All rise.
2021/10/22
全員起立。
「 起立! 」の定訳。
直訳そのまま。
■ ここでの ” all ” は、形容詞・名詞・副詞に加えて、
代名詞 「 全員 」
を意味する。
具体的には、不定代名詞 ( an indefinite pronoun )。
※ 「 不定代名詞 」とは、漠然とした不特定の人・物・数を表す名詞
レターやメールの頭語によく見るのが、
- ” Dear all ” ( 皆様 )
- ” Good morning, all ” ( 皆様、おはようございます )
ビジネス用途なら、「 関係者各位 」などと訳すこともできよう。
※ 「 頭語( とうご ) 」とは、手紙の書きだしのことば
和文の代表格は 「 拝啓 」 「 前略 」だが、英文の場合、通常、
頭語 ( an opening phrase ) は、< 宛名 > < 呼びかけ >。
そのため、形容詞 ” dear ” ( 親愛なる ) を添えるのが、
最も一般的な頭語とされる。
【発音】 díər (1音節)
また、頭語が ” All ” 1語 の社内メールも、ごく普通。
” Dear all ” に比べて、やや事務的だが、失礼ではない。
仲間向けなら、” All ” の出番が目立つ気もする。
他人行儀な挨拶よりも、すっきり気持ちよい感。
以上の用途では、” all ” は 複数扱い となる。
【発音】 ɔl (1音節)
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■ ” rise ” には、自動詞・他動詞・名詞がある。
語源は、古英語「 立ち上がる 」( rīsan )。
ここでは、自動詞「 起立する 」。
【活用形】 rises – rose – risen – rising
【発音】 ráiz (1音節)
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◆ ” All rise. ” は、講演者や来賓を迎え入れる時の号令。
百人、千人単位が一堂に会する講堂ではもちろん、
数人の教室や法廷でも使う。
全員起立 ” All rise ! “
◆ 号令としての ” All rise. ” では、” all ” は弱く聞こえる。
さらに、末尾の「se」も消え入る感じ。
” all ” を強調する言い方もあるが、少数派な印象。
英語慣れしてない日本人であれば、
「 ォー ラー ィ 」くらいに聞こえるだろう。
” All right. “( オーライ )に一見似ているが、平時であれば、
こちらは 「 オー ラィ 」で、” all ” に強いアクセントを置く。
「 もう分かったから! うっせぇわ 」と反発丸出しで応答する
ならば、「 ォー ライ ! 」となることも。
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◆ 裁判官の入廷 時にも 出てくる。
洋画・ドラマでチェックしてみよう。
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< YouTube >
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最初の < 23秒間 > で立て続けに出てくるのが、次の3つ。
- All rise.
- All rise.
- Please rise.
アクセントの違い が見どころ
◇ 言語によるアクセントの違いについては、” integrity ” 参照
【関連表現】
- “Please be seated.”
(ご着席ください。)
講堂における号令。
以下と趣旨は同じ。
- “Have a seat.“
- “Take a seat.”