プロ翻訳者の単語帳

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In the back of my head

      2018/02/12

頭では 

直訳は「頭の後ろでは」。
後頭部ではなく「頭の隅」と同様に、
<頭の中>を指す。その後ろの部位。

日本語の「頭」の用途と同じく、
使用場面はさまざま。例えば、

  1. 頭では分かっていた → うすうす気づいていた
    I knew it in the back of my head.
  2. 頭の中にはある → 一応覚えている
    I have it in the back of my head.
  3. 頭の隅に留めておく→ 忘れないでおく
    I will keep it in the back of my head.

説明するとなると、なかなか厄介だが、
状況のイメージ自体は難しくない。

便宜上、表題では “my” にしたが、その他の
所有格、 your / his / her / their / our
でもよい。

所有格が複数形(their we)の場合、
頭も複数形 “heads” になるのが原則。
だが、単数形 “head” のまま、
使われることも少なくない。

この点、”turn one’s back on –
(~に背を向ける)と同じ。

◆ 本稿では「1. 頭では分かっていた」を論じる。
理由は2点。日常的に最も耳にする用途である点、
及び意味が最も推測しにくい点である。

統計に基づく頻出度ではないが、他の2つより
確かに目立つと考える

さらに3つとも、推測は容易の部類に入る。
“in my head” と換言しても大意は通じるからである。
それでも、2と3に比べれば、1は難しいだろう。

3つの共通点は、現場が「頭の中
しかも、その「後部」の配置。

優先順位の低い、後ろ向きな状態
を示唆。

◆ はっきり意識しているわけではないが、
うすうす察している。
ぼんやりした感覚なのに、なぜか確信できる
気がする。

頭では何となく分かっている」様子。
それが 1。

それは、たいてい自分にとって不都合になる内容。
そうあってもらいたくない。
できれば考えたくもない。

胸がざわつく。何かがおかしい。
「頭の中」「頭の隅」から何かが警告
を発している感じ。

いわば「第六感」「直感」である。

「第六感」=
身体にそなわった感覚器官を超えて、ものを直感
する感覚。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚以外の、
するどく物事の本質をつかむ心の働き。
直感。勘。霊感。インスピレーション。虫のしらせ。

「直感」=
説明や証明をまたないで、直ちに物事の真相を心で
感じること。直観。

(精選版 日本国語大辞典)

※ 視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚が「五感」で、
それを感覚器官で把握するはたらきが知覚

人間には、感覚器・触覚器・視覚器・聴覚器・
嗅覚器という「五官」が具わっている。
その五官で感じた「五感」以外にも、自分を守る
心の働きがある。

それが、第六感。

理論を超越するインパクトのある不思議な現象
は、何度か体験してきたはず。

胸のざわつきも、きっとその作用のひとつ。

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“I knew in the back of my head that
he was cheating on me.”
(彼の浮気にはうすうす気づいていた。)

I knew in the back of my head that
she will leave me soon.”
(彼女にまもなく捨てられることは、
ぼんやりと分かっていた。)

“In the back of my head, I knew she hated me.”
(彼女が俺を嫌っていたことは、
何となく知っていた。)

“I knew in the back of my head that
this will be my last game.”
(これが自分の最後の試合になることは、
何となく分かっていた。)

“I knew in the back of my head that
we won’t see it again.”
(我々がこれを経験することは二度とない
だろうと、あいまいながらも分かっていた。)

“In the back of my head, I knew we were
spinning our wheels.”
(自分たちが空回りしていることに、うすうす
気づいていた。)

“I knew in the back of my head that
we won’t
be able to see each other again.”
(お互い二度と会えないだろうと漠然と感じた。)

In the back of our heads, we knew it was coming. ”
(漠然とだが、そうなることが我々には分かっていた。)
※ “head” 単複両方可

“In the back of our heads, we knew what was going on.”
(何が起こっているか、私たちの頭では分かっていた。)
※ “head” 単複両方可

 

【類似表現】

  • deep down
    (心の中では)
    –  “I was taken aback, but deep down I felt silly.”
    (私は驚いたが、内心バカげていると思った。)
  • at / in the back of your mind
    ※ my / his / her / their / our も可

ケンブリッジ(CALD4)の解説は次の通り。

you intend to do it, but are not actively
thinking about it.

冒頭の3つで言えば、2に当たる。
だが、このフレーズにも、1と2の意味合いがある。
したがって、表題 “in the back of  my head”
の同義フレーズとして出てくることが多い。

いずれもメジャーな言い回しではないため、
各種英英辞典で調べても、解釈は分かれている。
それでも、基本は先の3つに納まる。

 

 

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