Hear back
2024/08/29
返事を受け取る
” hear ” には、 自動詞・他動詞がある。
語源は、古英語「 注意を払う 」( hīeran )。
【発音】 híər (1音節)
ここでは自動詞。
自動詞 ” hear ” は、「 聞く 」「 聞こえる 」に加えて、
「 消息を聞く 」 をも意味する。
【活用形】 hears – heard – heard – hearing
–
“ back ” は多義で、名詞・形容詞・副詞・自動詞・他動詞を完備。
語源は、古英語 「 体の後ろ 」( bæc )。
【発音】 bǽk (1音節)
ここでは、 副詞 「 戻る 」 「 返す 」の意味で、
” hear ” を修飾している。
- 自動詞 ” hear “( 消息を聞く )
- 副詞 ” back “( 戻る )
よって、 「 戻った消息を聞く 」。
換言して、 「 返事をもらう 」 で 「 返事を受け取る 」。
自動詞の句動詞なので、 句自動詞 ( intransitive phrasal verb )。
–
◆ 多用されるパターンは、 出所の前置詞 ” from ” を加えた、
hear back from –
- ” I would like to hear back from you. ”
( お返事お待ちしています。)
–
◆ 主語が主格の「 私( I )」なら、最頻出と考えられるのは、
I haven’t heard back from –
- ” I haven’t heard back from you. ”
( お返事お待ちしています。)
–
◆ あるべきものが 「 ない 」 方が、優先的に報告されるから目立つ。
「 have + 過去分詞形 ” heard ” 」 で過去完了形 ( past perfect )。
「 ない 」 だから、 副詞 ” not ” で否定し、 ” have not heard “。
縮約形で、 ” haven’t heard “。
【発音】 hǽvnt (1音節)
【発音】 hə́ːrd (1音節)
- ” I haven’t heard back from the company.”
( 会社から返信がありません。)
– - ” I haven’t heard back from him.”
( 彼から返事がないの。)
– - ” I haven’t heard back from you, so I wanted to check in.”
( ご回答がなかったので、確認のご連絡を差し上げたいと思いました。)
※ 営業メール
– - ” Perhaps you may have missed my earlier email as
I’ve not heard back from you. ”
( ご返信をいただけないのは、以前お送りしたメールを見逃された
からかもしれません。) ※ 営業メール
◆ 「 仮定・条件 」 の従属接続詞 ” if ”( もしも ~ なら ) の用例は、
◆ 人称代名詞 ( personal pronoun )の代わりに、
指示代名詞( demonstrative pronoun )の ” there ”
で置き換えた例がこちら。
- ” There is no word from the company. ”
” No word from the company. ”
( 会社から返信がありません。)
– - ” There is no word from him.”
” No word from him.”
( 彼から返事がないの。)
– - ” There was no word from you, so I wanted to check in.”
( ご回答がなかったので、確認のご連絡を差し上げたいと思いました。)
–
◆ ” hear back ” の連語( コロケーション )としては、
以上の出所の前置詞 “ from ” が圧倒的に使われる印象。
さらに、 関連の前置詞 “ on “( ~ について)もよく見かける。
- ” Just following up on the below translation request
as I haven’t heard back on it.”
( 下記の翻訳依頼について、返事がないため、念のため確認したい。)
我が上司からの 督促 メールである。
–
◆ ” just “ には、形容詞と副詞がある。
【発音】 dʒʌ́st (1音節)
–
語源は、 ラテン語 「 公正な 」( jūstus )。
本稿での ” just ” は、 比較・程度の副詞
「 ただ ~ だけ 」 「 ちょっとだけ 」 「 念のため 」。
副詞 ” only “、” simply “、” merely ” が主な同義語。
露骨さを軽減する 婉曲用法で重宝 される。
「 邪( よこしま )な動機はありませんから 」 とアピール。
” just for your information ” や ” Just checking in ”
の ” just ” と似た使い方。
言い振りを柔らかくしておき、 相手の誤解と反発を防ぐ。
いうなれば、 予防線を張っている。
日本語にも見られる、トラブル回避の婉曲表現。
「 クッション言葉 」 同然の役割を果たす。
とはいえ、 いらだちを察することもできる文面である。