プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

英語辞書は「紙」か「電子版」か

      2021/10/25

本稿は必要以上に長くなっているので、
結論から述べてみる。

【 結論 】
1.  初学者は 紙中心 がよい

2.  学習レベル不問で、併用がベスト
3. 
電子版 は持ち運びが楽で、気楽に確認できるのが利点

■  初学者  紙は必須
紙中心がよい。できれば、電子版も併用。

※  日本の一般的な小学生・中学生・高校生はこの範疇

■  中級者紙と電子版のいずれか使いやすい方。
併用がベスト。

■  上級者英語のプロでない限り、電子版のみでよい。
紙も併用するとベスト。

< 弊サイト内の定義 >    ※  私的な解釈


机上版、普通版、豪華版など装丁不問で、
テキスト本文が 紙上に印字 されている辞書。
このサイトでは「 書籍版 」の表現も用いる。

電子版
本文が紙上になく、電子的な辞書。
電子辞書に加え、CD、DVD、アプリを用いて
電子画面・デジタル画面 で見る形態も含む。

アマゾン「 キンドル 」などの電子書籍・電子本も含む。

自炊本
市販の紙の本を、スキャンして電子化(主にPDF)
したもの。
自分でスキャンする行為を「 自炊 」という。

弊サイトでは、自炊したものに加え、
専門業者に外注してスキャンしたものも含む。

【電子版のリスク、自炊本の強み】

 蔵書の「自炊」記録(5)

 蔵書の「自炊」記録(8)


◇  2015年12月に、私は自炊を開始した。

毎月 10~20冊を外注スキャンしている。

2021年10月現在、仕上がった自炊本は、
約 3,100冊。

引き続き、進めていく。

< 蔵書の「自炊」記録 > 連載一覧


語学学習に電子辞書が珍しくなくなってきたのは、
2000年代に入ってから。

その10年前から私は使っていた。

すなわち、1990年代前半。

当時の電子辞書には、ガンガン使える実用本位の
ものはほとんど存在せず、今から考えるとおもちゃ
のような作り。

1990年代前半までの電子辞書は未成熟であり、
「 電子ブックプレーヤー 」の方が使いやすかった。

8インチCDを挿入して使う、SONY「 DATA Discman 」
が主力製品。

電子ブック版 」と名打った『 広辞苑 』(岩波書店)、
『 新英和・和英中辞典 』(研究社)、
『 現代用語の基礎知識 』(自由国民社)は、
書籍版とほぼ同額かそれ以上。

外国製の電子ブック版 とも互換性があった。

プレーヤー本体の定価は、58,000円。

↑  書斎の本 (自炊本)裏表紙の広告
ビジネス・アスキームック ( 1990年刊 )
https://amzn.to/2tSryfN


人間の頭ならこぼれますよ

このキャッチコピーが、1990年当時の技術レベルを示す。

現代人が知りたい情報を、ボタンを押せば
たちまち答えてくれる

今なら 笑える 宣伝文句。

あの頃は感涙ものの有用性。

インターネットの 先駆者 の役目を果たしたのは確実である。

この シリーズ 3台に、よくまあ投資したわ。

スマホ・タブレット全盛の2021年、ため息 がこぼれる。

「 人間の頭なら爆発しますよ 」の当世か。

 

◆  生まれて初めて納得できた電子辞書は、
セイコーインスツル株式会社(SII)の「 TR-9500 」。

時は、1997年。

↑  野口悠紀雄の「超」知的生活法 (自炊本)
アスキー( 1997年刊 ) を見て買った
https://amzn.to/2KASnvY


当時の社名は「 セイコー電子工業株式会社 」。

起動の速さ、無造作に置ける頑丈な筐体と見た目。
使い勝手は、あたかもプロ仕様の電卓。

実際に早打ちが可能で、電卓と遜色ない使い心地であった。
165 x 120 x 28mm とサイズの大きい一枚板。

キータッチの素晴らしさは、この頃から当時の競合
(カシオとシャープ)を大きく引き離していた。

即座に気に入り、最終的に3台購入した。
定価は 43,500円。

『 英和中辞典 』『 和英中辞典 』( ともに研究社 )、
『 広辞苑 』、『 ロジェ II シソーラス(類語辞典) 』
が収録されていた。

あれから20年以上経過した2021年の今、
この価格帯の辞書を3台も購入した自分に驚く。

電卓並みにビシバシ打てる快感に 夢中になり
職場 と自宅に常備しておきたかったのだ。

残りの1台は故障時のスペア。

当時は日本の公務員だった。

業務上は英語と無縁の行政マンだが、『 広辞苑 』は重宝した。

電卓と横並びで役所の机に常置していたが、外観が似ているため、
悪目立ちすることなく助かった。

 

