Test of time
2024/06/26
時の試練
時間の流れに耐えた実力者を表す際に用いる。
「 時間の試験 」 が直訳。
転じて、「 時の試練 」。
–
こちらが、 定訳に近い。
冠詞は ” the ” が通例で、 ” the test of time ” でワンセット。
つまり、
■ the test of time = 時の試練
–
文中の基本表現は、 他動詞の ” stand ” または ” withstand ” を伴う。
【発音】 stǽnd
【音節】 stand (1音節)
–
【発音】 wiðstǽnd
【音節】 with-stand (2音節)
–
ここでは同義で、 両方とも、
他動詞 「 耐える 」 「 持ちこたえる 」。
過去形・過去分詞形は、 それぞれ ” stood ” と ” withstood “。
–
stand the test of time, also
withstand the test of time
–
to continue to work well over a long period of time.
–
–
–
” Cambridge Dictionary of American Idioms ″, p.422.
Cambridge University Press (1st ed. 2003).
※ 現在では、 米語を超えて幅広く使われている
–
- “Her books have stood the test of time.”
(彼女の著書は時代を超えて愛されてきた。)
– - “My parents’ marriage has stood the test of time.”
(私の両親の結婚生活は長続きしている。)
– - “Most music cannot withstand the test of time.”
(ほとんどの楽曲は忘れ去られてしまう。)
–
◆ 形容詞の限定的用法は、 ” time-tested ”
( 複合形容詞、 compound adjective )。–
- “She is a time–tested player.”
(彼女は実績のある選手です。)
– - “He is my time-tested best friend.”
(彼は長年の親友です。)
名詞を飾る限定的用法の形容詞と違い、 叙述的用法の場合、
ハイフンを入れない方が普通。
英語学習者は、 ハイフンの基礎知識 を押さえておきたい。
【発音】 háifn
【音節】 hy-phen (2音節)
–
【参考】 ※ 外部サイト
・ 形容詞の「 叙述的用法 」と「 限定的用法 」
・ 形容詞の限定用法と叙述用法
・ 英語の連結動詞とは?
◇ 詳細は、 ” Please be aware that – ”
- 英語の形容詞の用法は2つ
→ 「 限定的用法 」と「 叙述的用法 」
– - 日本語の形容詞の用法は3つ
→ 「 限定的用法 」と「 叙述的用法 」と「 副詞的用法 」
※ 「 用法 」の直前の「 的 」が抜けても同義
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–
( 時の試練 に耐えた 米海兵隊 )
–
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誇り高き少数精鋭の米海兵隊 ( 1798年~ )–
▲ 1950年代 の 募兵ポスター
–
◆ “ time ” には、名詞・形容詞・他動詞・自動詞 がある。
【発音】 táim (1音節)
ー
語源は、 古英語 「 時 」「 時間 」( tīma )。
ー
圧倒的に使われるのは名詞 ( noun )。
不可算 ( countable ) と 可算 ( uncountable )を兼ねる。
基本的知識は、 以下の通り。
–
◇ 「 時 」は、 個数として数えられないので、
無冠詞の 「 不可算名詞 」 が基本。
この場合でも、「 この時間 ・ あの時間 」 など
「 区別 」する場合は、 可算名詞。
何時何分、 何月何日など 「 出来事 」 の時間
を示す場合も、 「 可算名詞 」 が原則。
次の差異が分かるだろうか。
-
–
Do you have time ?
–
( 今、お時間ありますか ? )
-
–
Do you have the time ?
–
( 今、何時でしょうか ? )–
現在の時刻 ( current time ) を他者に尋ねる英語表現として、” What time is it ? “ と学校では学んだりするが、
これは実は相当ぶしつけな尋ね方。
「 今、何時 ? 」 同然の響き。
露骨でむき出しゆえ、 いきなり聞かれた側は不快かも。
赤の他人やさほど親しくない人に時間を聞くには、 先述の
” Do you have the time ? ” ( 今、何時でしょうか ? )
–
名詞 “ time ” については、 いかなる辞書を調べても、
不可算が優先 されている( uncountable noun )。
よって、 「 ” time ” の基本は不可算名詞 」 と覚える。–
◆ “ test ” も “ time ” も、「 1音節( one syllable )」の単語。
「 音節 」( syllable、シラブル ) とは、 発音の最小単位。
1音節は、 腹の底から ゲロする 迫力で、 一息に発声する。
一方、 日本語の場合、 原則として 「 仮名一字が1音節 」。
「 平板で、均一なリズムが、日本語の持ち味 」 である。
–
したがって、
■ test / tɛst / 1音節
【日】 3音節 「 テ – ス – ト 」
【英】 1音節
テッストウ
–
■ time / taɪm / 1音節
【日】 3音節 「 タ – イ – ム 」
【英】 1音節
