プロ翻訳者の単語帳

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For the rest of one’s life

      2019/10/11

死ぬまでずっと

非日常的なことが起きた時に、よく出てくる。
使用者は、自他問わない。

「死ぬまでずっと~」となれば、相当なこと。
嫌でも銘記し、互いに忘れないはず。

  事の重大さを強調する趣旨 の常套句である。

もっとも、年がら年中使われているため、
多くの人は聞き慣れている。

その結果、真剣な動機を与える力は弱まっている。

◆ このフレーズのポイントは “rest”。

【発音】 rést

その他は、単語も用法も基本的である。

この “rest” は、「休む」の “rest” ではない。

発音は同じだが、語源の異なる完全な別物である。

【参照】”final resting place“(墓場)

表題の “rest” には、名詞と自動詞がある。

語源は、ラテン語「残っている」(restare)。
多義でなく、この語源から派生する意味ばかり。

  • 名詞「~の残り」「残余」「その他の人々・物」
  • 自動詞「~のままである」※ まれ

“rest” は名詞中心 で使われ、自動詞はまれ。
自動詞 “rest” よりは、自動詞 “remain
を用いる方が一般的であり、出番は少ない。

■ 唯一、自動詞用法で押さえておくべきは、

please rest assured
(ご安心ください) 。

顧客宛の文書の頻出表現である。

これも「休む」の “rest” ではなく、表題の “rest”。

“for the rest of one’s life” でも、”rest” は名詞。

◆ 名詞用法では the rest の使い方が大切。

定冠詞 “the” と<2語ワンセット>になるのが通例。

主な意味は2つ。
表題は、(1)の「~の残り」。

(1)「~の残り」「残余」「その他の~」

  • “The rest of my kids are boys.”
    (その他の私の子どもは男の子です。)
  • “The rest of us were angry.”
    (残された者たちは怒ってました。)
  • “I will do the rest.”
    (残りはやっておきます。)
  • “Please keep the rest for yourself.”
    (残りはお受け取りください。)
    ※「おつり」など

(2)「その他の人々・物」※ 複数扱い  

  • “The rest are gone.”
    (その他の人たちはいなくなった。)
  • “The rest were girls.”
    (その他は少女だった。)
  • “The rest have to quit.”
    (その他の人たちは、辞めなければならない。)

“for” は、期間を示す前置詞「~の間」「ずっと」。

“life” は名詞のみの単語で、可算名詞と不可算名詞
がある。ここでは可算名詞「人生」「生涯」「終生」。

“one’s” は「誰々の」。「死ぬまでずっと」などと、
圧力をかけたい相手(自分自身も可)を入れる。

通常は人称代名詞の所有。すなわち、
my / your / his / her / their / our / its
のいずれか。

“one’s” は、所有格の代表形として、
辞書などで起用される。

具体的には、”one” の所有格が “one’s”。
上記の所有格を代表する。

いわば、所有格のワイルドカードとして使われる。

代名詞でなく、固有名詞や一般名詞でもよいが、
この用途では代名詞が多い。
多用されるのは、”my” と “your”。

◆ 以上より、表題 “for the rest of one’s life” の直訳は、
誰々の人生の残りの間」。

換言して「誰々の残りの人生の間」。

平たく言って死ぬまでずっと

発言した時点から「残りの人生の間」だから、

<現在>から<死>までを指す

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通常、死期は予測できないため、
その期間の長さは不確定である。

生きている限り、終わりはない。
ゴールが見えないまま、ず~~と続く。

こう考えると、”for the rest of one’s life”
は、恐ろしくインパクトのある表現である。

要は、「死ぬまで」背負うこと。

本質的に重く深刻な言葉。

自ら述べても、他者に言われても、
プレッシャーが伴う。

かなり使い古されたフレーズなので、
そう感じにくいだけ。

◆ 自他に圧力を加える効果があるのは、
例文を見れば一目瞭然だろう。

  • “I will never forgive you for the rest of my life.”
    (死ぬまであなたを絶対許さない。)
  • “I want to be with you for the rest of my life.”
    (死ぬまであなたと一緒にいたい。)※ プロポーズ
  • “I will love you for the rest of my life.”
    (死ぬまであなたを愛します。)※ プロポーズ
  • “I will do this for the rest of my life.”
    (私は死ぬまでこれをやりたい。)
  • “The rest of your life is in my hands.”
    (君の今後は俺次第。)
  • “He will have to work for the rest of his life.”
    (彼は死ぬまで働かなければならないはず。)
  • “What are you going to do with rest of your life ? ”
    (残りの人生、どうするつもりなのよ?)
  • “He spent the rest of his life in prison.”
    (残りの人生を彼は刑務所で過ごした。)
  • “She threw away the rest of her life.”
    (彼女は残りの人生を棒に振った。)
  • “He will regret it for the rest of his life.”
    (彼はそれを終生後悔するだろう。)
  • “Today is the first day of the rest of your life.”
    (残された人生の初日が今日である。)※ 格言

自分に発破をかける上でも役立つ表現だが、
大上段に振りかぶると、時にみっともない。

【関連表現】

  • “Tomorrow is the first day in the rest of your life.”
    (明日とは、残りの人生の初日。)

 

 

 

 

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