◆  2015年3月末、SII は電子辞書ビジネスから撤退した。

「 電子辞書ビジネスからの撤退について 」

https://www.sii.co.jp/jp/news/2014/10/07/11409/

セイコーインスツル株式会社(SII)
2014年10月発表


1979年に日本初の電子辞書「 IQ-3000 」( 下記写真 )を発売した
シャープ(※)に続き、ソニー( 2006年撤退 )、SIIまで撤退。

※  シャープは、一般向けの「 Brainシリーズ 」を販売中

【出典】  https://www.asahi.com/articles/photo/AS20160726004227.html    ( リンク切れ )


電子辞書の国内市場は、2000年代に急成長を迎え、

2007年をピークに、以後10年も経ずして半減。

前出のSIIの撤退宣言( 2014年 )の予想通り、現状は、

市場の成熟に伴い、電子辞書市場が縮小して
いることや、
スマートフォン、タブレットなど
スマートデバイスの普及
により、電子辞書の
需要の伸びが期待できない


◆  「 英語強化仕様 」の電子辞書市場は、2021年現在、
カシオ計算機 が独走している。

一介のユーザーとして、SII 製電子辞書 の
全期間を見届ける機会に恵まれた。

  •  1987年以来、導入期を経て、1990年代から成長期と成熟期
  •  21世紀に入り、ほどなく最盛期に到達
  •  2010年代は、一転して衰退期
  •  2015年の終焉

概ね「 製品ライフサイクル( product life cycle )」に沿う感。

主観を交えて、ざっくりまとめると、SII 製電子辞書 の興隆と衰微は、

  •  導入期  introduction ( 1987~1990年代前半 )
  •  成長期  growth ( 1990年代後半 )
  •  成熟期  maturity ( 2000~2010年頃 )
  •  衰退期  decline ( 2010~2015年 )

とっかえひっかえ品を変え、20年以上に渡り、
SII 辞書の追っかけをしてきた果て。

時代の流れといえばそれまで。
何とも言えない寂しさが残る。

アラート設定し、オークションで落札し続ける。
もう二度と新品購入できないため、壊れたら困る。

今ではカシオの 電子辞書 にもお世話になっているが、
SII は手放せない。  それはそれは大切に扱っている。

撤退は、かえすがえすも、残念な出来事である。

 

◆  電子辞書の衰退は「 ガラパゴス製品 」に終わった
ことも関係している。

結局、海外では中国とドイツなど、ごく一部の国で
しか根付かなかったらしい。

アプリ全盛の今となっては、将来性は見込めない。

日本では、授業中のスマホ・タブレット禁止のため、
やっとのことで生き残っている印象である。

「 ガラパゴス製品 」なので、大半の欧米人は、
電子辞書を見たことない。

職場でずらり並べて仕事していると、初めて私の
キュービクルに入ってきた外国人は、例外なく驚く。

「 これはなんだ !!

皆、我が許可なく、むんずとつかみ、なでくり回す。

高官すら例外でない。

いい大人が、らんらんと輝く目の光を放つ瞬間。

同時に一様に示す、不気味な未確認物体を見る
かのような、びっくり顔。

まさに  ” stunned ” 。

日常生活では、めったに見られない光景。

役得なのか、何十回も目の当たりにしてきた。

 

◆  前置きが長くなってしまった。

私の普段使いは電子版。
2015年頃までは、電子辞書が圧倒的であった。
2021年現在では、アプリ版が優勢。

紙が嫌いなわけではない。

大金かけて自炊中( 4,000冊で 概算200万円 )
なのも、決して紙が嫌だからでない。

住居スペースの逼迫 が主な理由である。

日常生活から考えて、紙中心は無理。
スペース問題に加えて、勤務があるから。

定期的に新規投稿できているのは、
電子版のおかげに他ならない。

過去分の改善は週7日、つまり毎日実施している。

紙しかなければ、どだい無謀な話。

 

