Follow suit
2020/10/02
先例にならう
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◆ “follow” は、名詞・他動詞・自動詞がある。
【発音】 fɑ́lou
【音節】 fol-low (2音節)
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語源は、古英語「後についていく」(folgian)。
基本的意味は、この意味合いを貫く。
動詞 “follow” の持ち味は、”follow through” で詳述している。
ぜひ、ご確認いただければと思う。
– 他動詞「後について行く」「次に来る」「続く」
– 自動詞「後から行く」「次に起こる」「続く」
– 不可算名詞「追うこと」「追随」
ここでは、他動詞「~に続く」。
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◆ “suit” にも、名詞・他動詞・自動詞がある。
【発音】 súːt
【音節】 suit (1音節)
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他動詞・自動詞は「適合する」が共通の意味だが、
名詞は非常に多義である。
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【参照】 “Suitable for – ”
(~に適している。 ~に向いている。)
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■ “follow suit” では、可算名詞 の “suit”。
トランプ(trump)の「柄」 を指す。
heart (♥)・club (♣)・diamond (♦)・spade (♠)
トランプの「柄」が “suit“(スート)
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日本では「スート」または「スーツ」と表記される。
それぞれ “suit”(単数形)と “suits”(複数形)。
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“follow suit” とは、
- もともと「トランプ」で使う表現
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- “suit” とは、トランプの「柄」を表す「スート」
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- 前に出たカードと同じ「スート」のカードを出す こと
– - ” play a card of the same suit “ と同義
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長ったらしい ” play a card of the same suit ”
に比べて、はるかにシンプルな言い回しが、
“follow suit” = 先のスートにならう
転じて「先例にならう」の意に。
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まねっこ
家庭、学校、オフィスなど、所構わず出てくる。
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トランプ由来と知らずに使っている人が、
圧倒的多数だろう。
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“follow suit“
to do the same as someone else has done.
(ロングマン、LDOCE6)
「口語」「話し言葉」とする英和辞書がある。
実際には、堅めの新聞・雑誌にも普通に出てくる。
- “Other students will follow suit.”
(他の学生もそれにならうだろう。)
– - “If you call it quits, I will follow suit.”
(君が辞めるなら、俺もそうする。)
– - “Let’s follow suit.”
(私達も後に続こう。)
◆ 平板で、均一なリズムの日本語では、
“trump” は「 ト – ラ – ン – プ 」で「4音節」。
【発音】 trʌmp
【音節】 trump (1音節)
英語では「1音節」なので、腹の底から ゲロする 勢いで、
トウランプッ
と一気に吐き出す。
第45代米国大統領のドナルド・トランプ(Donald Trump, 1946-)
の姓 “Trump” も、同様に発音する。
→ 音節の差異が顕著な日英比較は、”integrity” 参照