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Snub

      2019/04/02

鼻であしらう、無視する

他者に冷たく接する時に使う。

「鼻であしらう」はぴったりの和訳。
ニュアンスも用途も “snub” に重なる。

同義語の代表は、他動詞 “cold-shoulder“。

芸能記事に多用される。
セレブ間の仲違いの話に、好んで使われる。

また、経済の見出しでも見かける。
こちらは企業間のトラブルである。

有名どころが「鼻であしらう」様子は、
意外性があり、かつ刺激的。

読者の好奇心と妄想をかき立てる。

当てこする言動を表すのに用いることが多い。

あてこする【当て擦る】
他の事にかこつけて、遠まわしに
その人にあてつけ、皮肉や悪口を言う。
(広辞苑 第六版)

実際のところ、その場で目撃しない限り、
本当に鼻であしらったかは不明である。

上記のような記事を書く者のほとんどは、
当事者ではなく、現場にもいないはず。

よって、取材から浮かび上がった<冷遇>
や<当てこすり>の状況を描写する用途
で、”snub” は主に使われている。

表現者が当事者の場合は、この限りでない。

◆ “snub” には、他動詞・名詞・形容詞がある。
自動詞はない。

語源は、古ノルド語「非難する」(snubba)。
原義は「短くする」。

13世紀から使われている古い言葉。

◼︎ 基本的意味は、
– 他動詞「鼻であしらう」「発言を急に遮る」
– 名詞「冷遇」「拒絶」  ※ 可算名詞
– 形容詞「長さが短い」  ↓ 写真参照

Inline image 1▲ “snub-nosed monkey”  獅子鼻猿 → 短い

ーーInline image 1▲ “snubby”  銃身の短い回転式拳銃(revolver)
※ 米俗

◆ 温かみに欠けた、ネガティブな印象。

1音節(one-syllable word)であり、
ぴしゃりとはねつける語調の発音(snʌ́b)。

「鼻であしらう」には、あつらえ向きの単語である。

※「音節」(syllable)とは、発音の最小単位。
日本語の場合、原則として「仮名一字が1音節」。
そのため、音節を意識する機会は乏しい。

動詞の語形変化は、
snub – snubs – snubbed – snubbed – snubbing

◆ 次の下線の通り、対面でも無視する侮辱的な態度。
悪意丸出しである。

“snub”
to treat someone rudely, especially
by ignoring them when you meet.

(ロングマン、LDOCE6) ※ 下線は引用者

【発音】snʌ́b

その一方で、”snub” が<見出し>に踊ると、
何があったの」などと背景を知りたくもなる。

 

◆ 実際のウェブ記事から “snub” をみていこう。

  • “X snubs Y on plant investment.”
    (X社はY社の設備投資を拒絶。)
  • “He has snubbed the President’s call to invest.”
    (大統領による投資の呼び掛けを、彼は鼻であしらった。)
  • “It was a rude snub to creditors.”
    (それは債権者に対する無礼な対応だった。)
  • Snubbed! P Not Invited to Q’s Wedding”
    (完全無視!Qの結婚式に招かれなかったP)
  • “Oscar Nominations: Snubs and Surprises”
    (アカデミー賞候補:無視された作品と予想外の作品)
  • “10 Best Films That Got Snubbed By the Oscars”
    (アカデミー賞から無視された最高映画トップ10)


なにゆえ無視なんだ?   もっと読んでみたい…
“snub” は、そんな気にさせる強烈な力を放つ。

後半3つは<見出し>である。

◆ 同様に、芸能・エンタメ系の見出しでよく見る表現が、

いずれも、集客・販促に効果的な文言である。

※「見出し」英語の解説は、ここが秀逸 ↓
英語ニュースの読み方(見出し編)RNN時事英語

 

 

 

 

 

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