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Newsworthy

      2019/05/15

報道価値のある 

たった1語で「報道価値のある」を表せる形容詞

「報道価値のある」と言いたい時には、即刻飛び出る
ようにするとよい。

文面でも使うので、ビジネスパーソンに役立つ。

“newsworthy” は型通りの単語である。
この構成を一度学んでおけば、同パターンの形容詞の
多くを、初見で読み取ることができるようになる。

 

◆ 構成は、

  • 不可名詞news“(報道)
  • 形容詞 “worthy“(価値のある)

すっきりシンプル、分かりやすい。

“newsworthy” の初出は、1932年(昭和7年)。
ちょうど英国のテレビで、世界初の定期番組が
始まった年である。

先行するラジオに次ぐ電波メディアの登場
により、情報の伝達範囲が広まっていく。

印刷メディアしかなかった時代と違い、
ニュースも急速に拡散するようになっていった。

そんな黎明期に生まれた形容詞である。

3大学習英英辞典(EFL辞典)の語釈にも、
メディア媒体が明示されている(下線は引用者)。

”newsworthy”

  • important or interesting enough to be
    reported in newspapers, on the radio,
    or on television.
    (LDOCE6、ロングマン)

  • interesting and important enough to be
    reported as news.
    (OALD9、オックスフォード)
  • interesting enough to be described
    in a news report.
    (CALD4、ケンブリッジ)

【発音】núzwɝ̀ði
→  “th”(ð) の発音は、”smooth out” 参照

これから “newsworthy” を分解していく。

 

◆ “news” の語源は、中期英語「新しいこと」の複数形(newis)。

形容詞が名詞化したもの。

< 名詞 “news” の基本的意味 >

1.  ニュース、報道
2.  消息、うわさ

日本社会に定着した「ニュース」と
そっくりそのまま重なる意味合い。

  ニュース【news】
新しい出来事。また、その知らせ。報道。
報知。特に新聞・ラジオ・テレビによる報道。
(広辞苑 第七版)※ 下線は引用者

 

◆ 英語学習上は、次の5点に留意する。

いずれも基本だが、間違いやすい。

< 名詞 “news” の原則 >

1)不可算名詞
2)単数扱い
3)不定冠詞 “a” はつけない
※ 定冠詞 “the” は可
4)個々のニュースは、”a piece of news
※ イギリス英語では、”a bit of news” など
5)ニュース番組・記事は、”the news

 

◆ “worthy” の語源は、

  • 不可算名詞 “worth“(価値)
  • 接尾辞 “y

この接尾辞 “y” は、名詞の後につけて、
「~のある」「~のような」という意味の
形容詞をつくる。

【例】
juicy“(汁の多い)、”sugary“(甘ったるい)

よって、”worthy” は、形容詞「価値のある」。

 

◆ 先に「型通りの単語」と書いたが、”worthy”
を含む形容詞には、以下の日常語がある。

  1. blameworthy (非難する価値がある)
  2. creditworthy (信用付与する価値がある)
  3. noteworthy (注目する価値がある)
  4. praiseworthy (称賛する価値がある)
  5. trustworthy (信頼する価値がある)

それぞれ次のように言い換えることができる。

  1. worthy of blame(非難に値する)
    … worth blaming
  2. worthy of credit(信用付与に値する)
    … worth crediting
  3. worthy of note(注目に値する)
    … worth noting
  4. worthy of praise(称賛に値する)
    … worth praising
  5. worthy of trust(信頼に値する)
    … worth trusting

和訳の言い換えは、可能>または<当然
の助動詞「べし」の連体形「べきを用いて、

  1. 非難すべき
  2. 信用付与すべき
  3. 注目すべき
  4. 称賛すべき
  5. 信頼すべき

◆ 以上は「1語」の形容詞である。

一方、複合形容詞 “-worthy” も多い。

すなわち連結形 “worthy” をハイフンで
つないだ形容詞である。

接尾辞 “-wise” 同様、辞書に載っていない形容詞を
自作することもできる。

<複合形容詞の例>

  • Guinness-worthy(ギネスブックに値する)
  • headline-worthy(見出しに値する)
  • medal-worthy(メダルに値する)
  • quote-worthy(引用に値する)

ただ、辞書によって、ばらつきのある語も見受けられる。
ハイフンの有無が分かれるケースである。

例えば、

  • blameworthy” と “blame-worthy
  • creditworthy” と “credit-worthy

表題 “newsworthy“、”noteworthy“、”trustworthy
は、1単語として確立している。
ばらつきはなく、ハイフン入りは不適切。

  ハイフンの付け方には、例外が多くある。

厳密に文法を適用すると、相当厄介なのがハイフン。
実際に、誤用がまかり通っている感がある。

※ ネイティブ校閲者による解説 ↓
ハイフンの2用法と誤用例について

ざっとまとめると、

◼︎ 形容詞 “〇〇worthy”、”〇〇-worthy”

= 〇〇する価値がある
= 〇〇に値する
≒ 〇〇すべき(当然または可能の助動詞)

このように、”worthy” または “-worthy”
を含む形容詞の場合、ほぼ機械的に和訳できる。
「型」に当てはめることができるため、
「型通りの単語」と記してみた。

 

◆ “-worthy” は、先述の “-y” と異なり、「接尾辞」
(suffix)ではなく、「連結形」(combining form)

独立した形容詞 “worthy” から生じた点で、
単独使用できない「接尾辞」と異なる。

間違いやすい点なので、おさらいしてみよう。

「接尾辞」suffix  

単語の意味を変えたり、広げたりする。

【例】

  • ly

1)形容詞につけて副詞に「~で」「~に」
2)名詞につけて形容詞に「~のある」「~のような」
3)時間の単位につけて「~ごとに」

 

「連結形」combining form  

組み合わせて新しい用語を作りだす
技術・科学・医学など、理系の専門分野で重宝される。

【例】

  • mania(~狂) → “bibliomania”(蔵書狂)
  • phobia(~嫌い)→ “claustrophobia”(閉所恐怖症)

この2つを混同して説明する日本の参考書は少なくない。

普段は意識しなくてもよいが、英文法上、
「接尾辞」と「連結形」は区別すべきものである。

 

◆ なお、”worthy” “-worthy” のマイナー用法として、
~に耐える」「~に適した」の意味もある。

技術系の言葉中心で、代表格はこちらの4つ。

  • airworthy(耐空性のある)
    → 航空機の強度などが基準に適合すること
  • seaworthy(耐航性のある)
    → 船舶が正常に航海できる状態のこと
  • crashworthy(衝撃に耐える)
  • roadworthy(路上使用に適した)

ー–ーー↓  有名な警句aphorism)↑

  • “A dog biting a human isn’t newsworthy,
    but a man biting a dog is.”
    (犬が人間をかみつくことに報道価値はないが、
    人間が犬にかみついたらニュースになる。)
  • “The 2018 FIFA World Cup opening ceremony
    was a newsworthy event.”
    (2018年FIFAワールドカップの開会式は、
    報道価値のあるイベントだった。)
  • “The high number of deaths made the disaster
    more newsworthy.”
    (死者が多数に上り、その災害の報道価値が高まった。)
  • “I don’t consider that a newsworthy topic.”
    (それが報道価値のある話題とは思えない。)
  • “Nothing newsworthy ever happens here.”
    (報道価値のあることは、何もここでは起こらない。)

 

 

 

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