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Deprivation

      2021/03/02

欠乏、  不足、  剥奪

大方の英和辞書には、「剥奪」と「罷免」が真っ先に
出てくる名詞。

  •  役職剥奪
  •  聖職罷免
  •  相続人の排除
  •  財産没収

“deprivation” の1語で、これらを示す。

だが日頃、頻繁に見聞きするのは、上記用法ではなく、
次の用途。

  •  sleep deprivation  (睡眠不足)    ※  頻出
  •  oxygen deprivation  (酸素欠乏)
  •  social deprivation  (社会的剥奪)
  •  economic deprivation  (経済的欠乏)
  •  emotional deprivation  (情緒的剥奪)

◇  「ビタミン欠乏」は、” vitamin deficiency ”  の方が一般的


◆  先のグレー枠の言葉は、専門用語に近い。

英和辞書では優先されているが、一般人が触れる機会は少ない。

黄枠内の方が、日常生活に親しんだ言葉。

“deprivation”

the lack of something that you need in order

to be healthy, comfortable or happy.

(ロングマン、LDOCE6)

※  下線は引用者

【発音】   dèprəvéiʃən
【音節】   dep-ri-va-tion  (4音節)

人々の 健康、快適さ、幸福 に必要なものの欠如

LDOCE6 に書いてあるのはこれだけ。

学習英英辞典(EFL辞典)であるため、英語の勉強に
必要な記載しかないのだろう。

しかし、ここで認識すべきことは、この学習英英辞典が
記載するのは剥奪 」や「 罷免 」ではない点。

すなわち、主要な英和辞典では後回しにされている、
欠乏 」「 不足 」の方なのである。

◆  英和辞典と英英辞典の解釈の乖離は珍しくない。

普段、ほとんど使われない意味・用法が、
英和辞典の上位を占める怪

“deprivation” は、好例である。

実のところ、なんら不思議はない。

  頻度順ではなく、発生順に語義を並べるとこうなる。

語義の配列は、各辞書の編集方針に従う。

発生順は「歴史主義」と言われ、語義を系統的にたどるには最適。
しかし、
一般的な英語学習者には、頻度順の方が実用的と考える。

こうした英和辞典に見られる難点(※)を補う
ためには、英英辞典が役立つ。

※  「難点」の例は、本項以外にも、
次の各項目で挙げている

lambaste“、”impressive“、”check“、
clarify“、”reunite“、”wacky / wacko


◆  以下、” initial ” から再掲。

手元の 著名英和を調べると、概ね以下の模様。

学習者対象の学習英英辞典(EFL辞典)は、大方「頻度順」。

英語ネイティブ向けの英英辞典は「発生順」が目立つ印象。

弊サイトが日本人にお勧めするネイティブ用辞書は、

 ■  “ Webster’s New World College Dictionary ”  →  発生順
※  辞書のご案内(写真入り): ” tapped out

世界最大の英語辞典の ” OED ”  = 『 オックスフォード英語辞典
も、発生順(歴史主義)。

成り立ち重視の表れである。

【公式サイト】   http://www.oed.com/

国語辞典では、『 広辞苑 』は発生順、『 大辞林 』は頻度順

【参照】

■  弊サイトがお勧めする EFL辞典 の選び方
■  英語辞書は「紙」か「電子版」か
■  「自炊本」「紙」の辞書を含む 使用辞書一覧
—-→  世界最大 “ OED ” と 日本最大『 日国 』入手済み


◆  “deprivation” は、名詞のみの単語。

可算名詞と不可算名詞を兼ねる。

他動詞 “deprive” から派生した名詞。
“deprive” は他動詞のみの動詞。

語源は、ラテン語「奪う」(deprivare) 。
“deprive” の意味は、語源に忠実なものばかり。

  •  奪う
  •  剥奪する
  •  与えない
  •  聖職を罷免する

deprive X of Y“(XからYを奪う)が唯一といって
よいほど、句動詞は少ない。

“deprivation” は、この他動詞から生まれた名詞で、
意味も継承している。

冒頭の通り、英和辞典では「 剥奪 」と「 罷免 」。

それに続く「 欠乏 」と「 不足 」。

前者2つはめったに出てこない 可算名詞

後者2つの 不可算名詞 は、常日頃より見聞きする。

※  後者の一部は、可算名詞の場合もある

ニュースでも同様の傾向を示す。

◆  とりわけ ” sleep deprivation ” は、近年盛んに研究されている。

睡眠不足が及ぼす作用( the effects of sleep deprivation )
が注目されている模様。

新たな睡眠の効果が発表され、ニュースや書籍に取り上げられる
機会が増えている。

この機会に、ぜひ覚えておくとよい。

” sleep deprivation ” では、不可算名詞となり、通常単数形

” vitamin deprivation ” や ” oxygen deprivation ”
も同じく不可算名詞。

◇  deprivation”  = 欠乏 」「 剥奪

と覚えておけば、日常使用に広く応用できる

【発音】   dèprəvéiʃən
【音節】   dep-ri-va-tion  (4音節)


“My baby has caused me sleep deprivation.”
(赤ちゃんがいるため、睡眠不足になっている。)

“Sleep deprivation has been linked to cancer.”
(睡眠不足がガンに関連しているとされてきた。)

“I suffer from serious vitamin deprivation.”
(深刻なビタミン欠乏症で苦しんでいる。)

“Many neglected children suffer from social deprivation.”
(多くのネグレクトされた子どもたちは、社会的な剥奪
にも苦しんでいる。

“They suffer from social and economic deprivations.”
(彼らは社会的、経済的な欠乏に苦しんでいる。)

“He overcame the deprivations of his childhood.”
(彼は剥奪された子ども時代の苦しみを克服した。)

“Oxygen deprivation would impair brain function.”
(酸素欠乏は脳機能を損なう。)

“I have never known true deprivation in my life.”
(本当の欠乏を人生で味わったことがない。)

 

 

 

 

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