プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

Pull – aside

      2021/06/15

( 話をするため ) ~ を脇に連れ出す 

複数人がいる場所から、特定の人を連れ出す行為。

趣旨は、個別に 話をすること。

■  話の主目的は < 注意を与えること > 

うれしい知らせの場合もあるだろうが、
わざわざ陰に連れていく 流れを考えると、
好ましくない話題が自然と言える。

◆  その人だけに話すべき内容は、周囲に聞かすべきでない。

大勢の前で忠告しない配慮は、とても大切である。

ご本人の面子のためにも、他者から離れた所で、そっと行おう。

こうして、

 ■  その場で、傍らに連れ出す行為  
→  ” pull – aside ” 

pull – to  a  side ” と表すこともある。

side“( 脇、そば、サイド ) は、可算名詞。

【発音】   sáid
【音節】   side  (1音節)

いずれも、ダッシュ部には、連れ出す相手( 目的格 )を入れる。

人称代名詞の目的格は、
me、you、him、her、us、them、it

代名詞ではなく、具体的な氏名でもよい。

◇  「人称代名詞」の解説は、ここが秀逸  ↓
ちょいデブ親父の英文法 「 人称代名詞 」

 

◆  ” pull – aside ” は、 決まり文句

口頭でも文面でも使われる。

このような言い回しは、日本語には思い当たらない。

  • “I pulled him aside to talk.”
    (彼に話をするため、脇に引っ張った。)
  • “That’s why I pulled Mary aside.”
    (だからメリーを脇に連れ出したんだ。)
  • “Our teacher pulled Jack aside and told him
    that his father had passed away.”
    (先生はジャックを連れ出し、父親が亡くなった
    ことを伝えた。)
  • “Mom pulled me aside and hit me.”
    (ママは私を連れ出してぶったのよ。)
  • “Mary pulled me aside and gave me this.”
    (メリーが陰でこれくれたの。)

口頭でも文面でも、連れ出した後に描写する機会が多い。

そのため、現在形よりは、過去形pulled ” が多用される。

 

◆  ” pull ” には、名詞・他動詞・自動詞がある。

【発音】   púl
【音節】   pull  (1音節)

非常に多義であり、成句・熟語・句動詞も豊富。

だが、語源の古英語「引っ張る」(pullian)から
派生した意味中心なので、比較的分かりやすい。

【活用形】   pull – pulls – pulled – pulled – pulling

基本的意味は、

–  名詞  「引くこと」    ※  可算・不可算
–  他動詞  「引く」「引き寄せる」
–  自動詞  「引く」「こぐ」
ここでは、他動詞 「引く」。

【関連表現】

  • Pull over the car. ”    ※  他動詞の決まり文句
    ( この車を止めて。 )

 

◆  ” aside ” には、副詞・名詞・前置詞がある。

【発音】   əsáid
【音節】   a-side  (2音節)

  •  接頭辞  “a” (~に)
  •  名詞  “side” (脇、そば)

日常使用の “aside” は、次を意味する 副詞 ばかりの印象。

  •  脇へ
  •  別にして
  •  さておき

ここでは、副詞 「脇へ」。

よって、直訳は 「脇へ引く」。

「脇」とは、「傍ら」  「そば」 の意。

もろに 「 脇の下 」 ( ” armpits ” または ” under the arms ” )
ではないのだが、 人を脇に連れ出す際、 なぜだか、

脇の下あたりを、 がっちりつかんでくる外国人が
やたらといる。

私たち日本人の大半は、 身体のそんな部位を、
前触れなく、
他人に触られることに慣れていない。

を引きつつ、 に引く

冗談でなくだじゃれでもなく

本当に こんな感じなのだ。

脇を むんずと 鷲づかみ


◆  あまりの強引ぶりに、一般的な日本人なら、

「  ええっ  なに  なんなの !? 

とショックを受けること必至。

いきなり脇をぎゅっと握られ、 連行された上に、
叱責を浴びれば、 大抵の日本人はびっくりする。

不意を衝かれて、 トラウマになりかねないほど。

誘拐めいていて、 かえって目立つ。

これでは周囲も気づくはず。

わざわざ脇に連れ出す意味が半減してしまう。

相手を 注意 する意図で引っ張るため、
気色ばんで、勢いづくのだろう。

文化の違いを強く感じる場面である。

映画・ドラマにも出てくるシーンなので、
じっくり観察していただければと思う。

 

 

 

Sponsored Link




Jetpack

 - 英語, 英語フレーズ