プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

Whopping

      2020/10/22

とてつもない、どでかい 

程度が甚だしい状態を示す形容詞(及び副詞)が “whopping”。

【発音】  (h)wάpɪŋ
【音節】  whop-ping  (2音節)

基本は「大きい」で、かさ張っている状態。
ひいては、強意の「すごい」に派生した。

イメージとして、よく合う和訳の代表例は、

  • 「大きい」→「 どでかい
  • 「すごい」→「 とてつもない

  どでかい  
形容詞
(ドは接頭辞)非常に大きい。とてつもなく大きい。

  とてつもない【途轍も無い】
非常に度をはずれているさま。途方もない。

(広辞苑 第七版)

でかすぎ


◆  “a
whopper は「どでかいもの」。  さらに「大ぼら」。

可算名詞である。

【発音】  hwɑpər
【音節】  whop-per  (2音節)

 

The WHOPPER ” は、バーガーキング の看板商品。

日本では「 ワッパー 」として発売中。

【出典】  https://www.burgerking.co.jp/#/menuDetail

視覚的に思い浮かべることができるため、
理解は難しくない。

だが、使用場面に合わせて和訳するには、
時に工夫を要する(例文参照)。

◆  今回調べた英英辞典8点のうち、7点に
informal” 表示があった。

すなわち、非正式でくだけた表現。

ニュース報道にも起用される “whopping” だが、
ニュース用途で「どでかい」は使いづらい。

意味は分かるものの、和訳しにくい単語
の典型である。

“whopping” の単純さは、以下8点の英英辞典の
語釈から明らか。

”whopping

  very large.
LDOCE6、ロングマン)

■  very big.
OALD9、オックスフォード)

  extremely large.
CALD4、ケンブリッジ)

■  If you describe an amount as whopping,
you are emphasizing that it is large.
COBUILD9、コウビルド)

  uncommonly large.
Collins English Dictionary 12th Ed.)

  extremely large.
Macmillan Dictionary

  very large, impressive, etc.
Merriam-Webster’s Learner’s Dictionary

■  extremely large;
also extraordinary, incredible.

Merriam-Webster

【発音】  (h)wάpɪŋ
【音節】  whop-ping  (2音節)

しびれるような簡明さ。

“big” または “large” で全8点が説明されている。

このうち、唯一 “informal” 表示がなかったのは、
Merriam-Webster(オンライン版)。

8点の英英辞典は、<形容詞>のみ示す。
しかし、以下3点の「英和大辞典」は、<副詞>も
併記する。

副詞の意味は、「とてつもなく」「途方もなく」
「桁違いに」「非常に」「すごく」「ばかに」。

意味合いは、形容詞にそのまま重なる。

例えば、
  形容詞「すごい」→ 副詞「すごく」

このような場合、英英辞典が表記を省略することは
珍しくない。総じて微差なので略してしまうのだ。

そのため、”whopping” は形容詞中心に考えてよい。
同じ意味合いであれば、品詞の違いなど意識しない。
それが日常用法。

◆  “whopping” は、1620年代から使われている。

語源は、自他動詞 “whop” の現在分詞が形容詞
になったもの。形容詞によくあるパターンである。

“whop” の基本的意味は、

  • 他動詞「たたきつける」「完勝する」
  • 自動詞「どしんと落ちる」
  • 名詞「どしん(音)」

強い勢いを発する動詞 “whop” を引き継ぎ、
形容詞「どでかい」「とてつもない」に発展した。

英英8点の語釈を振り返ると、強意の副詞
very“、”extremely“、”uncommonly
がついて回る。

どこまでも極端なのが、”whopping” の特色。

とにかく、普通でない度合い

  • “A whopping 81 percent of people lie
    during job interviews.”
    (採用面接では、81%もの人が嘘をつく。)

無茶な表現を避けがちのメディア報道でも、
使われているので不思議な気もする。

芸能・スポーツなどのエンタメ分野のみならず、
政治・経済の堅い記事でも目にする。

◆  今月2018年7月発表のニュース見出しを訳してみる。

  • “Australia adds whopping 500,900 jobs in June”
    (オーストラリアが6月に50万900人の大幅雇用増)
  • “X leaves whopping £17,850 tip at hotel”
    (Xが大金1万7,850ポンドのチップをホテルに渡す)
  • Whopping 90% jump in M&As in January-June period”
    (1-6月期のM&Aは90%大幅増)
  • “XX is valued at a whopping US$20 billion”
    (XXの評価額は高額200億ドル)
  • “Report suggests that a whopping 81%
    of initial coin offerings are scam
    (81%の新規仮想通貨公開は詐欺との報告)
  • “X splurges a whopping £155,000 on 15 outfits”
    (Xが洋服15点に15万5千ポンドの大金散財)
  • “2018 FIFA World Cup –
    The Whopping World Cup Prize Money”
    (2018年FIFAワールドカップの高額賞金)
  • “XX Railways train delays: Whopping 38%
    were delayed in last three months”
    (XX鉄道の電車遅延:過去3ヶ月で38%遅れた)
  • “Comic Sales Down a Whopping 6.5% in 2017″
    (2017年のマンガ売上高6.5%大幅減)
  • “Texas Hospital delivers a whopping
    48 babies in 41 hours”
    (テキサスの病院で41時間に48人の赤ちゃん誕生)

 

◆  以上10例は、どれも真面目な社会・経済記事である。

“whopping” の和訳は、やはり難しい。
先に「意味は分かるものの、和訳しにくい単語」と記した。

はたしてその通りであった。

無理に訳出すると、何だか安っぽくなる。

日本語の見出しにはそぐわないこともあると考え、
  <強意の助詞>の「」を起用してみた。

いかがだろう。

◇  「見出し」英語の解説は、ここが秀逸  ↓
英語ニュースの読み方(見出し編)RNN時事英語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sponsored Link




Jetpack

 - 英単語, 英語