プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

【転職】一緒に働きたいと思ってもらうこと

      2022/05/23

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 4 minutes

前回の転職記事 にお問い合わせをいただいたため、
このトピックを続けてみたい。

◆  25年以上に渡り、
公務  →  民間  →  公務  →  民間  →  公務
と職を変えてきた。

転職については、 若い頃から相当準備してきた。

日本の官公庁 ・ 外資系 ・ 零細企業 ・ 中小企業 ・
ベンチャー企業 ・ オーナー企業 ・ 外国政府 ( 現職 )
などにお世話になっている。

この転職だらけのキャリアパスは、
あらかじめ計画したものではない。

将来を見据えて決断を重ねた結果、 こうなってしまった。

【参照】   ” Spin one’s wheels

 

◆  20歳代から30歳代の頃は、
先行き不安を強く感じていたため、
手当たり次第にキャリア関連の書籍を手にした。

25年余りで仕上げた日英の履歴書・経歴書は3桁、
ざっと目を通した日英のキャリア本は4桁の数に達した。

◇  職務経歴書は、現在も随時更新
救い 」となった習慣  ↑ おすすめ
    ※  後述


◆  とりわけ定評のあった当時の転職本は、
ほとんど読破したと思う。

希望職に転職できたので、
読書経験は役立ったと考えている。

だが、今振り返ると、肝心な指摘が
抜けている本が少なくなかった。

すなわち、

採用する側に
「 一緒に働きたい 」
と思わせることができるか


若手の「 ポテンシャル採用 」に比べ、

中高年の中途採用 の場合、 特に 重要な視点

と考える。


◆  一般的に、最終面接に近づくほど、
職歴やスキルをアピールする必要性は  下がる

書類選考・筆記試験・初期面接において、
検証済み  
であるからである。

にもかかわらず、この期に及んでも、
業績のプレゼンを説く本が目立った。

最終段階では、それよりも、

■  我が組織に入れても大丈夫か
■  我々とうまくやっていけるか
■  無用な波風を立てる人でないか

こうした側面からチェックされている可能性が高い。


コミュニケーション能力 」が試される

とは、こういうことだろう。

そんな中、自分の実績を一方的に
まくし立てたらどうなるか。

担当面接官の心証は、容易に推察できる。

役員レベルの面接官なら、なおさら厳しくなるに違いない。

40歳代に入ってからも、私が正規職員として採用されてきたのは、
格別優れたスキルを具えているからではない  と断じて言える。

同程度のスキルの持ち主なんぞ、無数いる。

そうではなく、

「 私と一緒に働くと面白く、
なおかつ、お得 ですよ 」


こんな雰囲気をあえて漂わせ、
終盤の面接に臨んだからだと信じる。

最終的な決定打は、 過去の業績ではなかった。

また面接中、 余計なことは口にしなかった。

■  面接官の質問に神経を集中させ、


1) 具体的に

2) 分かりやすく

3) 心を込めて


丁寧に答えた。


◆  「 私を雇って 」 と相手にリクエストしている。

本気で職を求めるならば、誠実な心構えが大事。

組織の規模や面接官の国籍にかかわらず、
この戦略で通じた。

無論、コアとなるスキルと 必要な資格 を取得
しておかなければ、 書類選考すら通過しない。

中途採用である以上、当然だろう。

しかし、最終面接に至れば、スキルや経歴のダメ押しアピールよりも、

「 ぜひとも、あなたと働きたい! 」


親近感
  共有感   を自ずと抱いてもらうことの方が大切と考える。

共感  共鳴   が生まれると、 勢いと弾みが出る。

◆  希望業種や職種によって状況は若干異なるものの、

■  どんなに優秀であっても、

一緒に働きにくそうな人は

敬遠される


この < 組織の常識 > も併せて押えておきたい。

採用側に立てば、もっともな論理。


◆  面接が1回完結の企業でも、以上の戦略は有効だった。

やはり、 書類選考と筆記試験で検証されたはずの
事細かい内容はくどくど述べず、

私を採用したら、お得 です

 

というメッセージを面接でアピールした

 

御社にとって、私は
お買い得 な人材 です

 


やや品に欠ける印象を帯びるかもしれないが、 ズバリこれが趣旨。

採用募集中の相手に、「 私を雇って 」 と切実に要求する行為。

さほど行き過ぎた言い分でもあるまい。

◆  上記の長方形枠の中身は、< 転職の基礎知識 > だと考える。

特別なことは、何一つ書いていない。

ご自身の気質に照らして、すべて腑に落ちないのであれば、
おそらく「 組織 」向きではないだろう。

◇  素質的に「 組織に 雇われるタイプ 」ではない

自分の資質に合わない生き方は、行き詰まりやすい。
↓   ↓   ↓
若い時分はよくても、  中年期以降に大きく挫折しがち

その結果、心身を病み、不幸を招く。

違ったキャリアを選ぶ方が、きっと幸せになれる

【参考】    ※  外部サイト

シニア世代向け  求人サイト

——————————————————–

シニア世代向け  転職関連記事

【参照】   ” disgruntled “、  ” walk out

 

