Pushback
2024/10/21
反対、 抵抗
時事ニュースとビジネス会議で、よく見聞きする名詞。
–
ハイフンを挟んだ 複合名詞 ( compound noun ) の
” push-back “ とも表記。
【発音】 pʊʃ.bæk
【音節】 push-back (2音節)
句動詞 ” push back ” 由来の名詞であることは、
中級学習者 なら、ひと目で予想がつくだろう。
よって、 初見であっても、 意味の推測は難しくない。
しかし、 未習のまま、 耳で聞き取るのは容易でない。
句動詞に思いを馳せることは、文面であれば可能でも、
情報が瞬時に流れ去っていく有様では困難。
これが、リスニング ( ヒアリング )の難しさである。
” pushback ” は、ニュースや会議にちょくちょく出てくる
割りに、 プライベートではあまり使われない模様。
ビジネス用語に近いと考えられる。
句動詞と合わせて、ここで覚えてしまおう。
ー
◆ ” pushback ” は、 句動詞 ” push back ” から派生した、
不可算名詞 ( uncountable noun )。
- 他動詞・自動詞 ” push “ ( 押す )
- 副詞 ” back “ ( 後ろへ )
句動詞 ” push back ” には、 他動詞と自動詞がある。
それぞれ < 句他動詞 >、 < 句自動詞 > と称す。
- 句動詞 ( phrasal verb )
- 句自動詞 ( intransitive phrasal verb )
- 句他動詞 ( transitive phrasal verb )
【参照】 句動詞の詳細 → ” follow through ”
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–
< 句他動詞 > 延期する → < 名詞 > 期日の遅延
< 句自動詞 > 押し返す → < 名詞 > 反対、抵抗
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強引に 押しやる
–
–
バックに プッシュ
後ろに 押す
↓
push back
■ push back the schedule
「 そのスケジュールを後ろにずらす 」
「 そのスケジュールを延期する 」
- “Japan pushes back new emperor’s enthronement
parade to Nov. 10″
( 天皇陛下の即位パレードを11月10日に延期 )
※ 2019年10月のニュース見出し
– - “U.S. tax filing deadline has been pushed back from
April 15 to July 15, Treasury Department says”
( 税申告提出期限を4月15日から7月15日に延期、米財務省発表 )
※ 2020年3月のニュース見出し
– - “Federal Contractor COVID-19 Vaccine Deadline
Pushed Back to January”
( 連邦政府の契約業者の新型コロナワクチン接種、1月まで期限延期 )
※ 2021年11月のニュース見出し
–
■ push back 30 minutes
「 30分、後ろにずらす 」
- “We need to push back the meeting 30 minutes.”
- “We need to push the meeting back 30 minutes.”
(会議を30分遅らせる必要があります。)
■ push back to May 1
「 5月1日に延期 」
- “We need to push back the meeting to May 1.”
- “We need to push the meeting back to May 1.”
(会議を30分遅らせる必要があります。)
–
このように、句他動詞 ” push back “( 延期する )の使用場面には、
「 リスケ 」 の印象 が強い。
◆ 逆に、前にずらす場合、
■ move up
■ bump up
がビジネス用途では重宝されている。
「 30分、前にずらす 」
- “We need to move up the meeting 30 minutes.”
- “We need to move the meeting up 30 minutes.”
- “We need to bump up the meeting 30 minutes.”
- “We need to bump the meeting up 30 minutes.”
(会議を30分早める必要があります。)
「 6月1日に前倒し 」–
- “We need to move up the meeting to June 1.”
- “We need to move the meeting up to June 1.”
- “We need to bump up the meeting to June 1.”
- “We need to bump the meeting up to June 1.”
(会議を6月1日に早める必要があります。)
–
◆ ” bump ” は、 非常に多義。
【発音】 bʌ́mp
【音節】 bump (1音節)
語源は、 擬声語 ( ぎせいご )。
-
ドン
-
ドシン
-
ガツン
これらが、 ” bump ” に似通う日本語の擬声語。
擬音語 ( オノマトペ、 onomatopoeia ) とも言う。
–
【参照】 “ tingling sensation (ASMR) ”、 “ ring a bell ”
–
“ slam ” にも重なる。
乱暴な感触だが、 まったくその通り。
派生語の名詞 ” bumper ” ( バンパー ) の使い道を
思えば、 「 ドン 」 と衝突する様子は、成り立ちに忠実。
【発音】 bʌ́mpər
【音節】 bump-er (2音節)
ここでは、 他動詞 「 押しのける 」。
当初の予定を、 無理やり押し出す具合。
中立的な ” move ” に比べ、 強硬さを帯びるかも。
けれども、 通常のリスケに年中起用されるくらいだから、
普段使う上で失礼はないに等しい。
副詞 ” up ” を加えた句他動詞 ( transitive phrasal verb )
としては、 「 優先順位 」 や 「 数値 」 を上げる意味。
- ” I got bumped up to the first class. ”
( ファーストクラスに上げてもらった。)
– - “Coronavirus has bumped up the sales of face masks.”