◆  私は公務員(外国政府機関)である。

正職員なので、フルタイムで働いている。

平日の作文・作画は、早朝・通勤中・休憩時間・深夜
のいずれか。

数十回に分け、丸一日かけて細切れ投稿し、
醜態をさらしている有様。(休日も大して変わらない)

スキマ時間に、ちょこちょこ書いては、更新を繰り返している。

そのため、日中の投稿は「 DRAFT 」のままが多い。

いわば、常に作業中。

使用するワードプレスの「ドラフト保存」は、
なぜかデータ消滅してしまう危険がある。

だから、やむを得ず草稿(ドラフト)もアップロードする。

公開してしまえば、各種バックアップシステムがフル作動し、
書きかけの文章と図画を守ってくれる。

実際問題として、在宅の早朝と深夜はともかく、
通勤電車内で『 広辞苑 』や『 ランダムハウス英和大辞典 』
開けるか
、ということ。

いずれも、弊サイトではお馴染みの辞書。

紙は、それぞれ3kgを軽く超える
厚みも10cm以上。

こういう浩瀚なものを、都会のラッシュ時にお披露目
したら、既述の ” stunned ” では済まされない。

電車内で開くことは非常識に近い。

最も愛用するロングマン “LDOCE6” でさえ、辛うじて
持ち歩けるぎりぎりの寸法。

の実寸 >  23 x 14.8 x 5.5cm、 重さ 1,600g

したがって、普段は アプリ版、電子辞書版・オンライン
に頼っている。

 

◆  確かに、私は「 初学者 」ではない。

本職が通訳翻訳官であるから、一応「 上級 」であろう。

私の 普段使いが電子版である最大の理由は、
上記の事情により、紙という選択肢がないから。

職場使用時も、紙を持ち歩く余裕はない。

上述の辞典2冊で6kgを超える。

どちらもオフィス外の通訳現場( オンサイト )に持参
できれば心強いが、辞書のみで6kg超はきつい。

公務員である以上、公文書の方が大事。

こう考えると、電子版以外の選択肢はありえない。

また、キュービクル内の自席で翻訳する際も、
常時参照する辞典は10冊前後 ある。

英語以外にも、国語辞典、類語辞典、専門用語辞典、
時に百科事典。

おまけに、事実確認( fact-check )のための資料。

この辺は、弊サイトの博引旁証から推知いただけることだろう。

辞書を含む書籍の重量を考慮すれば、紙中心は不可能。

どうやっても電子版が主となる。 それが現実。

【参照】    辞書の「自炊」と辞書アプリ

 

◆  毎月、せっせと自炊本を量産している理由も、
スペース問題と併せて、資料の物理的移動を避けたい
一心からである。

自炊により、紙を電子版にしておけば、必要な時に、
Wi-Fi 経由でクラウドからダウンロード可能。

「マイ本棚」を手元のタブレットに呼び寄せられるのは、
自炊本のおかげ。

◆  自炊本のPDFデータは、先述の自炊業者の専用ページに加えて、
ノートパソコン本体、有料のクラウドサービス 及び
ポータブルHDD( 2台、各5TB )に保存中。

合計5ヶ所に分散し、消滅リスクを回避している。

外出先で読む場合は、PDFをタブレット( iPad mini )にコピーする。

◇  使用 ipad mini  →  写真 ( 辞書の「自炊」と辞書アプリ )

Wi-Fi を用いて、クラウドから直接ダウンロードする場合が多い。

300ページ程度の菊判( ほぼA5サイズ )の活字和書なら、
1冊70MB前後。

5秒~30秒でダウンロード でき、至って簡単。

※  Wi-Fi の電波状況により、所要時間に差がつく

( 蔵書の「自炊」記録(6)より再掲 )


