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Miscommunicate / Miscommunication

      2022/06/21

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 6 minutes

動詞

  • miscommunicate
    ( 自動詞・他動詞 )

    誤って伝える、不十分に伝える

    【発音】  mɪskəˈmjuːnɪkeɪt
    【音節】  mis-com-mu-ni-cate  (5音節)

名詞

  • miscommunication
    ( 可算名詞・不可算名詞 )

    誤った伝達、
    不十分な伝達、
    伝達ミス、  連絡ミス


    【発音】  mìskə̀mjuːnikéiʃən
    【音節】  mis-com-mu-ni-ca-tion  (6音節)


◆  職場でトラブル原因を問われた時に、
よく出てくる言い開きがこちら。

There must have been
some miscommunication.

( なんらかの伝達ミスが生じたに違いありません。)


要は、コミュニケーションがうまくいかなかったということ。

助動詞と現在完了形の
” must have been ” ( ~ だったに違いない )
で、 懸命に弁解する様子がうかがえる。

相手に責任をなすりつけたい場合は、こんな感じ。

You seem to have a miscommunication
with Mr. X.

( Xさんとの間に、伝達ミスが生じているようですね。)
( Xさんとの間に、伝達ミスが生じている模様ですね。)


自動詞 ” seem ” に、 他動詞 ” have “。

こっちの ” have ” は、助動詞ではないため、 完了形にならない。

使い手には応分の自信があり、 自身の主観的な憶測に基づき、
きつめに指摘している。

◆  近年、カタカナでも耳にするようになってきた
名詞 「 ミスコミュニケーション 」。

その動詞は 「 ミスコミュニケート 」。

定訳は存在しないに等しい。

意味の推測は難しくないだろう。それぞれ、

  •  接頭辞  ” mis ” + 名詞  ” communication
  •  接頭辞  ” mis ” + 動詞  ” communicate


◆  接頭辞  ” mis- ” は、「 誤って 」「 悪い 」。

” mis- “

bad or wrong; badly or wrongly.

( オックスフォード、OALD9 )


これらは日本でも普及している。

  •  「 ミスプリント 」 ( misprint )
  •  「 ミスキャスト 」 ( miscast )

さらに「 ミスする 」は、「 失敗すること 」
の意で常用されている。

実のところ、「 ミスする 」はカタカナ語に近く、
英語では ” miss ” よりも、 ” mistake ” が適切 (※)。

両方とも、名詞・他動詞・自動詞がある。

(※)  詳細は、” miss out “( 逃す、~ し損なう )

妥当性は微妙だが、「 ミス 」 = 「 誤り 」
の意味合いで、 日本で根づいているのは確か。

そのため、「 ミスコミュニケーション 」と
「 ミスコミュニケート 」の意味は比較的容易に
推し量ることができる。

◆  ” communicate ” には、他動詞と自動詞がある。

【発音】  kəmjúːnikèit
【音節】  com-mu-ni-cate  (4音節)

語源は、ラテン語「 伝える 」( commūnicātus )。

基本的意味は語源通りで、 日常使用の中心。

その名詞 ” communication ” は、もっと馴染み深い。

同じく、語源はラテン語「 伝達 」( commūnicātiō )。

【発音】  kəmjùːnikéiʃən
【音節】  com-mu-ni-ca-tion  (5音節)

可算と不可算を兼ねる。

 

  接頭辞  ” mis ” を加えた動詞

miscommunicate

誤って伝える 」 「 不十分に伝える

” communicate ” 同様、 他動詞 自動詞 がある。

【発音】  mɪskəˈmjuːnɪkeɪt
【音節】  mis-com-mu-ni-cate  (5音節)



  名詞形

miscommunication

誤った伝達 」 「 不十分な伝達

” communication ” 同様、可算 不可算 名詞がある。

【発音】  mìskə̀mjuːnikéiʃən
【音節】  mis-com-mu-ni-ca-tion  (6音節)

伝達ミス

 

◆  不思議なことだが、動詞  ” miscommunicate ” は、
3学習英英辞典EFL辞典 )に一切載っていない。

  • LDOCE6ロングマン )
  • OALD9 ( オックスフォード )  →  新版  OALD10 ( 2020年刊 )後掲
  • CALD4 ( ケンブリッジ )