( コロナウイルスがマスクの売り上げを増やした。)
– - ” That failure has bumped up my confidence.”
( あの失敗のおかげで自信が高まった。)
◆ プログラミング英語の ” bump ” は、 下記の通り。
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–
–
『 プログラミング英語教本 』 p.190.
–
西野 竜太郎(著)
合同会社グローバリゼーションデザイン研究
2020年刊、 A5判、 272頁、 1色刷
<出版社HP> <アマゾン> <楽天>
–
英語学習者に、 ぜひとも推奨したいプログラミングの入門書である。
効果的な使い方は、 辞書の「自炊」と辞書アプリ の末尾で述べた。
( 図入り )
◆ なお、 句他動詞 ” bump into ” の主な意味は2つ。
- 「 ばったり出くわす 」 「 鉢合わせする 」
- 「 ぶつかる 」 「 衝突する 」
同義語の筆頭格は、 句他動詞 ” run into “。
- ” I bumped into the door.”
- ” I run into the door.”
(ドアにぶつかった。)
勢い余って、 自分からぶつかってしまう感じ。
◆ 調べた限りの辞書には見当たらなかった用法であるが、
会議のリスケの際に、 普通に出てくるペアがこちら。
■ shift up ( 早める )
■ shift back ( 遅らす )
交代勤務制 の 「 シフト 」 はもちろん、 移動・移行を
表す動詞 の 「 シフトする 」 は、 日本社会でもお馴染み。
- “Please shift our meeting today up 30 minutes.”
(本日の会議を30分早めてください。)
– - “They shifted the meeting up a week this month.”
(今月、会議が1週間繰り上げられた。)
– - “Please shift our meeting today back 30 minutes.”
(本日の会議を30分遅らせてください。)
– - “They shifted the meeting back a week this month.”
(今月、会議が1週間延期された。)
【発音】 ʃíft
【音節】 shift (1音節)
–
より一般的な ” shift up ” は、 車両のギアを高速にする行為。
ギアの入れ替え 「 シフトアップ 」 「 シフトダウン 」 は、
日本でも通じたりする。
◆ ” shift ” は、 予定の変更をざっくり伝えることもできる動詞。
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This event is canceled due to date/time shifted.
( このイベントは日時変更のためキャンセルされました。)
–
–
※ 下線は引用者
–
2024年8月に職場で受信した実物メールだが、 当初の日時 ( 8/22/2024 )
で実施せずと一方的に通知するだけで、 今後どうするかは言及していない。
「 未来は誰にも分からない 」 ゆえ、 当該イベントの立ち消えもありうる。
◆ とりわけニュースでは、 名詞 「 反対、抵抗 」 が目立つ。
主な理由は、 他動詞の 「 延期する 」 の意味合いには、
もっと身近な類義表現がいくつもあること。
–
- postpone ( 他動詞 )
→ 堅い単語で、日程延期の公式発表に不可欠
– - defer ( 他動詞・自動詞 )
→ 行政で多用され、 納税・徴兵の「 延期 」が典型
— - delay ( 他動詞・自動詞 )
→ 少々堅めの表現で、 交通機関の「 遅延 」が典型
– - put off ( 句他動詞 )
→ 日常的な言い回しで 「 後回しにする 」
– - hold off ( 句自動詞 ) –
→ 同じく日常使いで 「 後回しにする 」、 受け身中心
–
相対的に、“ push back ” の出番は少なめ。
したがって、 ニュースで ” pushback ” が出てきたら、
自動詞から派生した 「 反対、抵抗 」 である可能性が高め。
そのため、 本稿では自動詞中心に見ていく。
ー
◆ 「 後ろ( 背後 )に押す 」 または 「 押し返す 」 から、
” push back “。
ー
「 押し返す 」
押してくるのを逆に押しもどす。
( 広辞苑 第七版 )
–
上図の通りであり、 句動詞の中でもイメージしやすい部類に入る。
–
” pushback “
opposition or resistance to a plan,
an idea or a change.