しんどい …

◆  人事のプロに試験( 書類選考・面接 )していただける機会は、
中長期的な視座より眺めると、貴重なチャンスに他ならない。

なぜなら、「 適性 」と「 世間 」を知る好機となるから。

今まで見えていなかった内面や、 社会の一隅をかすめたりする。

光と影が織りなすような、不可測の事態に遭遇するかもしれない。

世渡り能力は、特定の組織に「 しがみつく 」能力とは、別物 と感じる。

両方有するに越したことはないが、実際のところ、どちらが心強いか。

渡世を送る上で、揺るがぬ自信になるのは、応用の効く前者であろう。

見知らぬ人々と接触していく過程で、得られる気づきはすさまじい。

全力を尽くして、 就職活動・転職活動をしてみれば分かる。

視野が開け、 新たな能力が身につき、 世を見る目が確実に変わる。

捨てる神あれば、 拾う神あり 」 そして 「 地獄に仏 」。

これらの意味を肌で味わうことになる。

きちんと動けば、 案外どうにかなる

この理解が訪れる。

私もそうだった。

◆  幾度も転職を繰り返し、 ようやく私が 学んだ教訓 のひとつは、

◇  準備するプロセス自体 が、
またとない 人生の転機 になっている

との自覚である。

あれほど、 必死なもがきは、 安穏な日常に生じにくい。

離職したり、 無職になったりして、 生活の光景が一変したからこそ。

当たり前だった消費が、 急に贅沢品になり、 我慢を強いられる情けなさ。

なんとかしなければと、 しゃかりきに知恵を絞り、 頭をフル回転させる。

家計と職歴に直結する以上、 採用されることが肝要なのはもちろんだが、
採否がどうであれ、 まさしく「 無駄にならない努力 」の好例だと思う。

実は、 これまで従事した仕事の「 棚卸し 」にとどまらない効果を生む。

今後どう生きていきたいか、 自問するきっかけとして、
この上ない契機となるのが、 経歴の整理と履歴書作成。

間違いなく、 分水嶺となる。


◆  たとえ、 今回はご縁がなかったとしても、

不採用分を「 たたき台 」にすることで、
次回の履歴書・経歴書を、
もっと洗練された文書に仕立てられる


決して「 没 」で終わらせない。

ご自分にぴったりな相手に、 これから出会う のだから。

蓄積した自作資料は、今後も末永く活用できる「 宝物 」

一生、応用できる 「 商売道具 」 



「 没 」 履歴書は、 全部 「 宝物 」。

よりよい未来を引き寄せ、 見守ってくれる、 人生最強級の味方。

これほど役立つツールは、 市販されていません。

応募書類に、 手を抜くなんて、 もったいない。

今は怒ったり、 焦ったり、 否定している場合じゃありません。

クリエイターになりきって、 履歴書に集中しましょう。

集中すれば、 どんどん楽になってきます。

良いこと悪いこと、 振り返りつつ、 静かに受け入れ、

ひとつひとつ、 心を込めて、 作ってあげよう。

「 会社のため 」 よりは、「 自分のために 」。


◆  そのため、人生メンテナンスの一環に、組み込んでおくとよいのが、

職務経歴書を手入れしておく  作業。

目下、転職予定がなくても、 折に触れて、アップデートしておく。

年に1度、気が向いた時に、ざっくり箇条書きし、自分宛にメールする。

たったこれだけでも、心丈夫で大助かり。

いざという際に、有力な「 武器 」になってくれる強みは、前記の通り。

ちょっとした「 自己PR 」や 高齢期の再就職時にも、 楽々使い回せる。

◆  ” career highlights ” となりうる成果は、「 単語帳 」同様、メールでも保存。

現在の私は、主要な課題の完了直後に概略をメモし、己に向けて送信するのが常。

記憶が鮮明に残っているので、思い出す手間が減り、ずっと気楽にできる。

【参照】   「Gmail」で作る単語帳

 

◆  自身のキャリアや生き方を、 否応なしに見つめ直さざるを得なかった、

ひどく孤独で、 きつかった時期が、 成長をもたらした。

何年も過ぎ去ってから、 やっと気づいた。

「  つらかったあの頃、 次のステージに進んでいたんだ …  」

 

転職前後は、 なにかと不安定で、
みじめな思い をする場面が多い

特に、 中高年の場合、 骨身に染みる。

古往今来のあらゆる懸念が去来し、 脳内をぐるぐる駆け巡る。

むやみやたらに忙しくなり、 リラックスできない日々が続く。

「  この先、 どうなるんだろう …  」

私もそうだった。

本当に苦しい。

終生忘れられない、 涙の堪え場である。

◆  それでも、どうにか、こうにか、

自分を見捨てることなく、 正しく、 真剣に取り組めば、

必ず、 救いがやってくる

天は見ている。

 

 

Go where the water is warm.

( 心地よいと感じる方向へ進め。)
( 歓迎してくれるところへ行け。)

 

 

 

 

 

 

 

 

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