プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

Hope this helps.

      2019/12/08

ご参考になれば幸いです。

メールや手紙を締めくくるシンプル文言。
何らかの情報を提供した際の常套句。



◆ 一見、丁寧さに欠けるように見える。

しかし、<決まり文句>なので 心配無用

  この3語できっちり「ご参考になれば幸いです」。

社内文書や親しい相手に対する文書の結びに使う。

初めて接触する相手や顧客など、対外的には少々心許ない。
正式文書では避ける方がベター。

ここでの “hope” は、他動詞「願う」「望む」(後述)。
“help” も、他動詞「役立つ」。

よって、直訳は「これが役立つことを願っています」。

◆ 使い手の主語 “I”(主格) を略して使う場合が多い

もっとも、”I” を入れても間違いではない。

英語では主語が欠かせないと学校で教わるが、
このような例は決して珍しくない。

とりわけ “hope” にはこのパターンが数多くある。

  • Hope all is going well.
  • Hope everything will be fine.
  • Hope this letter finds you well.
  • Hope you got the message.
  • Hope I’m not bothering you.
  • Hope to see you again.
  • Hope you are doing fine.
  • Hope you don’t mind.
  • Hope you feel better soon.
  • Hope you have a wonderful weekend.

中級学習者の実力があれば、ひと目で読み取れるはず。

どれも、ごく日常的な言い回しで、
口頭でも文面でも使われている。

◆ 文面の末尾に置く “this” が指すのは、次のいずれか。

  • 当該メール・手紙そのもの
  • 今回提供した情報自体

“this” は、独立用法 の代名詞。
→ 指示形容詞または形容詞用法の “this”
との違いは、”in this day and age” を参照


日本語の「ご参考になれば幸いです」にしても、
具体的に何を示すのかあいまいだったりする。

そのメール・手紙自体なのか、はたまた内容なのか。

英語でも同様。

■ たとえいくつかの教示・情報を含んでいても、

この<決まり文句>では、単数this” が通例

単数だから “helps“。

→ 末尾の “s” は、動詞の「三人称単数現在形語尾」。
複数形(these)にはつかない。

【類似表現】

  • “Hope this answers your question.”
    (ご質問のお答えになっていれば幸いです。)


◆ 以下、”I hope you understand.” より再掲。

動詞 “hope” の特色

類語動詞 “wish”、”expect”、”want” に比べ、
“hope” には ほんわかとした語感 がある。

これらに対し、”hope” は、

実現可能性の高いものを信じ、望みつつ待つ。

  のんびり安らかで、攻撃的な要素がない。

前向きでポジティブな単語として、安定感がある。

“hope” が、日本を代表するタバコ名として、
長年親しまれてきたのも不思議でない。

<発売当時のキャッチコピー>
あなたの夢を生かした新しいたばこ


【関連表現】

“high hopes”
https://mickeyweb.info/archives/5827
(大きな期待)

“hopefully”
https://mickeyweb.info/archives/26621
(できることなら)

 

 

 

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