( OALD9、オックスフォード )
negative reaction to a change or to something
new that has been introduced.
( CALD4、ケンブリッジ )
【発音】 pʊʃ.bæk
【音節】 push-back (2音節)
–
◆ OALD9 も CALD4も、ハイフンなしの
” pushback ” で項目立てしている。
特筆すべきは、名詞 ” pushback ” も ” push-back ” も、
次の3冊に、一切掲載されていなかった点。
- ” LDOCE6 “( 『 ロングマン 現代英英辞典 第6版 』 )
Pearson Education、2014年刊刊 ( Pearson アプリ版 )
– - 『 ランダムハウス英和大辞典 第2版 』
小学館、1993年刊 ( 物書堂 アプリ版 )
– - 『 ジーニアス英和大辞典 』
大修館書店、2001年刊 ( ロゴヴィスタ アプリ版 )
項目立てされていなかったばかりでなく、
単語そのものが出てこなかった。
ー
確かに、 頻出ではない。
だが、 近頃のニュースで出会うことは珍しくない。
ー
先述のように、初めて接して、即座に把握するのは
不可能に近いため、今回取り上げている。
push back
↓
後ろに 押す
↓
強引に 押しやる
↓
反対、抵抗
–
新語などは、 こうした流れで成立するものが多い。
句動詞 ( phrasal verb ) にまつわる表現も同様。
だからこそ、 中級 の英語力があれば、
初見であっても、 語意を推測できる。
この強みについては、 冒頭で触れた。
おそらく、 大半の言語に共通する現象だろう。
自分たちが使いやすい道具として作り出した人工物
が言語だから、 当然かもしれない。
–
※ プログラミング言語 は、 確実に人工言語である一方、
日英のような自然言語が、 自然物か人工物かは、 諸説紛々
- 言語は人工か自然か ?
http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2009-05-09-1.html
https://researchmap.jp/yochi/published_papers/17583504/attachment_file.pdf
–
→ 英語学習者に推奨したい プログラミングの書籍紹介
( 前出、 図入り )
–
–
まだ習っていないのに、 意味が分かってしまう。
上達すればするほど、 こんな新鮮で不思議な喜びを味わえる。
自ずと自信も湧いてくる。
語学のおもしろさである。
–
- “Pushing back against your supervisor must be challenging.”
( ご自分の上司に反対するのは、よほど勇気がいるでしょうね。)
– - “Yes, I did push back against my boss.”
( ええ、 上司に抵抗しました。)
–
◇ 中級に達したら、「 単語力 」 以上に 「 多読 」 を優先
▼ 中級学習者の勉強法を、 事細かにご案内 ▼
” No need. ”、 「 自分の世界 」が広がる英語
–
ダメです!
–
–
◆ 「 反対、 抵抗 」 がどのように使われているか。
今月2018年5月以降のニュース見出しを見ていこう。
- ” Proposed laws met with pushback
from members of the public ”
(国民から反対された法律案)
– - ” Trade tensions rise amid pushback
from China, EU, Japan ”
(中国、EU、日本の抵抗で貿易摩擦が強まる)
– - ” Community pushback over officer conduct ”
(警官の行為に地域住民の反発)
– - ” Homeless shelters get the OK despite pushback “
(抵抗にかかわらず、ホームレス施設に許可)
– - ” Teacher Fired For ‘Pushing Back‘ Against Administration
Gets Support From Her Students ”
( 当局に抵抗し解雇された教師、 教え子たちに支持される)
https://www.yourtango.com/news/teacher-fired-administration-support-students
2023年4月18日付
– - ” Government pushes back against damages sought in high-stakes
Red Hill water crisis case ”
( 政府、レッドヒルの水汚染訴訟で損害賠償請求に反発 )
https://www.hawaiinewsnow.com/2024/07/09/us-government-unwilling-pay-damages-red-hill-plaintiffs-physical-ailments/
2024年7月9日付
– - ” School district faces pushback for LGBTQ-centered curriculum ”
(LBGTQ中心の教育課程で、学区が抵抗に直面)
( 学区のLBGTQ中心の教育課程に反発)–
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■ LGBTQI+ の人権保護を推進する文書 ( 米 ホワイトハウス )
” Memorandum on Advancing the Human Rights of Lesbian, Gay,
Bisexual, Transgender, Queer, and Intersex Persons Around the World ”
