プロ翻訳者の単語帳

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Pushback

      2024/10/21

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 13 minutes

反対、  抵抗

時事ニュースとビジネス会議で、よく見聞きする名詞。

ハイフンを挟んだ  複合名詞compound  noun ) の

push-back   とも表記。

【発音】   pʊʃ.bæk
【音節】   push-back  (2音節)

句動詞  ” push back ”  由来の名詞であることは、
中級学習者  なら、ひと目で予想がつくだろう。

よって、 初見であっても、 意味の推測は難しくない。

しかし、 未習のまま、 耳で聞き取るのは容易でない。

句動詞に思いを馳せることは、文面であれば可能でも、
情報が瞬時に流れ去っていく有様では困難。

これが、リスニング ( ヒアリング )の難しさである。

” pushback ”  は、ニュースや会議にちょくちょく出てくる
割りに、 プライベートではあまり使われない模様。

ビジネス用語に近いと考えられる。

句動詞と合わせて、ここで覚えてしまおう。

◆  ” pushback ”  は、 句動詞  ” push back ”  から派生した、

不可算名詞 ( uncountable  noun )。

  •  他動詞・自動詞  ” push   ( 押す )
  •  副詞  ” back  ( 後ろへ )

 

句動詞  ” push back ” には、 他動詞と自動詞がある。

それぞれ  < 句他動詞 >、 < 句自動詞 >  と称す。

【参照】  句動詞の詳細   →  ” follow through


< 句他動詞 >   延期する   →   < 名詞 >   期日の遅延

< 句自動詞 >   押し返す   →   < 名詞 >   反対抵抗

強引に  押しやる

バックに  プッシュ
後ろに  押す

push back

 

■  push back the schedule

「 そのスケジュールを後ろにずらす 」
「 そのスケジュールを延期する 」

  • “Japan pushes back new emperor’s enthronement
    parade to Nov. 10″
    ( 天皇陛下の即位パレードを11月10日に延期 )
    ※  2019年10月のニュース見出し
  • “U.S. tax filing deadline has been pushed back from
    April 15 to July 15, Treasury Department says”
    ( 税申告提出期限を4月15日から7月15日に延期、米財務省発表 )
    ※  2020年3月のニュース見出し
  • “Federal Contractor COVID-19 Vaccine Deadline
    Pushed Back  to January”
    ( 連邦政府の契約業者の新型コロナワクチン接種、1月まで期限延期 )
    ※  2021年11月のニュース見出し

■  push back 30 minutes

「 30分、後ろにずらす 」

  • “We need to push back the meeting 30 minutes.”
  • “We need to push the meeting back 30 minutes.”
    (会議を30分遅らせる必要があります。)

 

■  push back to May 1

「 5月1日に延期 」

  • “We need to push back the meeting to May 1.”
  • “We need to push the meeting back to May 1.”
    (会議を30分遅らせる必要があります。)

このように、句他動詞 ” push back “( 延期する )の使用場面には、

リスケ の印象 が強い。

 

◆  逆に、前にずらす場合、

■  move up
■  bump up

がビジネス用途では重宝されている。

「 30分、前にずらす 」

  • “We need to move up the meeting 30 minutes.”
  • “We need to move the meeting up 30 minutes.”
  • “We need to bump up the meeting 30 minutes.”
  • “We need to bump the meeting up 30 minutes.”
    (会議を30分早める必要があります。)

「 6月1日に前倒し 」

  • “We need to move up the meeting to June 1.”
  • “We need to move the meeting up to June 1.”
  • “We need to bump up the meeting to June 1.”
  • “We need to bump the meeting up to June 1.”
    (会議を6月1日に早める必要があります。)

◆  ” bump ” は、 非常に多義。

【発音】 bʌ́mp
【音節】   bump
  (1音節)

語源は、 擬声語 ( ぎせいご )。

  •  ドン

  •  ドシン

  •  ガツン

これらが、 ” bump ”  に似通う日本語の擬声語。

擬音語 ( オノマトペ、 onomatopoeia )  とも言う。

【参照】   “ tingling sensation (ASMR) ”、  “ ring a bell

slam ”  にも重なる。

乱暴な感触だが、 まったくその通り。

派生語の名詞   ” bumper ” ( バンパー ) の使い道を
思えば、 「 ドン 」 と衝突する様子は、成り立ちに忠実。

【発音】 bʌ́mpər
【音節】   bump-er
  (2音節)

