どうぞご勝手に。
頑固な相手に愛想を尽かし、突き放す時の常套句。
- もう知らないから
- 勝手にすれば
- 勝手にしやがれ
ここでの “have“ は、他動詞「手に入れる」。
人称代名詞の目的格 “it”「それを」 は、文脈から
明らかなケースもあるが、総称的になることが多い。
この場合、訳出しないのが一般的。
【総称的な “it” 例】→ 訳出しない事が多い
- “Let’s face it.”
(直視しよう。素直に認めよう。) - “Go for it ! ”
(頑張れ! やってみろ!) - “I got it.”
(了解です。分かりました。) - “Just do it.”
(とにかくやりなさい。) - “We can work it out.”
(なんとかなるさ。) - “get it over with“
(けりをつける。) - “I’ve had it.”
(もうたくさんだ。) - “Prove it.”
(証明して。) - “as it turned out”
(蓋を開けてみれば) - “You asked for it.”
(ご自分で招いたことです。自業自得ね。)
◆ “way“ の品詞は名詞のみ。
英単語として、最頻出かつ最重要レベルにある。
- 重要度:最上位 <トップ3000語以内>
- 書き言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
- 話し言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
すべて最高ランクである。
(ロングマン、LDOCE6 の表記より)
可算名詞と不可算名詞を兼ねる。
原則は可算名詞。
多義であるが、基本的意味は2つ。
すなわち「道」と「やり方」で、
可算名詞である。
区別があいまいなことも多いが、
ここでは「やり方」が適切だろう。
なお、副詞 “way”(はるかに)は、語源の異なる別物。
例えば、”way too much”、”way too many”(多すぎる)。
–
発音は同じ(wéi)。
【名詞 “way” 例】
–
・ “We parted ways.”
・ “Go out of one’s way to – ”
・ “Learn – the hard way”
・ “Way to go ! ”
・ “No way ! ”
–
–
◆ 直訳は「それをあなたのやり方で手に入れて」。
“Have it your way.” はシンプルな4語で構成され、
うんざりさせる相手を振り切る勢いがある。
–
「ご自分の好きにして」。
まさに「どうぞご勝手に」である。
意見がかみ合わない、またはせっかくの心添え
を顧みない相手に、いつまでも構っていられない。
“Have it your way.” には、
相手の自主性を尊重した上で、
さっと離れていく潔さがある。
若干冷たいが、下品さはない。
押し付けがましさや後腐れもない。
後日、相手が泣きついてきても、
I told you to have it your way.
(ご勝手にどうぞ、と私は言いましたよね。)
などと話を優勢に進めることができるだろう。
【類似表現】※ 突き放す表現
“Believe what you want.”
(好きなように信じるがいい。)
“Do what you want.”
(好きにすれば。)
“Do as you like.”
(好きにすれば。)
“Suit yourself.”
(好きにすれば。)
“Have fun.”
(ご勝手に。)
“Whatever.”
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(どうでもいいけど。)
“That’s all I’ve got to say.”
https://mickeyweb.info/archives/2227
(自分には、それしか言いようがない。)
“You are on your own.”
https://mickeyweb.info/archives/3445
(今後は自力でやりなさい。)
“So be it.”
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(好きにすれば。それならそれでよい。)
–
【類似表現】※ 好意的で丁寧な表現
“Please feel free to – ”
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(ご自由に、ご遠慮なく)
“as you see fit”
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(お好きに)
“It’s all yours.”
https://mickeyweb.info/archives/26580
(あとはご自由にどうぞ。あとはお任せします。)