いずれにも、項目立てされていないのだ。

無論、3辞典とも最新版 ( 2017年12月11日初稿現在 )。

おまけに、ワープロソフトのスペルチェックにひっかかる。

とすれば、” miscommunicate ” は単語として
認められていないのだろうか。

申し開きとして重宝される以上、れっきとした
単語であるはず。

主要な英和辞典を調べてみた。

これらには ” miscommunicate ” 及び ” miscommunication ”
の項目が設けられている。

唯一、最後の『 研究社 新英和大辞典 第6版 』には、
名詞 ” miscommunication ” のみ、掲載されている。

miscommunicate

  •  【自】 【他】  (~を)誤って[不正に]伝達[連絡]する

    [派] 【名】   miscommunication
    (ジーニアス英和大辞典)


  •  【自】 【他】  誤って伝達する、  間違った伝達をする
    (リーダーズプラス)

    miscommunication

    【名】  誤った伝達[連絡]、  伝達[連絡]不良
    (リーダーズ英和辞典 第3版)

  •   【自】 【他】  誤って[不十分に、あいまいに]伝達する

    miscommunication

    【名】  伝達不十分、誤った伝達
    (ランダムハウス英和大辞典 第2版)

 

  • 【自】  誤って伝達をする
    【他】 〔~を〕誤って伝達する

    miscommunication

    【名】  誤った [間違った] 伝達、 誤解、 聞き違い

    ( 英辞郎 on the WEB PRO)
    ※  2021年3月1日 アクセス 

  •  miscommunication
    【名】  誤った伝達[連絡], 伝達[連絡]不備[不十分].

    〔1964〕
    (研究社 新英和大辞典 第6版)

【発音】  mɪskəˈmjuːnɪkeɪt
【音節】  mis-com-mu-ni-cate  (5音節)

【発音】  mìskə̀mjuːnikéiʃən
【音節】  mis-com-mu-ni-ca-tion  (6音節)


◆  有名どころのオンライン英英辞典でも、
動詞 ” miscommunicate ” を見つけるのは大変。

辛うじて、見つけたものが、下記2つ。

https://www.lexico.com/definition/miscommunicate

 

https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/miscommunicate

※  2021年3月1日 アクセス 


前者に、動詞 ” miscommunicate ” の起源は「 20世紀初頭 」とある。

単語の初出年としては、比較的最近と言える。

以下の有力語源サイトの見出しは、 動詞 ” miscommunicate ”
ではなく、 名詞 ” miscommunication ” 。

名詞の初出は、「 1959年 」とある。

動詞より遅い。

https://www.etymonline.com/search?q=miscommunication
https://www.etymonline.com/search?q=miscommunicate


◆  別サイトでは、質問スレッドが立てられていた。

2003年付だから、随分以前である。

 Q)  Is ” miscommunicate ” a valid word ? 

A)  The editors of the Oxford English Dictionary
decided last year to add ” miscommunicate ”
( as well as ” miscommunication “) to the dictionary.

http://answers.google.com/answers/threadview?id=216515
2003年6月12日付

【 参考和訳 】

 質問)” miscommunicate ” は単語として正当か。 

回答)  昨年(訳注:2002年)、OEDの編者たちは
OEDに ” miscommunicate “(及び ” miscommunication ” )
を追加することを決定した。


天下のOEDですら、この有様。


◆  “ OED “ ( オーイーディー )とは、
“ The Oxford English Dictionary ” の略称。

邦題 『 オックスフォード英語辞典 』 。

[ 公式サイト ]  →   http://www.oed.com/

1884年にイギリスで刊行が始まり、最新版の第2版は1989年刊。

全20巻、2万1730頁、29万1500の見出し語、62kg。

世界最大の英語辞典である。

語義の配列は、頻出順ではなく、発生順の「 歴史主義 」。

成り立ちを、系統的にたどれる利点がある。

“OED” 編集主幹の James Murray 博士  (1837-1915)
については、” in place ” で触れている( 写真入り )。

▼  「 縮刷版 」及び「 CD-ROM版 」も発売されている  ▼

[ 両方入手済み ]  →   辞書の「自炊」と辞書アプリ



◆  この質問主が加えた下記内容は、本稿の疑問と重なる。

No dictionary listings can be found, however,
the word ” miscommunication ” is found.

