Ask around
2018/07/06
聞いて回る
「周囲に聞いて確認してください」。
自他の言動の裏付けを自ら取ってもらうよう、
他者にお願いする際によく使う表現。
◆ “ask” には、他動詞・自動詞・名詞がある。
語源は、古英語「質問する」(āscian)。
基本的意味は、
– 他動詞「聞く」「頼む」
– 自動詞「聞く」「要求する」
– 名詞「提示価格」
ここでは自動詞。
◆ “around” には、副詞と前置詞がある。
語源は、中期英語「円に沿って」(around)。
※ 語源の詳細は、”Is he (she) around ? ”
“around” は、英単語として最頻出かつ最重要。
口語・文面とも、頻出度は<トップ1000語以内>。
重要度も<トップ3000語以内>。
両方とも、最高ランクである。
(ロングマン、LDOCE6 の表記より)
非常に多義だが、基本的意味は、
– 副詞「近くに」「あちこちに」「巡って」
– 前置詞「~の周囲に」「およそ」
副詞と前置詞の境界があいまいな単語であり、
どちらとも解釈できる用法が多数ある。
ここでは、副詞「あちこちに」。
【関連表現】※ 副詞 “around”
- “stick around“(近くにいる、ぶらつく)
- “up and around“(病気が治り、
普通に動けるようになって) - “See you around.“(またね。)
- “shop around”(物色する)
- “push around“(こき使う、振り回す)
- “hang around”(うろつく)
- “lie around”(そこら中に転がる)
- “sit around”(のらくらする)
- “stand around”(突っ立っている)
- “wait around”(ぶらぶらしながら待つ)
- “Is he around ? “(彼は近くにいますか?)
よって、”ask around” の直訳は、
「あちこちに聞く」で「聞いて回る」。
< 事実誤認で、自分が槍玉に挙がった時の対処 >
※ 必要に応じて、早めに法律専門家に相談
1)即座に否定する(”No! I didn’t do it.” など)。
どんなことがあっても、否定を貫く。
2)証拠(evidence)を提示し、誤解を解く。
3)周囲への聞き込みを依頼し、証人を確保。
そんな時に便利なフレーズが “ask around”。
“Please ask around.”
(聞いて回ってください。)
(周囲に聞いてみてください。)
◆ 自衛のため、ぜひ覚えておこう。
伝聞証拠は、事実認定の柱のひとつ。
自分が潔白なら、堂々と要求すればよい。
私自身、組織内で何度使ったことか。
OK, you go ahead and ask around.
(だったら、ご自分で聞いて回ればいかが。)
と毎度開き直ったものだ。
- “We had to ask around for leads.”
(手掛かりを聞いて回る必要があった。)
– - “If you don’t believe me, please ask around.”
(嘘だと思うなら、どうぞ尋ね回ってください。)
– - “I asked around and found out that it was all a lie.”
(聞いて回りましたが、全て嘘だと分かりました。)
– - “I will ask around to see if anyone has heard of her.”
(彼女について知っている人がいるか聞いて回ります。)