある)     ※  be の三人称単数直説法現在形
  •  ” the use ”  (使用)
  •  前置詞   ” of “(~の)     ※  主格関係の前置詞

直訳は「~の使用に何がある?」。

疑問文のため、疑問符「?」で閉じる。

◆  冒頭の通り、 反語法  に準じた表現で、
「 役に立つわけがない 」 が真意。

上掲 LDOCE6 には 「 時間の無駄のよう 」とある。

よって、 ” It’s no use. ” (無用です) とほぼ同義になる。

そんな扱いなので、軽視の意を表す助詞 「 ~ なんて 」
「 ~ なんか 」を用いて意訳することが多い。

発言者の うんざり した気持ちが伝わってくる。

伴う感情や言い回しを含め、全体的に日英共通の表現。

頻出の ” the use of ” と併せて、自ら使えるとよい。

“What’s the use of going to school ? ”
(学校なんか行って、何の役に立つのか?)

“What’s the use of being number one ? ”
(1位になることに、どんな意味があるか?)

“What’s the use of studying English ? ”
(英語なんて勉強して、何の役に立つのか?)

“What’s the use of staying up all night ? ”
(徹夜なんかして、何の役に立つのか?)

“What’s the use of crying ? ”
(泣いてどうなる?)

“What’s the use of yelling at me ? ”
(私にわめいてどうする?)

“What’s the use of a smartphone if you can’t use it? ”
(スマホを持っていても、使えなければ何の役に立つ?)


◆  マイナー用法として、反語ではなく、文字通り
「 何の役に立つのですか 」 の意味もある。

” What’s the use of this phrase  ?  ”
(このフレーズの用途は何でしょう ?)

 

【参照】  ※  反語的

 

 

 

Sponsored Link




Jetpack

 - 英語, 英語フレーズ