 

ここでは、 他動詞 「 押しのける 」。

当初の予定を、 無理やり押し出す具合。

中立的な  ” move ”  に比べ、 強硬さを帯びるかも。

けれども、 通常のリスケに年中起用されるくらいだから、
普段使う上で失礼はないに等しい。

副詞  ” up ”  を加えた句他動詞 ( transitive  phrasal verb

としては、 「 優先順位 」 や 「 数値 」 を上げる意味。

  • ” I got bumped up to the first class. ”
    ( ファーストクラスに上げてもらった。)
  • “Coronavirus has bumped up the sales of face masks.”
    ( コロナウイルスがマスクの売り上げを増やした。)
  • ” That failure has bumped up my confidence.”
    ( あの失敗のおかげで自信が高まった。)

 

◆  プログラミング英語の  ” bump ”  は、 下記の通り。



プログラミング英語教本 』  p.190.

西野 竜太郎(著)
合同会社グローバリゼーションデザイン研究
2020年刊、 A5判、 272頁、 1色刷
<出版社HP>    <アマゾン>    <楽天>


英語学習者に、 ぜひとも推奨したいプログラミングの入門書である。

効果的な使い方は、 辞書の「自炊」と辞書アプリ  の末尾で述べた。

( 図入り )

 

◆  なお、 句他動詞  ” bump into ”  の主な意味は2つ。

  1.  「 ばったり出くわす 」 「 鉢合わせする 」
  2.  「 ぶつかる 」 「 衝突する 」

同義語の筆頭格は、 句他動詞  ” run into “。

  •  ” I bumped into the door.”
  •  ” I run into the door.”
    (ドアにぶつかった。)

勢い余って、 自分からぶつかってしまう感じ。

 

◆  調べた限りの辞書には見当たらなかった用法であるが、
会議のリスケの際に、 普通に出てくるペアがこちら。

■  shift up  ( 早める )
■  shift back  ( 遅らす )

交代勤務制 の 「 シフト 」 はもちろん、  移動・移行を
表す動詞 の 「 シフトする 」 は、 日本社会でもお馴染み。

  • “Please shift our meeting today up 30 minutes.”
    (本日の会議を30分早めてください。)
  •  “They shifted the meeting up a week this month.”
    (今月、会議が1週間繰り上げられた。)
  • “Please shift our meeting today back 30 minutes.”
    (本日の会議を30分遅らせてください。)
  •  “They shifted the meeting back a week this month.”
    (今月、会議が1週間延期された。)

【発音】 ʃíft
【音節】   shift
  (1音節)


より一般的な  ” shift up ” は、 車両のギアを高速にする行為。

ギアの入れ替え 「 シフトアップ 」 「 シフトダウン 」 は、
日本でも通じたりする。

 

◆  ” shift ” は、 予定の変更をざっくり伝えることもできる動詞。


This event is canceled due to date/time shifted.
( このイベントは日時変更のためキャンセルされました。)


※  下線は引用者


2024年8月に職場で受信した実物メールだが、 当初の日時 ( 8/22/2024 )

で実施せずと一方的に通知するだけで、 今後どうするかは言及していない。

「 未来は誰にも分からない 」 ゆえ、 当該イベントの立ち消えもありうる。

 

◆  とりわけニュースでは、 名詞 「 反対抵抗 」 が目立つ。

主な理由は、 他動詞の 「 延期する 」 の意味合いには、
もっと身近な類義表現がいくつもあること。

  •  postpone  ( 他動詞 )
    →  堅い単語で、日程延期の公式発表に不可欠
  •  defer  ( 他動詞・自動詞 )
    →  行政で多用され、 納税・徴兵の「 延期 」が典型
  •  delay  ( 他動詞・自動詞 )
    →  少々堅めの表現で、 交通機関の「 遅延 」が典型
  •  put off  ( 句他動詞 )
    →  日常的な言い回しで 「 後回しにする 」
  •  hold off  ( 句自動詞 )
    →  同じく日常使いで 「 後回しにする 」、 受け身中心


相対的に、“ push back ”  の出番は少なめ。

したがって、 ニュースで  ” pushback ”  が出てきたら、

自動詞から派生した 「 反対抵抗 」 である可能性が高め。

そのため、 本稿では自動詞中心に見ていく。

◆  「 後ろ( 背後 )に押す 」 または 「 押し返す 」 から、

push back “。

「 押し返す 」

押してくるのを逆に押しもどす。

( 広辞苑 第七版 )