1990年代半ばの仕事ぶりを振り返ると、

これは夢か現か幻か。

そんな仕事環境に思えてくる。

ところが、こんなのは平均的な社会人であれば、
誰でも構築できるほど、今や身近な環境 である。

1990年代とは比べものにならないほど、
技術面で
恵まれた時代 に生きている私たち。

上掲の広告からも明らか。

このせっかくの利点を自覚し、
可能な限り うまく 利用 するのが肝要。

近頃のスマホは、1969年の月面着陸時にNASAが駆使した、
全コンピュータの処理能力すら上回る高性能 を誇る。

【参照】   Smartphones: More powerful than NASA’s computing

幾らか投資し、 新たな< 利器 >を受容する
勇気と決断が、 皆様の未来を変える。

市販のアプリや電子本は、紙と同額かそれ未満で買える。
電子辞書は高いものの、一度買えば5年間は使える。

毎日使っても、パソコンより長持ちする計算。
自炊は少しずつ実行すれば、大金は不要。


日々あらゆる締切と闘うプロにとって、
紙にこだわりすぎるのは、非効率すぎて愚かと言える。

もっとも、そんなプロはおそらく皆無。

お金をいただくプロと、お金を支払って学習する学生。
立場が違えば、方法や視点も違ってくる
のは当然である。

逆に初学者が、紙が必要な基礎固めの段階をすっ飛ばす
のは、
長い目で見て大変危険であると私は考える。

      どんな分野のプロにも、
お金を払って学ぶ時代
があった。

この点は押さえておきたい。

 

◆  そこで、初学者が紙を持つ重要性 をご説明したいと思う。

まず、次のテキストをご覧に入れたい。



汚すぎるテキスト。

かつて私が使ったものである。

1999年7月に受けた国連英検の公式指定テキスト。

仕事の合間を塗って、 遮二無二勉強していた。

己の頭の悪さを開示するようで恥かしい。

それでも、 どうにか「 特A級 」に合格できた。

だが、そんなことはどうでもよい。

学習には書き込みやマーキングが役立つ可能性を
示すのが目的。

電子版では難しい作業に違いない。

あくまでも私のやり方である。

 勉強法は人それぞれ であり、まっさらな教科書
で合格できる優秀な方も大勢おられるはず。

辞書についても同様で、書き込みすることなく、
上手に活用される学生・学習者も数多いだろう。

しかし一般論として、筆記具を握り、自ら手を動かす
ことは、
記憶するための手頃で安価な勉強法とされる。

書く行為が記憶を助けるということは、幾度もの
研究によって証明されている。

例えば、

【学術論文】   ※  外部サイト、英文

ハイライトなどのマーキングは電子版でも可能で、
入力用の「手書きペン」を用いて直接書き込む
こともできるようになってきている。

さらに、それを保存する機能もあったりする。

それでも、従来の筆記具で思う存分書きなぐる
レベルには、まだまだ及ばない。

※  2021年10月 現在

あまつさえ問題なのは、ぱらぱらめくる自由さが
欠けていること。

勉強中、教科書を何気にめくっただけで、なんらかの
ヒントをつかんだ経験はないだろうか。

空間記憶spatial memory )と深い関係がある現象。

紙の方が、内容を時系列に再現しやすく、デジタル画面
だと、記憶の順序立てが悪化するとの研究は複数存在する。

電子版の場合、順次スクロールする必要がある。
ジャンプ機能もあるが、そうすると中間を見られない。

紙ならば、めくる度合いに融通が利くため、もっと
要領よく確認できたりする。

特定済みの単語や文字列であれば、検索すれば出てくるが、
記憶があいまいな場合は見つけにくい。

これが、電子版の顕著な弱点である。

「あの辺にこのような説明があった」など、不確実な
記憶から該当箇所に当たりをつけるには、現時点では
自らの手でめくるやり方に分があるかもしれない。

要するに、

記憶の定着との関係で、
初学者が
電子版のみで学ぶのは、
心許ない

と私は考える。


◆  最後に、電子版の利点について述べてみたい。

ふと疑問に感じたことを、早めに解決する。

これができれば、意欲を維持したまま学習が進む。

それを可能にしてくれるのが、重量の縛りのない電子版。

使用するツールの選択次第で、己の知的要求を満たす
環境を比較的簡単に構築できる ことは、既に記した。

中身の充実度に比例して、重くなる傾向のある紙と違い、
収録内容を自分好みにコントロール可能

若干の手間暇かけて環境構築を試みると、電子版の
果てしない潜在力に気づく。

何度も記す通り、私の普段使いは電子版。

電子辞書中心だったのは、2015年頃まで。

2021年現在は、アプリ版が優勢なのも、
環境構築の自由度に魅せられた
からである。

 