タイム
–
「 音節 」 の日英比較は、 ” integrity ” で事細かに述べている
( 図入り、 動画入り )。
ー
–
◆ 「 時の力 」 は圧倒的。
万物抗いがたく、 往々にして残酷。
しかし、 真の実力者を自ずと明らかにしてくれる。
強者が 「 時の試練 」 を耐え抜くとは限らないが、
長年持続したものには相応の実力が具わっている。
変化の猛烈な現代では、 油断すると取り残される。
第一線にいるビジネスパーソンは、 日々実感しているはず。
一方、10年単位の 長期的視点では、
かなりの事象において、帳尻が合っている と私は感じる。
若い時分には分からなかったが、 今、冷徹に
周囲を観察すると、 基本的に納得できる状態
にそれぞれ収まっていると見受けられる。
旧友を見渡しても、 各自の 資質に見合った分野 で
頑張ってきた人には、 男女とも、 幸せそうな人が目立つ。
皆、 長い年月を経て熟成された雰囲気をたたえ、
いい顔している。
–
–
◆ 自分に適した居場所に身を置く
◆ 自分の勝てる場所で勝負をする
–
この2つが、「 幸せへの近道 」 と私は言い切りたい。
男女不問。
とりわけ、 自分に適した職 に就くべし。
–
よく合う職業に就けば、 自信と自尊心が強化される。
自分の個性に合っているから、 無理なく成長できる。
もともと適性があるから、 すんなり スキル を会得。
稼ぐ力が高まってくると、 生きる力も湧いてくる。
自己肯定感が循環し、 人生の運びがスムーズになる。
ご機嫌に生きられるので、 安定感があり、 信頼される。
結果的に、 自他とも満足して、 健康を維持しやすい。
失職しても、 腕前があるから、 転職には苦労しない。
びくびくせずに生きることができれば、 すがすがしい。
【参照】 toxic relationship、 Please be aware that
–
なにより、 毎日が楽しい。
–
◆ 職業選択の自由を含め、 世界屈指の自由を誇る日本人。
なのに、 適職に縁遠く、 幸せを感じられない人が多すぎる。
こんな気がする。
なぜだろう。
–
–
◆ 転職 しまくった果てに、 思い切って生意気申し上げると …
嫌いな仕事に従事できるほど、 残りの人生 は長くないのです。
Life is way too short for shitty jobs.
いつ終わるか知れぬ我が命、 よくそんな生き方ができるよな。
きっと、 他人には計り知れないご事情があるのでしょう。
でも、 もったいない。
–
【発音】 ʃíṭi
【音節】 shit-ty (2音節)
–
◇ 持って生まれた素質 を大切に育み、
「 時間の力 」を味方につけて努力を重ねれば、
充実した人生に恵まれやすい模様
–
” the test of time ” にも耐えうる実力を身につける
ためには、 次の3要素が合致することが肝要と私は考える。
–
1) 自分の適性 ・ 資質 ・ 好み
2) 時流
3) 正しい努力( 方向・方法 )
–
◆ 時の流れは不可逆的で、 苛酷。
それでも、心構え次第で、 ある程度はコントロール可能。
発酵して滋味を増すか、 それとも腐敗してしまうか。
時宜を逃し、 チャンスをふいにする 人は大勢いる。
むしろ、 大多数かもしれない。
中年期を迎えると、 体験的に理解できる話だろう。
–
Don’t miss out on opportunities.
–
好機逸すべからず。
若い時期は、 あっという間に過ぎ去っていく。
これ、本当。
「 時は得難くして失い易し 」
–
–
Time works wonders.( 時のもたらす奇跡 )
( 時がすべてを癒す )
( 時間がすべてを解決する )
( 時間が薬 )
↓
時は偉大なり「 時の力 」
–
【参照】
- comfortable in one’s own skin
- just a phase
- toxic relationship
→ 毒親 ( toxic parents ) からの解放 ( emancipation ) を詳述 - estranged
【関連表現】
- ” time-honored ”
( 由緒ある )
–
トゥミ の鞄のタグ
–
※ 下線は引用者
◆ 以下、 ” toxic relationship ” より再掲。
人の言うことを聞き入れるのが苦手な方は、
人の言うことを聞かなければ一向に進まない
ような職業を避けると、 幸せに生きやすい。
–
人間関係が苦手な方は、 人とべたべた関わらなくても
どうにか なりそうな職 と ライフスタイル を志せばよい。
–
自分の 「 素質 」 に見合う職業を慎重に選ぶ。
頭を最大限に使うべき場面。
根本的に合わないのに、 我慢して働くと、 病みます。
◆ 以下、 ” procrastinate ” より再掲。
–
蛇足ながら申し上げると、 現在の私は ” procrastination ”
から解放されている。
上長の命に従う仕事は無理と早々悟り、 転職 を重ねた結果、
自己裁量の認められる職務に就けたためである。
生身の人間以上に、 言葉を相手にする時間が多いためか、
ストレス少なめで、 気が楽ちん。
締切り さえ守れば、 割かし自由なので、 のびのび取り組める。
おかげ様で、 ぐずな私でも、 どうにか切り盛りできている。
自己コントロールが利くと、 欠点は影を潜めるらしい。
仕事が楽しい。
–
–
転職を重ね、 適性に合う職業を探し当て、 生計を営めている。朝起きたらやりたいことが待っているという望みが実現した。
無論、 経済力は肝心だが、 選択の決定打にしてこなかった。
そこに重点を置かない自分の価値観に素直に進んでよかった。
自分に適した仕事に多年従事できて感謝、 幸運を噛み締める。
もしも、 稼ぎ高が人生の最優先であれば、 別の職に就いた。
–
単語の覚え方 より