上図の通りであり、 句動詞の中でもイメージしやすい部類に入る。

” pushback “

opposition or resistance to a plan, 
an idea or a change.
( OALD9、オックスフォード )

negative reaction to a change or to something 
new that has been introduced.
( CALD4、ケンブリッジ )

【発音】   pʊʃ.bæk
【音節】   push-back  (2音節)


◆  OALD9 も CALD4も、ハイフンなしの
” pushback ” で項目立てしている。

特筆すべきは、名詞 ” pushback ” も ” push-back ” も、

次の3冊に、一切掲載されていなかった点。

項目立てされていなかったばかりでなく、
単語そのものが出てこなかった。

確かに、 頻出ではない。

だが、 近頃のニュースで出会うことは珍しくない。

先述のように、初めて接して、即座に把握するのは
不可能に近いため、今回取り上げている。

 

push back

後ろに  押す

強引に  押しやる


反対

 


新語などは、 こうした流れで成立するものが多い。

句動詞 ( phrasal verb ) にまつわる表現も同様。

だからこそ、 中級 の英語力があれば、
初見であっても、 語意を推測できる。

この強みについては、 冒頭で触れた。

おそらく、 大半の言語に共通する現象だろう。

自分たちが使いやすい道具として作り出した人工物
が言語だから、 当然かもしれない。

※  プログラミング言語  は、 確実に人工言語である一方、
日英のような自然言語が、 自然物か人工物かは、 諸説紛々



まだ習っていないのに、 意味が分かってしまう。

上達すればするほど、 こんな新鮮で不思議な喜びを味わえる。

自ずと自信も湧いてくる。

語学のおもしろさである。

  • Pushing back against your supervisor must be challenging.”
    ( ご自分の上司に反対するのは、よほど勇気がいるでしょうね。)
  • “Yes,  I did push back against my boss.”
    ( ええ、 上司に抵抗しました。)

◇  中級に達したら、「 単語力 」 以上に 「 多読 」 を優先

  中級学習者の勉強法を、 事細かにご案内 
No need. ”、   「 自分の世界 」が広がる英語

ダメです!



◆  「 反対、 抵抗 」 がどのように使われているか。

今月2018年5月以降のニュース見出しを見ていこう。

  「 LGBTQI+ 」 の社会的影響力が強まる潮流が、 世界的に生じている。


【発音】  /ˌel dʒiː ˌbiː tiː ˌkjuː ˈaɪ plʌs /

LGBTQI+ ”  =  性的少数者
(  lesbian,  gay,  bisexual,  transgenderqueer and  intersex  )

性の多様性の尊重 」 が趣旨で、 不当な扱いを禁じようとする。

以下2本の柱に配慮することを旨とする。

  • 性的指向 」  sexual  orientation
    →  自分の恋愛感情や性的関心の対象にする性別
    ※  「 性的 」 ではない
  • 性自認 」  gender  identity
    →  自分自身が認識する性別


◆ 「 性同一性障害 」( gender identity disorder ) の病名は、

世界保健機構 ( World Health Organization, WHO ) の
国際疾病分類 ( International Classification of Disease )

において、

  •  2013年 「 性別違和 」( gender  dysphoria
  •  2019年 「 性別不合 」( gender  incompatibility

に変更済み。

これまでも無論存在したが、 近年押し寄せるうねりは記録的な度合い。

社会的に許容されなくなってきている ( socially  unacceptable )。

不用意な差別発言をしたばかりに、 足をすくわれる人が増えている。

辞任・引退を迫られるケースもあり、 キャリアがあたら台無しに。

従来からの  人種差別男女差別  と併せて、 常日頃から留意したい。

  •  X gender ( 性自認が男性でも女性でもなく、 中性・無性 )
      トランスジェンダーに含まれる 
  •  Transgender ( 性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる )
  •  「 Q 」は、 Queer  &  Questioning  の両方を指すとの説も有力。
    ( 性自認や性的指向が定まっていない、 または意図的に定めない )
  •  Intersex ( 両性具有、 半陰陽、 ふたなり )
    性分化疾患 = DSD = Disorders / Difference of Sex Development



◆  無難な総称は、 ” a trans person ”  及び  ” trans people “。


As  ()  a trans person,  THIS IS WRONG !!!   