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/presidential-actions/2021/02/04/memorandum-advancing
-the-human-rights-of-lesbian-gay-bisexual-transgender-queer-and-intersex-persons-around-the-world/
2021年2月4日付
–
■ 米、初のLGBTQ旅券 「 Xジェンダー 」 選択肢
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2802G0Y1A021C2000000/
2021年10月28日付
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▲ 「 LGBTQI+ 」 の社会的影響力が強まる潮流が、 世界的に生じている。
–
【発音】 /ˌel dʒiː ˌbiː tiː ˌkjuː ˈaɪ plʌs /
” LGBTQI+ ” = 性的少数者
( lesbian, gay, bisexual, transgender, queer and intersex )
–
「 性の多様性の尊重 」 が趣旨で、 不当な扱いを禁じようとする。
以下2本の柱に配慮することを旨とする。
- 「 性的指向 」 sexual orientation
→ 自分の恋愛感情や性的関心の対象にする性別
※ 「 性的嗜好 」 ではない
– - 「 性自認 」 gender identity
→ 自分自身が認識する性別
–
◆ 「 性同一性障害 」( gender identity disorder ) の病名は、
世界保健機構 ( World Health Organization, WHO ) の
国際疾病分類 ( International Classification of Disease )
において、
- 2013年 「 性別違和 」( gender dysphoria )
- 2019年 「 性別不合 」( gender incompatibility )
に変更済み。
これまでも無論存在したが、 近年押し寄せるうねりは記録的な度合い。
社会的に許容されなくなってきている ( socially unacceptable )。
不用意な差別発言をしたばかりに、 足をすくわれる人が増えている。
辞任・引退を迫られるケースもあり、 キャリアがあたら台無しに。
従来からの 人種差別 ・ 男女差別 と併せて、 常日頃から留意したい。
–
- X gender ( 性自認が男性でも女性でもなく、 中性・無性 )
→ トランスジェンダーに含まれる ↓
– - Transgender ( 性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる )
– - 「 Q 」は、 Queer & Questioning の両方を指すとの説も有力。
( 性自認や性的指向が定まっていない、 または意図的に定めない )
– - Intersex ( 両性具有、 半陰陽、 ふたなり )
性分化疾患 = DSD = Disorders / Difference of Sex Development
–
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◆ 無難な総称は、 ” a trans person ” 及び ” trans people “。
–
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As (…) a trans person, THIS IS WRONG !!!HELP ME PUSH BACK !
–( トランスの私から見れば、 これは間違い。
反対 するから応援して! )
––
https://twitter.com/Caitlyn_Jenner/status/1660460080746119170
2023年5月22日付
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https://nypost.com/2023/05/23/caitlyn-jenner-lashes-out-after-trans-teens-second-place-finish/
2023年5月23日付
–
” transsexual ” ( 性転換・性別適合 ) または ” transgender ”
な person ( 単数 ) と people ( 複数 ) の通称。
日本でも 「 トランス 」 と表現することがある。
【発音】 trænssékʃuəl
【音節】 trans-sex-u-al (4音節)
” transvestite ” ( 主に女装する男性 ) を含む説と含まない説がある。
【発音】 trænsvéstàit
【音節】 trans-ves-tite (3音節)
–
彼らを苦手とする 「 恐怖症 」 は、 ” transphobic “。
【発音】 fóubik
【音節】 pho-bic (2音節)
名詞 ( noun ) と形容詞 ( adjective ) がある。
–
” transphobia ” は、 彼らを苦手とする 「 恐怖症 」 の人。
【発音】 fóubiə
【音節】 pho-bi-a (3音節)
名詞である。
–
【参考】 ※ 外部サイト
” homophobic “、 ” homophobia ” など、
さらに具体的な表現もある。
2語とも動詞 ( verb ) ではなく、 上述の通り、 名詞または形容詞。
行為はさておき、 英単語としては侮蔑的 ( derogatory ) ではない。
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–
