Get the word out
2019/10/15
周知する
日本の辞書にあまり載っていないが、
頻出のビジネス口語。
軽い語調に見えるが、普通に真面目な言い方。
メールなど、文面でも使う。
内輪話だった内容を、外に出して(”get – out”)、
皆に知らせること(周知)。
–
◆ “word” の語源は、古英語「言葉」(word)。
原義は「話す」。
他動詞「言葉で表す」につながる意味合いである。
【発音】 wə́ːrd
この場合の “the word” の意味は、
「その言葉」でなく「その話題」。
–
すなわち、具体的な言葉よりも、<情報>を指す。
基本は単数形(word)だが、
複数形(words)で使われるケースもある。
次の2つでも同様で、
基本は単数形 “word” (複数形もありうる)
-
spread the word
-
spread out the word
この2つは「周知する」に加えて、
「言いふらす」「うわさを広める」
と悪意を込めることができる。
同じく、口頭でも文面でも使う。
表題 “get the word out” は、もっと公平中立で無難な印象。–
- “Use social media to get the word out effectively .”
(ソーシャルメディアを使って、その話題を効果的に広める。)
– - “I want you to get the word out that he passed away.”
(彼が亡くなったことをあなたに周知してもらいたい。)
– - “Get the word out so people will come.”
(みんなに知らせてよ、来てもらいたいから。)
– - “Please spread the word ASAP.”
(この情報を直ちに周知してください。)
– - “I have to spread out the word that the meeting is canceled.”
(会議が中止になったことを周知しなければ。)
【関連表現】
単数形 “word” のみ
・ There is (was) no word on –
・ No word on –
(~について発表されていない・いなかった)
※ “on” → 関連の前置詞「〜について」
・ No word on –
(~について発表されていない・いなかった)
※ “on” → 関連の前置詞「〜について」
・ There is (was) no word from –
・ No word from –
(~から連絡がない・なかった)
※ “from” → 起源の前置詞「〜から」
・ No word from –
(~から連絡がない・なかった)
※ “from” → 起源の前置詞「〜から」
副詞 “still” または “yet“(まだ、依然として)を伴うことが多い。
- “Still no word on his whereabouts.”
“No word on his whereabouts yet.”
(まだ彼の行方は発表されていない。)
– - “Still no word from them.”
“No word from them yet.”
(彼らからまだ連絡がない。)
人称代名詞 “I”(主格)を用いて、後者を換言した例がこちら。
- “I still haven’t heard back from them.”
“I haven’t heard back from them yet.”
(彼らからまだ連絡がない。)
◆ “There are (were) no words – ” として、複数形 “words”
を用いると、以下のように別の意味となる。
- 表現する言葉が見つからない
- 表現しようがない