プロ翻訳者の単語帳

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Gush about –

      2018/02/07

〜についてしゃべりまくる

調子に乗って、べらべら話す勢い。
夢中でしゃべり、深く考えていない様子。
どこか軽率で無責任な印象を伴う。

大して事情も知らないくせに、
自分の感情のまま、有頂天で話している。
そのためだろう、爆弾発言も期待でき、
大衆受けしたりする。

芸能記事>によく出てくる “gush about”。
一般紙ではめったに目にしない。

べらべら話すだけの記事をむやみに載せない
メディアでは、敬遠される表現である。

————————————
◆ “gush” には、自動詞・他動詞・名詞がある。

語源は、中期英語「噴出する」(guschen)。
擬音語説もある。

この語源のイメージが一貫するのが、
“gush” の特徴。

– 自動詞「噴出する」「ほとばしる」「まくし立てる」
– 他動詞「噴出させる」「まくし立てる」
– 名詞「噴出」「噴出した液体」「大げさな言動」

勢いよくほとばし様子は、
上記の基本的意味すべて共通する。

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発音は「ガッシュ」(gʌ́ʃ)。

ガーッと湧き出て “gush”。
上述の擬音語説も不自然でない。
同義語は「ラストスパート」の “spurt”。

“gush” は、堰を切ったように抑制できない
強い言動も示す。

“gush” =
2. to express your praise, pleasure etc
in a way that other people think is too
strong. 
(ロングマン、LDOCE6)※ 下線は引用者

  • “the gush of tears”
    (止めどなく流れる涙)
  • “the gush of blood”
    (どくどく流れる血)
  • “a gush of rage”
    (激高)

表題 “gush about” もこの流れ。

ここでは、自動詞の “gush”。

about” は、関連の前置詞「~について」。
同じく関連の前置詞 “over“「~について」
を使うこともある。

<”about” と “over” の違い>
“over” の方が、長期間に及ぶ話題
に用いる場合が多い。

自制なく、とうとうとまくし立て、
あたかも自分に酔ってしまっている。
悪気はないので、かえってたちが悪い。

若者ならともかく、いい大人が分別なく
“gush” していると、時にみっともない。
ーー
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それを承知で、インタビューするレポーター。
特ダネに仕上がった芸能記事。
視聴して喜ぶ私たち。

芸能ニュースは、あこぎなビジネスかもしれない。

◆ 実際の<芸能見出し>を見てみよう。

3つとも、ある有名人カップルの馴れ初めを
取り上げた記事である。(X:俳優、Y:女優)

“Y Gush About Her New Boyfriend”
(Yが新恋人について熱く語る)

“Watch X Gush About Y in This Interview”
(XがYを熱く語るインタビュー公開)

“X gush about his love for Y”
(XがYへの愛を熱く語る)

“gush about” にぴったりな和訳は、
どうも見当たらない。

「べらべら話す」の意の “gush” は、
女性中心に使われると注記された英和辞典
は少なくない。

しかし、この3文でも分かるように、
必ずしもそうとは言えない。
せいぜい<女性が多め>の程度だろう。

<芸能見出しで多用される表現>


※「見出し」英語の解説は、ここが秀逸 ↓
英語ニュースの読み方(見出し編)RNN時事英語

 

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