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Hindsight

      2019/11/21

後知恵

 あとぢえ【後知恵】
事のすんだあとに出る知恵。
(広辞苑 第六版)

◆ 形容詞 “hind”(後ろ)+ 名詞 “sight”(見ること)。

すなわち「後から見る」で「後知恵」。
この用法では不可算名詞
よって、無冠詞が通例。

初出は19世紀で、比較的新しい単語。

【発音】  háindsàit


◆ 同義語の代表格は、”afterthought”。

こちらも額面通り「後からの思いつき」。

【発音】  ǽftərθɔ̀ːt

◆ 反意語は、”foresight”(見通し、先見)。

形容詞 “fore”(前の)+ 名詞 “sight”(見ること)
すなわち「前から見る」で「先見」。

初出は14世紀で、”hindsight” に比べるとずっと早い。

【発音】  fɔ́ːrsàit

◆ “hindsight” の語感にずるさが漂うのは、日英共通。

“hindsight” のみだと、基本的にネガティブイメージである。

結果は既に出ている。そこから逆算すれば、正答は容易。
答えを見ながら、試験を解くようなもの。

事前に必要とするアイデアを、事後に出すような
後出しジャンケン」に似ている。

◆ 様態の前置詞 “in”(~のように)を加えた
in hindsight“(後から考えると)
が基本表現。

副詞用法である。

“hindsight” 単独の場合と異なり、
ネガティブに偏ることなく、中立的な意味合い。

主な類似表現は、次の3つ。

  1. with the benefit of hindsight
  2. with the wisdom of hindsight
  3. with hindsight
      ※ 3 は縮約形

“hindsight” は、人生訓や評論で重宝される言葉。
「後知恵」から学ぶことは多いからだろう。

逆に言えば、その場で適切に判断するのは難しい。

<後から>なので、ことわざなどを除けば、
過去形が目立つ。

急速に移ろう日々の生活。
タイミングを逃すと、あっという間に後の祭

有能な人が、適宜の処置に長けているのは、
この流れを知悉しているからだろう。

後知恵の多い人に信用を置けない。

◆ 次のことわざも押さえておくとよい。

Hindsight is 20/20.

(事後なら何とでも言える。)(後悔先に立たず。)

“20/20″=”twenty twenty” と読む。
正常視力1.0と同等。「よく見える」ことの比喩。

“It’s always easy to be smart in hindsight.”
(後出しジャンケンなら、常にうまくいく。)

“Hindsight is easy to preach if you were not there.”
(後からなら、偉そうなことは何とでも言える。)

“In hindsight, I was so immature.”
(後から考えると、私はとても未熟だった。)

“In hindsight, I misjudged the situation.”
(今から振り返ると、私は状況判断を間違った。)

“I know it looks self-explanatory in hindsight.”
(後知恵なら、それは自明に見えるけどね。)

【類似表現】

  • “wise after the event”
    (下衆の後知恵)
  • “It’s easy to be wise after the event.”
    “Fools are wise after the event.”
    (愚者の後知恵)

 

 

 

 

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