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Pros and cons

      2019/06/14

賛否、是非

原形は、単数 “pro and con“。

前置詞で換言すると、”for and against“。
※ 後述

接続詞 “and”(及び)を接続詞 “or(または)
に置き換えると、

pro or con“「賛否いずれか」「賛成または反対」

◆ “pro” も “con” も、語源はラテン語

初出は16世紀。

  • pro
    前置詞 “prō“(~を支持して)
    前置詞 “for” と同義
  • con
    前置詞 “contrā“(~に反対して)
    前置詞 “against” と同義

  通例ペアで使われる  

  • 単数 “pro and con
  • 複数 “pros and cons

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  • 長所短所
  • 利点欠点
  • 是非
  • 良し悪し

などを意味する。

4大学習英英辞典(EFL辞典)によると、

pros and cons

  • the advantage and disadvantages of something.
    (LDOCE6、ロングマン)
  • the pros and cons of something are its advantages
    and disadvantages, which you consider carefully
    so that you can make a sensible decision.
    (CALD4、ケンブリッジ)

the pros and cons

  • the advantage and disadvantages of something.
    (OALD9、オックスフォード)
  • advantages and disadvantages.
    (CALD4、ケンブリッジ)

【発音】ˌprəʊz ən ˈkɒnz  

※ 下線は引用者

4辞書の語釈は、軒並み2語(下線)でまとまっている。
※ クリックで発音

■ “advantage” とは、「アドバンテージ」のこと。

有利」「利点」「利益」「」「優勢」「優位
の意味で、日本社会にも定着しているだろう。

テニス・卓球・サッカー・ラグビー・ハンドボール
の「アドバンテージ」もこれで、「有利な状況」
との意味合いは同じ。

■ “disadvantage” は、”advantage” に「否定」の
  接頭辞 “dis“(無、不、非)を加えた名詞。

“advantage” を否定するので、その反対となり、
不利」「不利益」「」「劣勢」「不都合

名詞 “advantage” 同様に、可算名詞不可算名詞を兼ねる。

◆ 名詞用法の場合は、表題のように複数形にするのが通例。

なぜなら、「賛否」も「長短」も、たいてい複数あるから。

以下のように、前置詞・副詞・形容詞で使う用法もある。
「〜に賛成して」「〜に反対して」。

これらの品詞の境界はあいまいで、解釈は分かれる。

【副詞】

  • “I want to think about this issue pro and con.”
    (この問題について、賛否双方から考えてみたい。)

【前置詞】または【形容詞】

  • “He is pro the new bill.”
    ※ 前置詞 “for” と同じ
    (彼は新しい法案に賛成している。)
  • “She is con the idea.”
    ※ 前置詞 “against” と同じ
    (彼女はその案に反対している)

◆ 上記は比較的マイナー用法で、頻出なのは名詞。

比較項目として使う場合、上掲 “OALD9” と “CALD4” の
項目が示す通り、冠詞 “the” をつけるのが一般的。

この用法では、可算名詞となる。

【名詞】

  •  “The pros and cons of late marriage”
    (晩婚の是非)

  •  “The pros and cons of working long hours”
    (長時間労働のメリット、デメリット)
  •  “The pros and cons of early retirement.”
    (早期退職の利点と欠点)
  • “I made a list of the pros and cons of quitting my job.”
    (仕事を辞める上での是非を一覧にしてみた。)
  • “I compared the pros and cons of studying abroad.”
    (留学のメリットとデメリットを比較してみた。)
  • “We discussed the pros and cons of having kids.”
    (私たちは子どもをもつことの是非を話し合った。)
  • “Parenthood has both its pros and cons.
    (親になることにはプラス面とマイナス面の両方がある。)

プラス面とマイナス面の比較衡量は、誰しも行っている。
自分の言動は、無意識にも大方こうして決めているだろう。

◆ 両側面を分析し視覚化するのが、メディアの役割のひとつ。

“pros and cons” は、時事ニュースにおいて年中取り上げられる。

例えば、政治経済の堅い内容であっても、
“pros and cons” の図示により面白みが加わる。

記事に華を添える効果があるのだ。
清濁併せた多角的比較は、なかなか楽しい。

特に、人物比較は芸能人並みの興味をそそる。
そのため、選挙戦や政権交代の時期には欠かせない。

  • The pros and cons of having him as the President.”
    (彼を大統領に迎えることの賛否両論)
  • “We need to discuss the pros and cons of his Cabinet.”
    (彼の閣僚の良し悪しについて議論する必要がある。)
  • Pros and Cons of Both Candidates”
    (両候補者の良い点、悪い点)  ※ 見出し(headline)

※ 「見出し」英語の解説は、ここが秀逸 ↓
英語ニュースの読み方(見出し編)RNN時事英語

 

◆ なお、表題の “pro” は、アマチュアの反対「プロ」と無関係。

これは “professional” の短縮語で、”profession”(職業)由来。
“profession” は、ラテン語「公言」「宗門に入る誓約をする」
(professiō)が語源。

 

◆ 同じく、”con” は “con man“(詐欺師)と無関係。

こちらは、”confidence man” の縮約語。
映画や雑誌に出てくる俗語である。
“con” の初出は、19世紀。

con game“(詐欺) と “con artist“(詐欺師)も同様で、
いずれも “confidence”(信用)が語源。

【発音】 kɑ́nfidəns

よって、それぞれ次に換言できるものの、”con” の方が一般的。
confidence game” と “confidence artist“。

「信用させて」悪事を犯すから「信用詐欺」。

とにかく<詐欺系>は、語源から何から “pros and cons” とは別物。

 

 

 

 

 

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