On the fly
2025/11/26
その場で。 大急ぎで。 ぶっつけ本番で。
” on the fly ” の語源は、 野球の「 フライ 」。
ボールが空中に浮かぶ、 かりそめの状態 を指す。
【発音】 flái (1音節)
” on the fly ” の直訳は、「 飛行中に 」。
転じて、「 進行中に 」 「 その場で 」。
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◆ 「 3語ワンセット 」で、 状態を表す形容詞 の働きをする。
その 時間的余裕のなさ から、「 大急ぎで 」
も意味するようになった ( 後述 )。
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◇ ” on the fly ” は、 技術用語 としても知られる。
「 実行中に 」の意。
主な同義語は ” real-time “。
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on the flya) Technical: while a computer program
is actually running.( LDOCE6、 ロングマン )
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◆ IT分野や印刷業界の一部では、「 オンザフライ 」
とカタカナで表現する。
形容詞として名詞などを飾る場合は、
ハイフンを入れて表記するのが通例。
複合形容詞( compound adjective )である。
- on-the-time compression
( オンザフライ圧縮 )
– - on-the-fry recording
( オンザフライ書き込み )
※ 読み出しと書き込みをリアルタイムに行う方式。
– - on-the-fly printer
( オンザフライ式印刷機 )
※ インパクトプリンタの一種。 活字が動きつつ印字する。

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実行中に編集
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◆ 技術用語以外の意味は、「 その場で 」「 大急ぎで 」。
ビジネス一般では、 こちらの用法中心。
主な同義熟語は、
- in a hurry
- in a rush
- on the running
- off the cuff
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語源的に「 急ぐ 」意味はないものの、 既記の通り、
時間的余裕のなさ から派生した。
「 その場で 」ということは、準備期間が設けられていない。
よって、「 急いで 」「 すぐに 」につながる。
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on the flyb) while dealing with a situation,
rather than before dealing with it.( LDOCE6、 ロングマン )
※ 下線は引用者
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急速に移ろうビジネスにおいては、 珍しくない業務環境だろう。
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◇ 準備時間が不十分 で、「 ぶっつけ本番 」 な様相。
とにかく、
「 その場で 」「 すぐに 」 やらねばならぬ
時に、予期せぬ 「 飛込み仕事 」 の意味合いも含む。
または、「 動きながら 」 やる状態。
必然的に、 緊張感を帯びる表現となる。
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on the fly
- When something is completed quickly, and without preparation.
(p.18.)
–- Used to express an action done either without much planning,
or done while in motion.
(p.47.)Joern Meissner,
” Manhattan Review Smart Business Talk, 2nd Ed. ”
Manhattan Review (2d ed. 2011).※ 下線・ハイライトは引用者
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- ” Please prepare the slides on the fly.”
( スライドをすぐ用意して。)
– - ” We need to decide on the fly.”
( その場で決定する必要がある。)
– - ” This rule was made on the fly.”
( このルールはその場で作られた。)
– - ” I didn’t want to make the decision on the fly.”
( その場で決断したくなかった。)
– - ” You have to learn on the fly.”
( この場で学ばなくてはならない。)
– - ” If I have to translate on the fly, so be it.”
( ぶっつけ本番で通訳しなくてはならないなら、そうするわ。)
– - ” I want that document on the fly ! ”
( あの文書を今すぐくれ!)
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【 注意 】 “ I want – ” は、 強い口調の要求
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どの例文からも、 ピリピリした雰囲気が匂い立つ。
◆ 翻訳通訳官の私も、 時折、
- ” I want you to translate on the fly.”
( その場で通訳してもらいたい。)
と要求されることがある。
動詞 ” translate ” は、 通常は 「 翻訳 」 を表すが、
日常的には 「 通訳 」 についてもよく使われている。
【発音】 trǽnslèit
【音節】 trans-late (2音節)
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準備 なし、 台本( scripts )なしの 「 ぶっつけ本番 」。
- ” I need to interpret in public, unscripted and unrehearsed. ”
( 人前で、台本なし、リハなしで通訳する必要がある。)
【発音】 intə́ːrprət
【音節】 in-ter-pret (3音節)
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一般人にとって、 “ interpret ” = 「 解釈する 」 が普通。
普段、 飛び交う ” intepret ” は 「 通訳する 」 ではないため、
翻訳も通訳も ” translate ” が好まれるのだと私は考えている。
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◆ ” on-the-fly translation ” の仕事は、
いつアサインされるか分からない。
実力がもろに表れる場面である。
大勢の前で恥をかくのは真っ平御免なので、
日々せっせと学び続ける動機となっている。