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Open fire

      2020/12/06

発砲する 

銃撃につきまとう表現が “open fire”。

<2語ワンセット>で「発砲する」。

本来、この用法はアメリカ英語とされるが、
現在はニュースで頻用されている。

初めて見聞きすると意味不明かもしれないが、
分かりやすいイメージなので、一度学べば大丈夫。

これがイメージ。  あくまでイメージ。

実際に射撃してみれば分かるが、銃が
こんな派手な火を発することはない。

イギリス英語の “open fire” は「暖炉(の火)」。
可算名詞である。

同じく可算名詞 “fireplace” の同義語。

ニュース用法では、ほとんど「銃を撃つ」。
したがって、本稿でも「発砲」中心に取り上げる。

“open fire (on something)”
to start shooting at someone or something.
(ロングマン、LDOCE6)

  ひぶたをきる【火蓋を切る】
火蓋を開けて、発火の用意をする。
発砲する。転じて、戦闘行為を開始する。
戦端を開く。

「幕を切って落とす」と混同して、
「火蓋を切って落とす」ともいう。
(広辞苑 第七版)

成り立ちは「火蓋を切る」に似ている。

「火蓋」とは、火縄銃の火種が引火しないための
安全装置カバー。

発砲するには、火蓋を開けなくてはならない。
開けて開始することを「切る」と称する。

「スタートを切る」と似通う。

よって、この「切る」とは “open” を指す。
次に説明するように、”open fire” と重なる。

◆  open” には、形容詞・他動詞・自動詞・名詞がある。

【発音】   óupn
【音節】   o-pen  (2音節)

語源は、古英語「開ける」(open)。

語源そのままの「開いた」「オープン」との共通イメージ
がほぼ一貫しているので、比較的理解しやすい。

ここでは、他動詞「始める」。
開けて開始する感じ。

◆  fire” にも、形容詞・他動詞・自動詞・名詞がある。

【発音】   fáiər
【音節】   fi-re  (2音節)

語源は、古英語「火、炎」(fȳr)。

こちらも語源に忠実で、多義であるものの、「火」の
有する激しいイメージを貫くので分かりやすい。

ここでは、名詞「発射」「射撃」。

名詞 “fire” は、可算名詞と不可算名詞を兼ねる。
「発射」「射撃」は、不可算名詞が通例。

したがって、無冠詞で用いられる。

◆  類似表現を挙げる。

  • cease fire (射撃をやめる)
    ◇  号令「撃ち方止め!」
    ◇  可算名詞 “ceasefire” は「停戦」
  • return fire(撃ち返す)

  • pour fire (砲火を浴びせる)

いずれも、他動詞に伴う


◆  “open fire” は、
「発射を始める」「射撃を始める」。

端的に「発砲する」。

より抽象的に「攻撃する」を意味することもあるが、
最近のニュースメディアでは「発砲する」ばかりの印象。

これが現実の姿」というのもはばかれるほど、
近年多発している “open fire incidents“(発砲事件)。

特に、アメリカにおける乱射事件(shooting spree)は、
学校及び職場での銃乱射が報道では目立つ。
school shootingworkplace shooting

【参考】
「米国の銃問題」のニュース (CNN)    ※  外部サイト
https://www.cnn.co.jp/topic/us-gun-violence/


◆  悲しいかな、”open fire” の<見出し>抽出は簡単。

今年2017年に限定しても、無数出てくる。
たった2分の検索で、これだけ採集できた。

<今年 2017年ニュース見出し>

  • “XX Forces kill three civilians in an open fire incident”
    発砲事件でXX軍が一般市民3名を殺害)    ※  形容詞用法
  • “Gunmen in Halloween masks open fire
    (ハロウィンマスク姿の銃撃犯が乱射)

  • “Man opens fire in Texas, killing more than 20 people”
    (テキサスで男が発砲、20名以上死亡)

  • “XX Troops open fire on civilians fleeing attacks”
    (XX軍が攻撃から逃れた一般市民に発砲)

  • “Police mistakenly open fire on actor playing bank robber”
    (銀行強盗役の役者に警察が誤って発砲)
  • “Security forces open fire on protesters”
    (治安部隊が抗議者に発砲)

上記例文からも分かるように、標的には対象の前置詞
on” が多用される。

目標の前置詞 “at” でも代替可能な場合が大半だが、
“open fire” では “on” が一般的


◇  「見出し英語の解説は、ここが秀逸  ↓
英語ニュースの読み方(見出し編)RNN時事英語

 

【関連表現】

  • “deadly force” (殺傷能力のある武器)
  • “deadly weapon” (凶器)

◆  最後に、乱射に巻き込まれた際のハウツーをご紹介。

米連邦政府と米軍の機関が公式発表した、啓発ポスターのうち2枚。

How to respond when an active shooter is in your vicinity
(銃撃事件への対応 - 自分の周辺に銃撃犯がいる場合)

1.  逃げろ     2.  隠れろ     3.  戦え

https://patriot1tech.com/in-the-news/active-shooter-resources-dhs-gov/
2019年発行

 

https://www.msc.navy.mil/sealift/2016/January/activeshooter.htm   (リンク切れ)
2016年発行


職場配布用と仮定し、1点目をざっと和訳してみた (参考和訳)。

「走る」のが苦手な年配者などに配慮し、”run” を「逃げる」と訳した。

 

 

 

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