HELP ME PUSH BACK !

( トランスの私から見れば、 これは間違い。

反対 するから応援して


https://twitter.com/Caitlyn_Jenner/status/1660460080746119170
2023年5月22日付

https://nypost.com/2023/05/23/caitlyn-jenner-lashes-out-after-trans-teens-second-place-finish/
2023年5月23日付


transsexual ” ( 性転換・性別適合 )  または  ” transgender

な  person ( 単数 ) と   people ( 複数 ) の通称。

日本でも 「 トランス 」 と表現することがある。

【発音】  trænssékʃuəl
【音節】  trans-sex-u-al  (4音節)

transvestite ” ( 主に女装する男性 ) を含む説と含まない説がある。

【発音】  trænsvéstàit
【音節】  trans-ves-tite  (3音節)


彼らを苦手とする 「 恐怖症 」 は、 ” transphobic “。

【発音】  fóubik
【音節】  pho-bic  (2音節)

名詞 ( noun ) と形容詞 ( adjective ) がある。

transphobia ”  は、 彼らを苦手とする 「 恐怖症 」 の人。

【発音】  fóubiə
【音節】  pho-bi-a  (3音節)

名詞である。

【参考】    ※  外部サイト

homophobic “、 ” homophobia ”  など、

さらに具体的な表現もある。

2語とも動詞verb ) ではなく、 上述の通り、 名詞または形容詞。

行為はさておき、 英単語としては侮蔑的 ( derogatory ) ではない。

◆  ところが、 そのまま和訳した響きの 「 ホモ嫌い 」 は、

現代日本では 「 差別語 」 扱いされがちだから、 要注意。

日本語の名詞 「 ホモ嫌い 」 は動詞の要素も強く、 混用されているためか。

やや生々しい 「 同性愛者 」 よりは、 「 性的少数者 」 の方が印象がよいと

感じるとはいえ、 明け透けに嫌悪する行為自体はやはり差別的とされる。

頭でどう考えようと原則自由だから、 公然たる言動を控えれば基本はセーフ。

※  後述

 

◆  とある学術研究の調査 ( survey ) の質問がこちら。


ご自身の性別を選んでください。


※  2023年1月 アクセス




※  2023年9月 アクセス


non-binary ” とは、 性自認が 「 男女 」

の二者択一ないし二元論に収まらないと考える

「 ノンバイナリー 」。

略して  ” NB “。

前出の 「 X ジェンダー 」 とほぼ重なる。

【発音】  ˌnɑːnˈbaɪ.nɚ.i
【音節】  non-bi-na-ry  (4音節)

” binary ” とは、 「 2進法 」 のこと。

0と1からなる 「 2進数 」 も  ” binary “。

” binary data ” は、 テキストデータの対。

【発音】  báinəri
【音節】  bi-na-ry  (3音節)

語源は、 後期ラテン語 「 2つの  」 「 対の 」 ( bīnārius )。

名詞より主要なのは、 状態を表す形容詞 ( adjective )。

  •  2進法の
  •  2進数の

” non ”  は、 否定の接頭辞 ( prefix )。

Non-binary “( NB )は、 男女二択に入らないと自認する。  

「 男女二元論 」 の否定と考えられる。

Other,  not listed ” ( その他、上記になし ) との違いは
なんだろう。

なんだかもう面倒になってしまい、 こう答えてやったわ。

Prefer not to answer
( 答えたくありません )



◆  性別 「 その他 」 は、 日本語による学術調査でも導入されている。



※  2023年6月 アクセス

 

  新規登録時は、 下記のような性別欄が当たり前になりつつある。



※  2023年5月 アクセス


※  2023年9月 アクセス




※  2024年2月 アクセス

 



※  2022年12月28日付


流行り廃りではなく、 このまま定着していくのが世の成り行きだろう。

Other ”  「 その他 」  は、 正式に性別欄の仲間入りしたと考える。

2010年頃までなら、 おふざけとみなしてもおかしくなかった記入欄。

皆で大笑いできる無邪気なジョークとして、 問題なく通用したはず。

現在は、 性別関係のからかいは 「 冗談 」 では済まされなくなった。

変質な存在として排斥された、 先人の痛みも忘れないようにしたい。

 


もはや
 冗談では 済まされない 

 