◆ ところが、 そのまま和訳した響きの 「 ホモ嫌い 」 は、
現代日本では 「 差別語 」 扱いされがちだから、 要注意。
日本語の名詞 「 ホモ嫌い 」 は動詞の要素も強く、 混用されているためか。
やや生々しい 「 同性愛者 」 よりは、 「 性的少数者 」 の方が印象がよいと
感じるとはいえ、 明け透けに嫌悪する行為自体はやはり差別的とされる。
頭でどう考えようと原則自由だから、 公然たる言動を控えれば基本はセーフ。
※ 後述
◆ とある学術研究の調査 ( survey ) の質問がこちら。
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ご自身の性別を選んでください。
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※ 2023年1月 アクセス–
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※ 2023年9月 アクセス
–
” non-binary ” とは、 性自認が 「 男女 」
の二者択一ないし二元論に収まらないと考える
「 ノンバイナリー 」。
略して ” NB “。
前出の 「 X ジェンダー 」 とほぼ重なる。
【発音】 ˌnɑːnˈbaɪ.nɚ.i
【音節】 non-bi-na-ry (4音節)
” binary ” とは、 「 2進法 」 のこと。
0と1からなる 「 2進数 」 も ” binary “。
” binary data ” は、 テキストデータの対。
【発音】 báinəri
【音節】 bi-na-ry (3音節)
語源は、 後期ラテン語 「 2つの 」 「 対の 」 ( bīnārius )。
名詞より主要なのは、 状態を表す形容詞 ( adjective )。
- 2進法の
- 2進数の
” non ” は、 否定の接頭辞 ( prefix )。
” Non-binary “( NB )は、 男女二択に入らないと自認する。
「 男女二元論 」 の否定と考えられる。
” Other, not listed ” ( その他、上記になし ) との違いは
なんだろう。
なんだかもう面倒になってしまい、 こう答えてやったわ。
” Prefer not to answer ”
( 答えたくありません )
–
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◆ 性別 「 その他 」 は、 日本語による学術調査でも導入されている。
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※ 2023年6月 アクセス
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◆ 新規登録時は、 下記のような性別欄が当たり前になりつつある。
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※ 2023年5月 アクセス
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※ 2023年9月 アクセス
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※ 2024年2月 アクセス
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※ 2022年12月28日付
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流行り廃りではなく、 このまま定着していくのが世の成り行きだろう。
“ Other ” 「 その他 」 は、 正式に性別欄の仲間入りしたと考える。
2010年頃までなら、 おふざけとみなしてもおかしくなかった記入欄。
皆で大笑いできる無邪気なジョークとして、 問題なく通用したはず。
現在は、 性別関係のからかいは 「 冗談 」 では済まされなくなった。
変質な存在として排斥された、 先人の痛みも忘れないようにしたい。
–
もはや 冗談では 済まされない
★ 常に気を配るべし → 人種差別 ・ 男女差別 ・ LGBTQI+
◆ ” gender-neutral ” な様式も増えている。
日本社会でよく使われる 「 ジェンダーレス 」 は、
性差のない ” genderless “。
「 性差にとらわれない 」 趣意は重なるが、 現代の米国では、
「 性中立的 」 を意味する ” gender-neutral ” が好まれる。
” less ” は 「 ~ ない 」 と断じる接尾辞 ( suffix )。
” neutral ” は、 いずれにも偏らず、 決めつけない。
度量広めで手厳しくなく、 手柔らかな調子 ( tone )。
ラテン語 「 文法で中性の 」( neutrālis ) が語源。
なにかと便利で応用が利き、 好都合な ” neutral “。
車のギア 「 N 」 もこれで、 動力が伝達されない状態。
両語とも状態を表すから、 形容詞 ( adjective )。
- gender-neutral name ( 性別不問の名前 )
- gender-neutral pronoun ( 性別不問の代名詞 )
- gender-neutral dress code ( 性別不問の服装規定 )
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【参考】 ※ 外部サイト
- DoDEA Gender-Neutral Student Dress Code
( 米国防総省の学校、 性別不問の服装規定が発効 ) ※ 図入り