◆  私が使っている主な辞書アプリは、次の通り。

2021年 10月25日 現在

以下、「 iOS版 」 「 Kindle版 」 「 CD-ROM版 」 のいずれか。

Android版 」 がある辞書も多い。

< 英語関連 >

 

< 国語関連 >

 

全部 「 iPad mini 」 に入れて持ち歩いている。
◇  使用 ipad mini  →  写真 ( 辞書の「自炊」と辞書アプリ )

便利この上ない。   お勧め。

  •  ネットワーク環境不要
  •  紙の辞書と電子辞書に勝るコスパ
    (無償アップデートなど)
  •  複数の端末で同時使用可能
  •  書籍版よりも安価または等価
  •  相互リンク(連携、串刺し検索)するアプリもある
  •  収録内容を自分好みにコントロール可能
  •  重量への考慮が不要で、持ち歩き可能


世界中どこにいても、サイトを日々改善できるのは、
本来10kg以上になるはずの文献を、こうして携帯
しているから。

「自炊」した参考書  も同様に活用中。

まったくもって素晴らしい時代だ。   心底感謝。

◆  アプリ版は、複数の企業( ロゴヴィスタ物書堂
ビッグローブ など )が  同一辞書を販売している
ケースが少なくない。

  使い勝手に差があるため、 選択には要注意。

改訂履歴版数・各種レビューを調査し、ご自分に合った
ものを選ぶとよい。

LDOCE6のように、  まともに機能しない < 純正品 > 
も売られていたりする( 注意喚起)。

※  詳細は、LDOCE( ロングマン現代英英辞典 )

◇  辞書アプリ購入時の注意点

既記の通り、複数企業が同一辞書を販売している。

適切なアプリを選ぶためのチェックポイントを挙げる。

いずれも、当該アプリの販売サイトなどに掲載されている。

  改訂履歴 ( Version History )

改訂履歴にて、最終更新日とバージョン を必ず確認する。

自社製アプリの改善(バグ修正など)に
積極的な企業とそうでない企業がある。

リリース後、放置される高額アプリもある。

このようなアプリは、OSの大型アップデート後に
不具合が生じがち。

最悪の場合、ろくすっぽ起動できなくなる。

問い合わせても、なしのつぶて。
改善の目処が立たないまま、いつまでも使えない。

決して珍しくない話。

ぬかりなく改訂されている、他社製アプリは、
大型アップデート後も、問題なく作動したりする。


  版数 ( Version )

異なる版が、同時販売されていることは普通にある。

例えば、

  •  A社 最新版の第7版
  •  B社 旧版の第6版
  •  C社 第7版及び第6版

実に紛らわしい。

「書籍版」辞書の発行日を下調べして、当たりをつけて
おかないと、望まない旧版アプリを入手するはめに。

「書籍版」から、数年遅れてアプリ版が発売される
場合もよくあるので、待つべきか検討する。

  性能 ( Features )

実装されている特徴・特性は、使いやすさの決定打。

気軽に使える感覚が大事。

たやすく使えないと、使わずじまいになってしまう。

例えば、電子辞書の特長である、ジャンプ機能がどの範囲まで有効か。
例文にも適用されるか。

アプリ画面の外観(Preview)からも、自分との相性 が見えてくる。

【参考記事】    ※  外部サイト

・ 辞書アプリの実力( ビッグローブ、2013年 )
https://manabi.biglobe.ne.jp/special/nikkeitrendy/

・ 比較2021 最新スマホ用辞書アプリ42点の性能とおすすめ
http://monomania.sblo.jp/article/182382305.html
2021年09月15日付

【参照】

 語義の配列  →  発生順(歴史主義)か頻度順か
■  「自炊本」「紙」の辞書を含む 使用辞書一覧
—-→  世界最大 “ OED ” と 日本最大『 日国 』入手済み


