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Box office

      2019/04/13

(映画・演劇の)興行収入

英語のラジオニュースを聞いていると、
“box office” がしょっちゅう出てくる。
年がら年中である。

題名に加え、監督・俳優名や場面の音声
が流れたりするので、映画について
話していることは分かる。

だが、肝心の “box office” が意味不明では、
理解はおぼつかないだろう。

後述の通り、アメリカのニュースには
欠かせない。ぜひ覚えておこう。

◆ 名詞 “box office” の主な意味は2つ。

青字がポイント。

box office

  1. [C] the place in a theatre,
    cinema etc
    where tickets are sold.
  2. [singular] used to describe how successful
    a film, play,
    or actor is, by the number of
    people who pay to see them.
     

(ロングマン、LDOCE6)

【発音】ˈbɑksˌɑfɪs

<参考和訳>

  1. (可算名詞)
    映画館・劇場などのチケット売り場
  2. 単数名詞
    チケットを購入した観客数で、
    映画・劇・俳優の成果を示すもの


    ※ 「単数名詞」(singular noun)とは、
    単数扱いされるのが一般的な名詞
    英英辞書では “S” または “sing” と略記
    されたりする。

今の “box office” は、日常会話でもニュースでも、
「2」がほぼすべて。

これはチケットの売り上げを指し、「興行収入
と換言できる。 ※ 厳密にはイコールではない

  こうぎょうしゅうにゅう【興行収入】

映画産業で入場料の売り上げのこと。
また、ある映画作品におけるその総額。
興収。ボックス-オフィス

(大辞林 第三版)

動員観客数」「興行成績」「興行収益」と同様に、
“box office” の定訳である。

「1」は、語源でもある。 初出は1786年。

片や「チケット売り場」は、”ticket office” や
ticket booth” の方が今では主流。

【語源】

チケット売り場の多くが箱型だったため、
“box office” と呼ばれていた。

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この “box office”(チケット売り場) が、
「2. 興行成績」の意味に派生。

現在は「1」よりも頻出用法である。

「興行収入」の場合、定冠詞 “the” を
つけるのが通例。

形容詞として用いる場合、
ハイフンを入れて “box-office” と
記す(複合形容詞 compound adjective)。

実際には、ハイフンなしでも使われている。

意味は名詞に重なる。

1. チケット売り場の
2. 興行収入の

“box office” は「興行収入」を表す。

そこから、さらに
大当たり」「大人気」「ドル箱
といった意味まで記載するのが、次の英和辞典。


◆ ニュースには欠かせないが、”box office”。

業界関係者でもない限り、自ら使う機会は多くないはず。

通常の英語学習者であれば、この英語を
見聞きした際に、意味が把握できればOK。

ニュースで使われる “box office” には、
パターンがある。


◆ 名詞と形容詞の代表的用法は、次の通り。

さっと目を通していただければと思う。
※ ハイフンは入れていない

  • “a box office success”
    “a box office hit”
    (ヒット作)
    ーー
  • “a box office disaster”
    “a box office flop”
    “a box office bomb”
    (大失敗作)
    ーー
  • “a box office draw”
    “a box office attraction”
    “a box office star”
    (人気者)
    ーー
  • “the top box office”
    (興行成績1位)
    ーー
  • “the box office gross
    (興行総収入)
    ーー
  • “set a new box office record
    “broke box office records”
    “beat box office records”
    (興行成績の記録を塗り替えた)
    ーー
  • “XX became success at the box office.”
    “XX was a big hit at the box office.”
    (XXは興行面でヒットした。)
    ーー
  • “XX was number one at the box office
    for five weeks in a row.”
    (XXは5週連続で興行成績第1位であった)
  • “The film made $100 million at the box office.”
    (その映画は1億ドルの興行収益を上げた。)
    ーー
  • “XX failed at the box office”
    (XXは興行面で失敗した。)
    ーー
  • “XX bombed at the box office.”
    (XXは興行面で大失敗した。)
    ※ 自動詞 “bomb” = 大失敗に終わる

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【興行収益ランキングの有名サイト】※ 英文

◆ 米国のニュースを視聴していると、
映画の興行収入についての報道は、
<時事扱い>されていることに気づく。

政治・経済や事故・事件と並び、
ごく普通に報道されているのだ。

一方、日本では<芸能扱い>。
一般ニュース枠に入っていない。

報道するキャスター・アナウンサーの
顔ぶれも異なる場合が多い。

ワイドショーなどで取り上げられる
のが、関の山かもしれない。

両国間には、映画市場規模の違いに加えて、
社会的な位置づけ、人々の認識にも大差が
あるのが自明である。

「映画や演劇なんか、娯楽に過ぎない」

日本における一般認識は、こんな風だろうか。
そうであれば、制作費の資金調達に苦しむ
クリエーターが多いのも、不思議でない。

何だか残念な話である。

 

 

 

 

 

 

 

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