蔵書の「自炊」記録(4)
2020/12/01
「 電子化は将来への投資 」
の次に、動機を強化したのは、
「 即座に読みたい 」
という欲望である。
読書好きなら、きっと日常的に経験するだろう。
ふと、ある本を思い出し、
読みたい欲求が抑えきれなくなる衝動を。
研究者・専門家なら、
文献を確認する必要が急きょ生じたりする。
自炊済みであれば、いずれも造作ない。
クラウドまたはハードディスク
にアクセスするだけ。
望みはあっけなく叶う。
若干の条件を要するものの、
「いつでもどこでも」は過言でない。
自炊した蔵書については、私の場合、
本当に「いつでもどこでも」である。
「自宅に帰ったら」でなく、
その場で即刻入手可能。
その結果、家に縛られなくなった。
「マイ本棚」を常に持ち歩いているのだから。
果てしない解放感を覚えた。
自炊の実行により、
「4,000冊以上の本があるから」という言い訳が消えた。
「商売道具なので処分不可」との言い草も。
書籍の山を切り崩していくにつれ、
「人生の選択肢」が拡大した
気がする。
大好きな本が、長年、
私を束縛していた
ことを初めて知った。