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Go-to

      2018/11/06

頼りになる

He is my go-to guy.
(私が頼りにしているのが彼です。)

異動前の引き継ぎ説明をしている、我が同僚の発言。

「彼に聞けば、確実に分かるから」
と本人が太鼓判を押す者なので、安心感がある。

自信と親しみを込めて、周囲に紹介できる相手
が “go-to” の人。

“a go-to guy” であれば、頼りになる仲間
くらいの語感。さらに「大黒柱」とも訳される。

くだけた言い振りだが、ビジネスでも使われる。

人を紹介するということは、自分の責任も
問われるもの。
しかも、その余波は長期に渡ることが多い。

とんでもない人を紹介して、自分の信用を
損ねるわけにいかない。
だから、分相応な相手を慎重に選ぶ。

形容詞 “go-to” を用いて紹介する場合、
その人に対する特別な信頼を示す。

皆様に堂々とご紹介できる人
お人柄も能力も申し分ないです

こんな好意に満ちた響きが伝わるのが、
“my go-to guy” や “my go-to person”。

“a go-to guy” の役割面は、役所などの
ワンストップサービス」に近い。
つまり、その人に尋ねれば、不明点はなくなる。
次にどうすればよいか分かれば、大きな不安は
雲散霧消したりするから、本当に頼りになる。

◆ “go-to” は形容詞のみ。
初出は1985年なので、比較的新しい。
Merriam-Webster

プログラミング言語の “goto” と機能は似ている。
「この行・ラベルに即刻ジャンプ!」と実行順序
の変更を指示するコマンドだが、同様のイメージ。

何かあれば、この人まで直行!

それもそのはず、”go-to” の字面から推測できる
ように、動詞 “go” と前置詞 “to” がハイフンで
合体した複合形容詞(compound adjective)である。

自動詞 “go“(行く)+ 方向の前置詞 “to“(~へ)
で、形容詞 “go-to” は「〜へ行く」。

“a go-to person” ならば、読んで字のごとく
「~へ行く人」。
視点を逆転させると、自分が「行くべき人」。
すなわち、困った時に駆けつけるべき対象。

通常は人物中心だが、次の青字にあるよに、
組織やウェブサイトでもよい。

go-to” =
the go-to person, organization, website etc 
is the best one to use when you need to
achieve something.
Macmillan Dictionary

always helpful: producing desired results
or information when needed.
Merriam-Webster’s Learner’s Dictionary

【発音】ɡoʊˈtu

上記2点の辞書は、個性的な語釈である。
英英辞書の典型解説は次の通り。

go-to” =
the go-to person is someone who people
always ask for help with a particular problem,
because of their great skill or knowledge.
(LDOCE6、ロングマン)

relied on for expert knowledge or skill.
Merriam-Webster

熟練の技能(skill)または知識(knowledge)
に基づく信頼。
それが、形容詞 “go-to”。

今回調べた8点の英英辞書には、”American English”、
“informal” と表記するものもあったが、それぞれ
半々くらいの割合。

語源的にも確立された説であれば、ほぼ一律に記載
される表示が “American English” と “informal”。
半数だから、そのレベルに至らないと考えてよい。

先に述べたように、飾る名詞は人物中心。
最頻出は、可算名詞 “guy” につけるパターン。

「タフガイ」の “guy” である。
【発音】ɡaɪ

」「やつ」が定訳で、男性を指すのが一般的。
1605年に英国の国会議事堂を爆破しようとした、
首謀者 Guy Fawkes にちなむ成り立ちなので、
男性が普通である。

複数形 “guys” の性別は無関係(gender-nutural)
男女または女性だけのグループにも、日常的に用いられる。

君たち」といった感じで、敵対的な状況では、
あんたら」「お前ら」。

◆ だが、単数形の “guy” は、圧倒的に男性を指す。
現実的に頼られる側は、まだまだ男性が多い。
“a go-to guy”、”the go-to guy”、”my go-to guy”
は、男性と考える方が自然。

女性であれば、同じく可算名詞の “person” を用いる。

実際のところ、”a go-to person”、”the go-to person”、
“my go-to person” は、ほとんど聞かない。
“go-to” と言えば、”guy” がぴったりなのは、
1985年の初出以来、主にこうして使われてきたため。

無論、頼りがいのある優秀な女性がいないからではない。
女性の場合には、”go-to” と表現してこなかっただけ。

「一家の大黒柱」と言えば、大勢がまず男性を思う。
それと重なる、従来からの風潮に他ならない。

だいこくばしら【大黒柱】
2. ある集団の中心となり、それを支える働きを
している人。
(大辞林 第三版)

“He is the go-to guy for harassment issues.”
(ハラスメント問題では、彼こそ頼りになる。)

“He’s my father’s go-to guy on baseball.”
(野球のことになると、父は彼に頼っている。)

“He was the group’s go-to guy.”
(彼はそのグループの大黒柱であった。)

“Ken was the go-to politician for such matters.”
(そうした問題で、訪ねるべき政治家はケン。)

“She is my go-to attorney.”
(彼女は私の頼れる弁護士です。)

LDOCE is the go-to website for English words for me.”
(私にとって、英単語と言えば、LDOCEのサイトです。)

“She is our team’s go-to player.”
(彼女は我がチームの大黒柱です。)

“They are my go-to highlighters for books.”
(読書に欠かせない蛍光ペンです。)

 

【類似表現】
“You are in good hands.”
(後任者は頼りになる方です。)
(後任者に安心してお任せください。)

 

 

 

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