◆  現時点の自分に必要なアプリをインストールし、
不要になれば削除する。

自身の成長に合わせて、コンテンツを入れ替える。

これぞ電子辞書には難しい、アプリの優位性 である。

肌身離さずまとっているスマホ・タブレットを取り出し、
その場でさっと 疑問点を解消できる のは、爽快な
ばかりでなく、記憶定着の上でも理にかなっている

この利点は、初学者も享受できれば、なおよいと思う。

例えば、

  •  机に向かう時は 紙中心
  •  外出時のちょっとした 確認作業 は電子版 

こうした「  二刀流  」は、

  •  学習上のマンネリ・退屈・飽き・意欲低下を遠ざける

その分、少々値が張るが、少しずつそろえていけばよい。

 「 投資に値するか 」を決めるのは、その後の実行次第

であろう。

私たち日本人が目指すべきは、AIを味方にする「  二刀流  
の英語学習だと信じており、1990年代より、本腰を入れて、
商売道具とAIを連動させる投資  を継続してきた。

辞書・書籍を 自炊 し、「 電子化 」を重ねているのは、
死ぬまで、AI と 二人三脚 で生きていこうと目論む、
私なりの AI化 の一環である。

AI は敵ではなく、かけがえのない仲間、頼りになる助っ人。

分からないことがあれば、ちゃんと教えてくれる。

【参照】  「自分の世界」が広がる英語、   AI vs 通訳、   AI vs 翻訳

 

 語学は接触( 学習 )し続けた者が伸びる。

言語習得の決め手は、持続性。

高校卒業時が「 英語力のピーク 」なんて、 もったいない。

人間の能力のうち、語彙力のピークはかなり遅いされる。

次の通り、書き言葉、話し言葉も、60歳代から70歳代まで
伸び続けるの学説も発表されている。


[O]ur vocabulary skills, written and verbal,
require
many more years before they
peak in our 60s and 70s.

https://www.forbes.com/sites/daviddisalvo/2015/03/23/
new-study-shows-that-your-brains-powers-change-as-you
-age-some-peaking-in-your-70s/#7b448dc31ef8

2015年3月23日付

【 当該記事が根拠とする学術論文 】

Hartshorne, J. K., & Germine, L. T. (2015).
When Does Cognitive Functioning Peak?
The Asynchronous Rise and Fall of Different
Cognitive Abilities Across the Life Span.
Psychological science, 26(4), 433–443.

・  https://doi.org/10.1177/0956797614567339
・  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25770099/


すれば、一生涯傾けても、あまりある知的努力他ならない

長生きする意義張り合いここ見出すこともできるかもしれない


◆  英語学習は、資格・受験・キャリアなどという
目標にとどまらず、

情報収集 老化防止 にも役立つ

紙でも電子版でも、ご自身のライフスタイルと能力
に見合った方法を取り入れ、うきうき わくわく

 楽しく学び続けられる環境づくり 

を心がければ、限りある人生 を満足させやすい
と私は考える。




【参考文献】

■  電子教科書使用時の紙ノートの必要性に関する比較研究
<https://www.cret.or.jp/files/772c4c4d6440bfb8ab52f643e91607aa.pdf>
2012年3月3日付     ※  PDF 全8頁、460KB

→  電子教科書の単独使用に比べ、「紙ノート」を併用する方が学習効果が高い

■  “The Reading Brain in the Digital Age: The Science of Paper versus Screens”
<https://www.scientificamerican.com/article/reading-paper-screens/>
2013年4月11日付

→  紙の感触に脳は反応しやすく、デジタル画面では内容の把握が劣る

■  “The Pen Is Mightier Than the Keyboard
Advantages of Longhand Over Laptop Note Taking”
<http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0956797614524581>
2014年4月23日付

→  「手書き」の学習効果は「キー入力」を上回る

■  “A modern smartphone or a vintage supercomputer:
which is more powerful?”
<https://www.phonearena.com/news/A-modern-smartphone-or-a-vintage-supercomputer-which-is-more-powerful_id57149>
2014年6月14日付

→  スマホと過去のスパコンの性能比較

■  “Overcoming screen inferiority in learning and calibration”
Computers in Human Behavior
Volume 35, June 2014, Pages 455-463
<https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0747563214001149?via%3Dihub>
2014年6月付

