Just to be safe
2021/09/29
念のため
◆ ” just “ には、形容詞と副詞がある。
【発音】 dʒʌ́st (1音節)
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語源は、ラテン語 「 公正な 」(jūstus)。
本稿での ” just ” は、比較・程度の副詞
「 ただ ~ だけ 」「 ちょっとだけ 」「 念のため 」。
副詞 ” only “、” simply “、” merely ” が主な同義語。
露骨さを軽減する 婉曲用法で重宝
される。
「 邪( よこしま )な動機はありませんから 」とアピール。
変な意図は一切ない との本意を伝え、警戒を解く役割を担う語。
“Just checking in” や ” just for your information ”
の ” just ” と似た使い方。
言い振りを柔らかくしておき、相手の誤解と反発を防ぐ。
いうなれば、予防線を張っている。
日本語にも見られる、トラブル回避の婉曲表現。
「 クッション言葉 」同然の役割を果たす。
“just to be” では、副詞「 単に ~ になるために 」。
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◆ ” safe ” は、名詞・形容詞・副詞がある。
【発音】 séif (1音節)
語源は、ラテン語「 無傷な 」「 健康な 」(salvus)。
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ここでは基本的意味の形容詞「 安全な 」。
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◆ よって、表題の直訳は「 単に安全になるために 」。
” safe ” の「 安全 」は、危害・損失のない状態ばかりでなく、
安心をもたらす健全で好ましい様子 を幅広く表す。
迫り来る具体的な危険のおそれはないものの、
心が安らぐように、より一層の注意を
という意味で「 念のため 」
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言動がむき出しにならないようにする表現が、既述の婉曲用法。
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” just be safe ” にも、相手の反発を回避 する機能を伴う。
押し付けがましさを和らげることができるためである。
この点、日本語の「 念のため 」とかなり共通する。
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◆ 「 念のため 」同様、文頭に来ることが多いものの、
文中、文末でも使える。
この場合、カンマを直後に入れるのが通例。
- “Just to be safe, you should call him first.”
(念のため、まず彼に電話しておく方がよい。)
ー - “Just to be safe, I’ll talk to him.”
(念のため、彼と話します。)
ー - “I will shut the window just to be safe.”
(念のため、窓を閉めておきます。)
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◆ 次に挙げるように、「 念のため 」の英語表現はいくつもある。
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この中でも、” Just to be safe ” は、嫌味・他意がなく応用が効く。
日本語からも連想しやすいので、ぜひ覚えておきたい。
【類似表現】
- Just to be certain
- Just to make sure
- Just in case
- Just to be on the safe side
【関連表現】
“Better safe than sorry.”
https://mickeyweb.info/archives/3457
(念には念を入れて)
“For safety”
https://mickeyweb.info/archives/651
(安全のために)
“as a precautionary measure”
(念のため)
“Reminder”
https://mickeyweb.info/archives/3312
(思い出させるための表現)
“In case you haven’t noticed, –”
https://mickeyweb.info/archives/2948
(一応言っておくけれど)
“Just so you know,–”
https://mickeyweb.info/archives/2160
(念のため、あなたに言っておきますけど)