  常に気を配るべし  →  人種差別 男女差別 ・ LGBTQI+

 

◆  ” gender-neutral ”  な様式も増えている。

日本社会でよく使われる 「 ジェンダーレス 」 は、
性差のない  ” genderless “。

「 性差にとらわれない 」 趣意は重なるが、 現代の米国では、
「 性中立的 」 を意味する gender-neutral ”  が好まれる。

” less ” は 「 ~ ない 」 と断じる接尾辞 ( suffix )。

” neutral ” は、 いずれにも偏らず、 決めつけない。

度量広めで手厳しくなく、 手柔らかな調子 ( tone )。

ラテン語 「 文法で中性の 」( neutrālis ) が語源。

なにかと便利で応用が利き、 好都合な  ” neutral “。

車のギア 「 N 」 もこれで、 動力が伝達されない状態。

両語とも状態を表すから、 形容詞 ( adjective

  •  gender-neutral name ( 性別不問の名前 )
  •  gender-neutral pronoun ( 性別不問の代名詞 )
  •  gender-neutral dress code ( 性別不問の服装規定 )

【参考】    ※  外部サイト


笑われたり、 バカにされたり、 差別を受けることも語学修行の一環。

傷つくことを変に避けてしまうと、 身につけがたくなる気がする。

異質な対象を疎むのは、 人間の摂理 ( human nature ) と考える。

同類を好む人間の本能で、 縄張りにずかずか踏み込まれるのを嫌がる。

「 外人 」 という言葉を陰で使い続ける日本人は少なからず存在する。

人種 ・ 男女 ・ LGBTQI+  などの差別問題は、 教育と法政策で対処
する方が穏当で、 人の生理的反応に介入するのは道理に反し難儀する。

理性ではコントロールできるが、 好き好んで関わり合いたくはない。

こういった偽りのない気持ちは、 表立って非難されるべきではない。

相容れない不快感に起因する、 自己防衛の言動にすぎないこともある。

理性・倫理観・法規制が差別意識の発露を抑えれば、 とりあえずOK。

外語学習の本質は、 異文化に立ち入ることだから、 傷つく場面も多い。

英学徒たる者、 皆が通る道だと覚悟すべし。

( 中略 )

50年以上、 もう散々な目に遭っているがなんのその、 まあ慣れます。

冷たくあしらわれる都度、「 はいはい、 また出た と意に介さず。

何食わぬ顔でかわし、 てんで取り合わないので、 今は余裕です。

堅忍不抜というより、 「 いじめられて一人前 」 と肝っ玉を据えている。

「 職務・給与・報酬の一部 」 と、 虚心坦懐にさらりと受け入れている。

悔しさに涙があふれても、 行き着く先は、 私の養分、 成長の肥やし。

がつんと打ちのめされ、 打ちひしがれた涙の思い出は忘れない。

嫌な思いをした分、 びっくりするほど銘記しやすく、 効果抜群

長期記憶 ( long-term memory ) に直行する、 段違いの力。

直接体験 ( firsthand ) なので、 忘れにくいに決まっている。

なんか癪に障るが、 おかげ様で長期記憶化して学び取れました。

 

死ぬほど  恥かかないと !!

No need.  より

【参考】    ※  外部サイト


◇  「 見出し 英語の解説は、 ここが秀逸  ↓
英語ニュースの読み方 ( 見出し編 ) RNN時事英語

 

 

【関連表現】

  ” push ”  ⇔  ” pull ”  なので、 反意語は、 ひょっとして、

  •  名詞  ” pushback ”  ⇔  ” pullback ”  ?
  •  句動詞  ” push back ”  ⇔  ” pull back ”  ?

【 結論 】
完全な反義語とまでは言えないものの、 その要素をかなり含む。

” pull back ”  の同義語の筆頭格に、 “ withdraw ”  が挙げられる。

【発音】   wiðdrɔ́
【音節】   with-draw  (2音節)
【活用形】   withdraws  –  withdrew  –  withdrawn  –  withdrawing

■  名詞  ” pullback ”    ※  原則は可算だが、不可算にもなる

「 引き戻すこと 」  「 ( 軍などの )撤退 」  「 障害物 」

【発音】  púlbæ̀k
【音節】  pull-back  (2音節)

■  句動詞  ” pull back

–  句自動詞  「 撤退する 」
–  句自動詞・句他動詞  「 引き戻す 」

 

 

 

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