How can you have miscommunication
without the ability to miscommunicate?

http://answers.google.com/answers/threadview?id=216515
2003年6月12日付

【 参考和訳 】

” miscommnicate ” は、どの辞書
( 訳注:英語ネイティブ用の英英辞典と思われる )
にも載っていないものの、” miscommunication ”
は見つかった。

しかし、” miscommunicate ” することができなければ、
” miscommunication ” の発生はあり得ないのでは。


もっともなご意見である。

「 動詞 」から派生し、「 名詞 」になる流れが英単語の主流
だが、” miscommunication ” について該当しないのだろうか。

初出年は、既に記したように、

  •  動詞  ” miscommunicate ”    20世紀初頭
  •  名詞  ” miscommunication ”    1959年

なんだか、よく分からなくなってきた。

本当にどの辞書でも、先発の動詞 ” miscommunicate ”  を
差し置いて、名詞 ” miscommunication ” ばかりが目立つ。

◆  参考までに、「 親 」同士を比べてみる。

<頻出度>

communication  >  communicate

  communication :

–  話し言葉 :上位 1,001〜2,000語
–  書き言葉 :上位 1,000語以内

  communicate :

–  話し言葉 :上位 2,001~3,000語
–  書き言葉 :上位 2,001~3,000語


<重要度>

communication  =   communicate

ともに 「上位 3,000語以内」。

(ロングマン、LDOCE6 の表記より)


” miscommunication ” については、
OALD9とCALD4には明記されている。

” miscommunication “

  failure to make information or your ideas
and feelings clear to somebody, or to
understand what somebody says to you.

( オックスフォード、OALD9 )

■  failure to communicate ideas or
intentions successfully.

( ケンブリッジ、CALD4 )

【発音】  mìskə̀mjuːnikéiʃən
【音節】  mis-com-mu-ni-ca-tion  (6音節)


LDOCE6 に至っては、” miscommunication ” すら欠けている。

オンライン英英辞典では、

にも、名詞  ” miscommunication ”  の項目がある。

※  2021年3月1日 アクセス 

◆  前出 OALD9( 2015年刊 )の新版  OALD10 ( 2020年刊 )
はこちら。

◇  OALD10 →   写真入り短評 

OALD10 ”
(アプリ版) より転載

▼ オンライン版 ▼
https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/miscommunication?q=miscommunication


名詞 ” miscommunication ” の語釈は変わっていない。

そして依然として、動詞 ” miscommunicate ” の項目立てはない。

同じく、動詞 ” miscommunicate ” はなくても、
名詞はコリンズ系の英英2点には載っている。

COBUILD Advanced Learner’s Dictionary, 9th edition
(アプリ版) より転載

 

Collins English Dictionary, 12th Edition ”
(アプリ版) より転載

▼ オンライン版 ▼

https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/miscommunication

実務的には、伝達ミス または 連絡ミス
くらいが穏当な和訳。

◆  冒頭で述べた通り、両者の意味合いは難しくない。

きっと、「 ミスリーディング 」( misleading )に似た
立ち位置で、カタカナでも定着する方向に向かうだろう。

用法は、” communication ” と ” communicate ” に準じる。

  • “There was miscommunication between them.”
    (彼らの間では伝達ミスがあったようだ。)

  • “We fell apart due to a simple miscommunication.”
    (コミュニケーションの些細な失敗によって、私たちは別れた。)

  • “I think they deliberately miscommunicate users.”
    (彼らはわざとユーザーに不十分に伝えているのだと思う。)

  • I want to avoid miscommunicating my intention.”
    (自分の意図を間違って伝えたくないのです。)

 

【関連表現】

  •  “ misinformation ”  ( 誤報 )( 誤情報 )

【発音】  mìsinfəméiʃən
【音節】  mis-in-for-ma-tion  (5音節)

 

  •  “ disinformation ”  ( 虚報  )( ガセネタ )

【発音】  dìsinfəméiʃən
【音節】  dis-in-for-ma-tion  (5音節)

 

 

 

 

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