https://www.dodea.edu/education/education-policy-and-operations/dodea-school-dress-code-effective-school
2023年7月1日発効
– - Defense Department schools adopt new gender-neutral dress code
( 米国防総省の学校、 性別不問の服装規定を新たに採用 )
https://www.stripes.com/theaters/europe/2023-05-18/dodea-gender-neutral-dress-code-10156701.html
2023年5月18日付
– - 男女同じデザインの学校用ジェンダーレス水着 ※ 図入り
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000012937.html
2022年6月7日付
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笑われたり、 バカにされたり、 差別を受けることも語学修行の一環。傷つくことを変に避けてしまうと、 身につけがたくなる気がする。
異質な対象を疎むのは、 人間の摂理 ( human nature ) と考える。
同類を好む人間の本能で、 縄張りにずかずか踏み込まれるのを嫌がる。
「 外人 」 という言葉を陰で使い続ける日本人は少なからず存在する。
人種 ・ 男女 ・ LGBTQI+ などの差別問題は、 教育と法政策で対処
する方が穏当で、 人の生理的反応に介入するのは道理に反し難儀する。理性ではコントロールできるが、 好き好んで関わり合いたくはない。
こういった偽りのない気持ちは、 表立って非難されるべきではない。
相容れない不快感に起因する、 自己防衛の言動にすぎないこともある。
理性・倫理観・法規制が差別意識の発露を抑えれば、 とりあえずOK。
外語学習の本質は、 異文化に立ち入ることだから、 傷つく場面も多い。
英学徒たる者、 皆が通る道だと覚悟すべし。
–( 中略 )
–50年以上、 もう散々な目に遭っているがなんのその、 まあ慣れます。
冷たくあしらわれる都度、「 はいはい、 また出たわ ♪ 」 と意に介さず。
何食わぬ顔でかわし、 てんで取り合わないので、 今は余裕です。
堅忍不抜というより、 「 いじめられて一人前 」 と肝っ玉を据えている。
「 職務・給与・報酬の一部 」 と、 虚心坦懐にさらりと受け入れている。
悔しさに涙があふれても、 行き着く先は、 私の養分、 成長の肥やし。
がつんと打ちのめされ、 打ちひしがれた涙の思い出は忘れない。
嫌な思いをした分、 びっくりするほど銘記しやすく、 効果抜群。
長期記憶 ( long-term memory ) に直行する、 段違いの力。
直接体験 ( firsthand ) なので、 忘れにくいに決まっている。
なんか癪に障るが、 おかげ様で長期記憶化して学び取れました。
死ぬほど 恥かかないと !!
–” No need. “ より
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【参考】 ※ 外部サイト
-
- 【 当事者監修 】 LGBTとは ?( 2022年度最新版 )
https://jobrainbow.jp/magazine/what-is-lgbt
2022年10月25日付
– - 「 G7で唯一同性婚を認めない国 」 首相秘書官更迭、海外でも報道
https://mainichi.jp/articles/20230205/k00/00m/040/176000c
2023年2月5日付
– - 男女どちらでもない 「 第三 」 のマラソン選手枠創設へ
東京・世田谷区
https://mainichi.jp/articles/20230309/k00/00m/040/386000c
2023年3月10日付
– - レズビアンの語源 「 若い男に失恋して自殺した女性 」
https://www.mag2.com/p/news/577097
2023年5月30日付
– - 同性婚不受理は違憲 名古屋地裁判決
法の下の平等( 14条 )・ 婚姻の自由( 24条 ) に違反
https://mainichi.jp/articles/20230530/k00/00m/040/009000c
2023年5年30日付
– - 経産省トイレ利用制限訴訟 性同一性障害の原告勝訴 最高裁
https://mainichi.jp/articles/20230711/k00/00m/040/023000c
2023年7月11日付
- 【 当事者監修 】 LGBTとは ?( 2022年度最新版 )
–
◇ 「 見出し 」 英語の解説は、 ここが秀逸 ↓
英語ニュースの読み方 ( 見出し編 ) RNN時事英語
【関連表現】
◆ ” push ” ⇔ ” pull ” なので、 反意語は、 ひょっとして、
- 名詞 ” pushback ” ⇔ ” pullback ” ?
- 句動詞 ” push back ” ⇔ ” pull back ” ?
【 結論 】
完全な反義語とまでは言えないものの、 その要素をかなり含む。
” pull back ” の同義語の筆頭格に、 “ withdraw ” が挙げられる。
【発音】 wiðdrɔ́
【音節】 with-draw (2音節)
【活用形】 withdraws – withdrew – withdrawn – withdrawing
–
■ 名詞 ” pullback ” ※ 原則は可算だが、不可算にもなる
「 引き戻すこと 」 「 ( 軍などの )撤退 」 「 障害物 」
【発音】 púlbæ̀k
【音節】 pull-back (2音節)
–
■ 句動詞 ” pull back ”
– 句自動詞 「 撤退する 」
– 句自動詞・句他動詞 「 引き戻す 」