→  「紙」より記憶・理解が劣る「電子版」

■  タブレット教材と紙・タブレットの ブレンド型教材の比較研究
<https://hakuoh.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1606&file_id=21&file_no=1>
2015年3月1日付     ※  PDF 全16頁、1.05MB

→  タブレット単独よりは、「紙」を併用する方が、学習教材として優れている

■  NIKKEI STYLE
「スマホでは代替できない、衝撃的なコスパの電子辞書」
<https://style.nikkei.com/article/DGXMZO99862860Q6A420C1000000?channel=DF260120166490>
2016年4月28日付

→  電子辞書の魅力は「コスパ」と「使い勝手の良さ」

■  朝日新聞デジタル・ヘッドライン
「電子辞書、学生に根強い人気 授業中のスマホ禁止で?」
<https://www.asahi.com/articles/ASJ7V46LDJ7VULFA00P.html>
2016年7月27日付

→  電子辞書の歴史と趨勢

■  Gemma Walsh (2016) Screen and Paper Reading Research –
A Literature Review, Australian Academic & Research Libraries, 47:3, 160-173, DOI:
10.1080/00048623.2016.1227661
<https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00048623.2016.1227661>
2016年9月付

→  「紙」は「電子版」より全体像がつかみやすく、記憶に残りやすい

■  “タブレットで勉強” ってほんとうに効果はあるの?
“紙で勉強” と科学的に比較してみた
<https://studyhacker.net/columns/edtech-notebook>
2016年9月18日付

→  細かい作業と暗記には紙、流れの把握にはディスプレイがよい

■  “Your smartphone is millions of times more powerful than
all of NASA’s combined computing in 1969”
<https://www.zmescience.com/research/technology/smartphone-power-compared-to-apollo-432/>
2017年9月10日付

→  スマホの性能は、月面着陸時のNASAのコンピュータ以上

■  “Don’t throw away your printed books:
A meta-analysis on the effects of reading media on comprehension”
<https://www.uv.es/lasalgon/papers/Delgado%202018%20dont%20throw%20away%20your%20printed%20books.pdf>
2018年9月付     ※  PDF 全39頁、1.13MB

→  「紙」は「デジタル版」より文章理解が進む

■  “Are Audiobooks As Good For You As Reading? Here’s What Experts Say”
<http://time.com/5388681/audiobooks-reading-books/>
2018年9月6日付

→  オーディオブックと「電子版」の理解度は互角、「紙」はよりよい

■  「読書は紙がいいのか?それとも電子書籍がいいのか?」問題
にとりあえずの結論が出てた件
<https://yuchrszk.blogspot.com/2018/09/blog-post_67.html>
2018年9月24日付

→  文章の内容問わず紙が優位、時間無制限ならデジタルも負けない

■  長く記憶に残る「手書き学習」のススメ
<https://manabi-with.shopro.co.jp/manabico/1273/>
2019年8月28日付

→  「手書き」の方が、情報を長く記憶し、新しいアイデアを理解する

■  「紙の本なくならない」ページめくる動作にカギ
<https://www.sankei.com/life/news/190917/lif1909170009-n1.html>
2019年9月17日付

→  記憶形成には、直観的に理解できることが重要。  本の厚みや
紙の肌触りなどで五感を活用できる紙なら、より効果的に記憶できる。

■  日本政府が進める「デジタル教科書」の “ 不都合な真実 ”
5年間使った小学校が「紙の教科書」に戻したワケ
<https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12220615/?all=1>
2020年12月22日付

→  諸外国でも、「紙」の方が集中力・理解力が高く、学習効率がよい

■  教科書は紙かデジタルか、それとも併用か
アンデシュ・ハンセン / 新井紀子 / 関口修司
<https://special.sankei.com/a/politics/article/20210504/0002.html>
2021年5月4日付

→  デジタル端末の教育への導入は、睡眠や精神にも影響を及ぼすため、
慎重になるべき

■  「 紙とデジタル 」 学びの違いは、 経験の差の可能性
SNSのやりすぎは、学びにどんな影響があるか
<https://toyokeizai.net/articles/-/441883>
2021年7月25日付

→  SNS言語中心だと、語彙習得が遅れ、文章理解力や論理的思考を
育む機会が損なわれる可能性がある

 

 

 

 

 

 

 

 

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